割増退職金を活用したFIRE戦略
早期退職に伴う割増退職金制度がありますね。私の前職も50歳になると制度があり、殆ど定年満額に変わらない金額が出ました。私は採用された当初からこれを目標としていました。もっとも、時代に恵まれ運用成績が良く、それを得る前に退職したので現存するかはわかりません。
25歳で希望の仕事に転職、50歳で勤労フェーズ終了、75歳までは第三フェーズとしてやりたいことしかしない。25年1フェーズとしてそのように決めていました。
新人1年目からすでに退職を見据えている。そういう新人だったわけです。給与を投資に回したり、採用された瞬間に退職を見据えたり、当時ではかなり珍しい存在だったと思います。少なくとも私は見たことがありません。
しかし、振り返って思います。それは正しいことでしたね。過去よりも未来です。どのような未来を拓きたいのか。それを考えないと実現のしようがありません。自ら考え行動する、つまり意志あるところに道は拓けるのです。人と違った人生を得ようと思えば、人と違った行動をする必要があります。
当時は早期退職は一般的ではなく、定年まで踏ん張るのが一般的でした。しかし、40代、50代と経ていくにしたがって、心はカサカサ、体はボロボロになっていくわけです。失われた年月に対して、職場は責任なんか取ってくれませんね。そこを間違えてはいけません。職場は平気で裏切るのです。
職場に自分の人生を捧げる、そのような生き方は絶対にしないと固く誓っていたのですね。この辺りのことについては、いったん違う記事でまとめたいと思っています。
さて、本題に戻ります。今日は割増退職金のお話です。
割増退職金で一気にFIREが現実味を帯びてきました
たぱぞうさま
はじめまして。
いつもたぱぞう様のブログを楽しみにしております。
かれこれ5年以上、たぱぞうさまのブログを読み続けており、お気に入りの記事にはブックマークを付け繰り返し読みながら、時には平日を乗り切る糧とし、時には夢を膨らませたりと、気付けば私の生活の一部のような存在になっております。
心に響く記事はいくつもありますが、中でも一つ、人生はあっという間に終わる、という言葉が強く響いています。一度きりの人生、限られた時間、大げさにいうと生まれてきたこの命を何に使いたいのか、それを真剣に考えるようになったのもこのブログがきっかけです。
使命感と言えば大げさですが、限りある人生を充実したものにするため、勇気を出して一歩を踏み出したいと考えており、人生の先輩でもあるたぱぞうさまのご意見頂戴したくメールをさせて頂いた次第です。
【家族構成・属性】
関東在住、4人家族。マンション住まい、ローンなし。
私(45歳):一般企業勤務 年収900万
妻(46歳):専門職 年収900万
子供2人。私立中学、私立高校。大学まで私立を想定。
年間支出(自分):約500万(月40万程度が自分負担分。家計は妻と概ね折半)
【金融資産】
計5000万
※妻とは管理が別の為、私管理の内容です。
・米国個別株:3500万(TSLA、NVDA等ハイテク系)
・米国ETF:1200万(VTI、QQQ)
・暗号通貨:300万(BTC、ETH)
【ご相談】
①:近々早期退職の募集があり、私も応募ができる年齢の為、前向きに検討中。(家族には既にこの話を伝え、幸い理解を得ることができています。就職氷河期に入社し、今では考えられない長時間勤務、パワハラ、入院も経験しつつもそれを乗り越え、なんとかここまでやってきました。幸いこの会社で実現したかったことをほぼやり切り、次の目標が持てない中、新たな目標に向かいたいと考えています)
制度を利用すれば退職金合計2500万程度が入る見込みにて、上記資産と併せ7500万の運用が可能となります。退職後は会社員を続ける予定はなく、今まで支えてくれた妻のサポートや家族との時間、新たな学びへ費やしたいと考えています。
率直にお聞きしますが、この資産額でFIREは可能でしょうか?考えておくべきリスクはありますでしょうか?
②:自分のポートフォリオはキャピタルゲインを得ることにに大きく振って増やしてきましたが、今後定期収入がないことを考えると高配当ETFの運用も視野に入れるべきかと考えています。
高配当ETFは、PFF、SPYD、HDV、VYMなどありますが、現在の環境下、たぱぞう様であればどれを選びますでしょうか?
もしくはVTIなどに投資し4%ルールでの取り崩しの方が良いのでしょうか?
お勧めのポートフォリオがもしあるようでしたらアドバイス頂けないでしょうか。
脈絡もない長文にて大変恐縮です。
ここ数年FIREを目指してきたにも関わらず、いざとなるとやはり会社員の肩書がなくなることへの怖さもあります。一方で、いずれは誰もが退職することを考えると割増退職金が出る今こそが決断の時ではないか、と感じています。
もしお時間が許すようであれば、ぜひともたぱぞう様からご意見伺えれば、大変大きな励みになります。
何卒宜しくお願い致します。
インデックス投資も年月を経て高配当化してくる
氷河期での就職、その後の人権軽視の職場環境、どれも私も経験しました笑 大変な時代でしたね。思うに、同時代の人が多すぎ、軽んぜられやすい環境でした。
また、上の世代は道徳観念や常識が全く違う人が少なくなく、大変なことでしたね。ズバリ言うと、今の60代70代以上はそういう人が少なくありませんでした。職場によっては何人もの人が潰されてきましたね。恐ろしいことです。もちろんいい人が殆どですが、交通事故のようにクラッシャーがいるわけです。
ゆっくりゆっくり時代を経て人が入れ替わり、環境が良くなってきたわけですが、気づけば氷河期世代は退職を意識する年齢というわけです。就職とは何だったのか、社会人とは何だったのか、冒頭記したように、これまた永遠の問いと言ってよいでしょう。
私は割と適当に、無意味な仕事は骨抜きにしながら過ごしていたので後悔はありません。しかし、真面目に人生のすべてを注いできたような同僚もいるわけで、問いに対する答えというのはなかなか難しいところがあります。
さて、本題です。
①資産額
7500万あり、奥様の年収が900万、なおかつ資産がいくらかある、と推定されます。
投資をされていなければ、ざっくり2000-3000万でしょうか。そう考えると、大変雑駁ですが世帯で1億あっても不思議ではありません。
その上でFIREですが、収支を把握しておくと良いです。具体的にはメインバンクで年間の入出金を調べ、合計額を出しておくと良いでしょう。そうすれば、年の支出額が分かります。
ここで出た金額と資産額を有名な「逃げ切り計算機」に打ち込み、把握しておくのですね。だいたいにおいて、余裕の数字かと思います。
奥様が高年収で勤続されますから、当然と言えばそうです。つまり、FIREは十分可能です。家族とは生活を支え合う存在ですから、なにも外に出て勤務するだけが全てではありません。むしろ、困難な時代にあって家族を家事などで支える存在は大変貴重です。
②ポートフォリオ
退職すると、資産額の増減が勤続時代より気になります。入金力が落ちるからです。
そういう意味では、高配当系へのある程度のシフトは良いでしょう。ただし、株という意味では同じで、相関性は低くありません。
これを機に、金やBTC,あるいは債券などを検討されても良いでしょう。私の場合は、太陽光と不動産を選択しました。
もっとも、昔から持っているインデックスはすでにこの5年、10年で高配当化しているはずです。これらをわざわざ売却する必要は薄く、せいぜい課税口座からNISAに置き換えるぐらいで十分かと思います。
あとはメールした通りです。
人生二度なし。今まで苦労と我慢を重ねてきましたから、ゆっくり取り返していきましょう。共に頑張りましょうね。
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