レバレッジを効かせて投資をすることは可能なのか
投資というと、株にはじまり、いろいろとありますね。私は株を中心にやってきましたが、不動産や太陽光、一応仮想通貨にも今は取り組んでいます。株や仮想通貨はキャッシュで運用していくのが基本になります。
不動産や太陽光はCCRベースでの投資になりますね。つまり、投資金額に対してどれだけのリターンが得られるかということです。フルローンであれば、ほとんど手出しがない状態で資産を増やせるというわけです。
私の場合はすべてのハードアセットは2割~3割の手金を入れていますね。入れたくて入れたわけではなく、そういう時代だったということです。もっとも、私はセミリタイアをしています。そのため、キャッシュフロー多少なりとも欲しいところです。そう考えると、2割3割の頭金というのは妥当性があります。
私よりも前に不動産に取り組んでいた人はほとんどフルローンで引けている物件がありますし、私より後に太陽光に取り組んだ人は、やはりほとんどフルローン、100万程度の手出しで物件を変えている例があります。
こうなると、手元のキャッシュを減らさずに資産を増やせるわけで、CCRでみると魅力的な投資となります。しかし、キャッシュフローが厳しくなるのは当然で、大きな赤字になるような収支はよろしくないですね。
さて、今回はレバレッジを効かせた投資についてご質問を頂戴しています。
レバレッジを効かせた投資で、老後に備えていきたい
たぱぞう様
はじめまして,KNと申します。
いつも勉強になる記事をありがとうございます。毎日の通勤時間の楽しみにしております(笑)
さて,本日は当方の今後の資産形成についてご相談です。
(簡易プロフィール)
- 27才,独身,当面の結婚予定なし(笑)
- 東証一部上場企業勤務
- 地方の政令指定都市在住,今後は一時的に2〜3年の東京勤務の可能性もありますが,基本は現在在住している都市を中心に居住予定
- 年収 500万
- キャリアパスとして30才で600万到達,40才前半で1000万到達予定
遅ればせながら25才で米国株投資による資産形成の重要さに気づき,積立NISAと確定拠出年金マッチング拠出(会社がイデコ非対応のため)を開始しました。
また,積立NISAだけでは金額に限界があるので,個別株,ETF,投資信託等を活用しており,積立NISAも含めて月8万から10万程度,賞与から30万程度を投資に拠出中。
(資産形成の目的)
仕事にやりがいを感じており,FIREは考えていません。また,資産形成の目的は老後に備えてですが,若年層のうちにしかできない楽しみもあると考えており,過度な節約をしてまで資産形成をしようとは考えていません。
(現在の資産状況)
- 財形貯蓄 200万
- 積立NISA(eMaxis Slim S&P500) 100万
- 米国個別株(MSFT,AMZN),ETF(VOO,SPXL),投資信託(eMaxis Slim S&P500) 200万
- 預貯金等 100万
- その他金融資産 50万
※S&P500インデックスをコアに据えて,サテライト的に個別株やレバレッジETFにもチャレンジしています。
(ご相談したいこと)
このまま年収の増加とともに米国株投資を逓増的に増やしていくのが堅実とは存じておりますが,自身の上場企業サラリーマンというプロフィールを生かして,不動産投資などでレバレッジを利かす方が高リターンを得られるのでは,という欲が最近でてきています。
なぜかというと,今後も低金利が続きそうだとう予感と,アフターコロナで今後2〜3年かけて不動産の相場が下落し,優良物件を割安で手に入れられるのではという思いがあるからです。
あくまで堅実に米国株投資に注力し,平均リターンを求めた方が良いのか,自身の特性を生かしてレバレッジを効かせ,ハイリスクながらハイリターンを追求したほうが良いのか,悩んでいます。
当然不動産投資は再現性がなく,物件によりけりということも承知しておりますが,実際にレバレッジを効かせて大きく資産形成されたたぱぞう様のご意見を頂戴できればと存じます。
レバレッジ投資、米国株、それぞれの良さがあります
実は太陽光や不動産といったレバレッジ系の投資はさほどリスクはありません。借金するので怖く感じるのですが、体感としては株のほうが上下動、つまりリスクは大きいです。
太陽光は20年固定で購入した瞬間にある程度の収支が読めます。不動産もしっかり賃料査定をしたうえで購入すれば、だいたいその通りのことになります。
極端な狭小で利回りを上げたり、賃料の安い過当競争エリアだったり、そういう難易度の高い投資をしなければよいのですね。
ただし、今は不動産は融資が付きませんね。そのため、話題の物件なども築古の戸建てなど、グロスが張らないものばかりです。要は、数千万以上持っていて、それを頭金に1棟買いできるような人が限られるのです。数年前は不動産初心者でも1棟ものが大人気でしたね。地方RCに4.5%で融資がついていた時代です。
そうかと思えば、地方の100万円~200万円台の戸建てを現金購入し、フルリフォーム、客付けする人もいますね。同じような物件を10軒買えば、セミリタイアしてしまえるような、そういう人です。DIY能力が高ければできるのですね。
株の手軽さに慣れてしまった私には、そういう投資は今からは無理ですね。そういう意味では、内外装屋さんなどは極めて親和性の高い投資になるのでしょう。
ハードアセット、ペーパーアセット、どちらが優れているというのはありません。ただし、向き不向きは明確にありますね。お若いので、どちらも可能性があると思いますよ。切磋琢磨できる、そういう環境を手に入れるというのも大事ですね。
細かいところは、メールした通りです。努力して得た今の立場、やりがいある仕事を大切に、アンテナを高くしていけばご属性を生かせる日もきっと来るはずです。ご質問ありがとうございました。
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不動産の場合はまず種銭が必要になります。株式もそうですが、まず1000万というのが当面の目標になってきますね。
レバレッジをかけた投資は魅力ですが、ペーパーだけで分散投資はできるという時代ですね。何事も無理せず、自分が原落ちした投資をするのが一番です。
株式投資で資産を作り、太陽光でキャッシュフローを作り、そうしたらセミリタイアしても銀行から融資がついたというお話です。