たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

日本の将来が心配だから、海外移住を考えたいという話

日本の将来、生き方改革を迫られる私たち。

 日本経済の元気がなくなり、およそ30年になります。元気があったのは1989年までですから、このパッとしない状態がほとんど常態化していると言っていいでしょう。

 

 今の団塊ジュニア、40代以下は殆ど景気の良いころを知らないわけです。特に今の40代半ばの世代はひどかったですね。まず、受験が過当競争でした。大学と名の付くところは大体難関でしたね。

 

 就職は1990年代後半でしたが、おりしも三洋証券、山一證券、北海道拓殖銀行が倒産した時代でした。当然就職状況も厳しく、非正規雇用者が激増したのがこの時代、この世代ですね。受験も厳しく、就職も厳しいという世代になりました。

 

 その後、リーマンショックなどを経て、社会は大きく変動しました。まず、若者人口が激減しましたね。今の40代以上は同学年が200万人を超える世代です。しかし、今や新生児の数はピーク時の半分以下、100万人を大きく切ります。

 

 こうなると、受験はもちろん、就職もある程度希望が叶いやすいということになります。

 

 しかし、良いこともありますね。それは、「働き方改革」などワークライフバランスがようやく意識されるようになってきたことです。コロナでそれが加速した感がありますね。

 

 例えばテレワークなどもそうですね。「大企業は良いよな」とか、「公務員だからできる」とか、そういう意見もあります。しかし、大企業が率先しないと広がりません。だから、どんどんやればよいのです。

 

 勤労者同士で、足の引っ張り合いをしている場合ではないですね。逆に言うと、給与面での向上を目指す時代は過ぎ去り、福利厚生や待遇面の改善で便宜を図っていかざるを得ない時代を迎えたとも言えます。そういう現代社会に私たちは生きているのです。

 

 そんな生き方改革真っただ中の私たちの国、日本です。さて、今回はやや日本の将来に悲観的なご意見をご紹介しますね。

日本の将来が不安なので、重税を脱し、海外移住を考える

たぱぞう様へ

 

 いつも興味深くブログを拝見しております。私自身は世界の人口が増える限りは世界経済は発展すると考えバンガードVT中心で投資しております。現金で1500万ほどキープしつつ、4000万をVTに投資している最中です。つみたてNISA、idecoは税金がお得なので別で使用しております。

 

 日本の行く末ですが、基本的には借金をかさねて日本国民の生活水準を維持しているだけで、いつか破綻するのは間違いないと考えております。

 

 インフレ政策をつづけてスローモーションのデフォルト(徐々に円の価値を落とす)による借金返済を政府は考えていると思います。今後、投資している資金にも税金がかかるとこが予想されますが、たぱぞう様は今後の税制次第では日本以外に拠点を移す予定はありますでしょうか?

 

 私は、基本的には日本で居住しようと思っていますが、税金、社会保険料の負担がふえつづけ、どんどん自分で投資した財産もへっていると悲しいので海外移住も検討しております。

経済的な繁栄に限界が見えたからこそ、幸せ観のパラダイムシフトをしたい

 私たちの過去も大変でしたけど、未来も大変そうですね。実際に私の知り合いでも、カナダやマレーシアに移住をした方がいます。お子さんの教育を考えて、など理由は様々です。

 

 いささか驚いたのは、合計資産が6000万円近くの方でもこのような未来を描かれているということですね。どちらかというと、金銭的に豊かな層に属する方です。

 

 インフレ政策を続けて国債という借金を希釈するのは、私もそうなんだろうと思っています。やり方が大事で、一気に、ドラスティックに行うのではなく、基本は「じわじわ」と行うということですね。しかし、これもコロナで加速しましたね。

 

 歴史を振り返っても、通貨の価値は下落をします。それが基本です。ドルにしても、ニクソンショック以降は特に消費者物価指数が上昇しているのです。

 

 逆に、それが分かり切っているからこそ、投資をするわけですね。「フローをストックに置き換える」というアクティビティは資産保全の面からも大事です。

 

 社会保険においては、すでに収入ベースの保険料負担ではなく、資産も視野に入れた保険料負担にしようという議論もされているということです。そうなると、例えば株でセミリタイアした人たちも他人事ではなくなりますね。

 

 こうした流れから確実に言えることは、いささか飛躍しますが幸せそのものの価値観の改革というのが必要だということです。どのみち、金銭的な豊かさを追求しても、それを得られるのは一部の人のみです。

 

 しかし、良く寝て、よく食べ、運動する、というような質的な向上というのは誰でも生き方を変えれば可能ですね。一部の人しか得られないような幸せを志向するのではなく、誰もが得られる幸せを追求しようということですね。

 

 行動様式を変えれば、あるいは価値観を変えれば、得られるような幸せを追求したほうがよい。そういう社会になってきているということです。

 

 私は以前、本当に生きるのに厳しい時はインドシナ半島のラテライトにまみれて老後1人で去っていこうと思っていましたね。それは私の人生において最も楽しい時期の1つ、ベトナム駐在時代に殉じようと思ったからです。厳しい時というのは、介護と育児と仕事と家事。これらに同時に取り組んでいたころです。

インドシナのラテライトと悠久のメコンは常に希望の光だった

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 しかし、気が付くと前向きになり、今こうして生きています。今も海外移住というのは考えなくも無いです。しかし、ささやかな幸せに気づく能力を高めることで、意外に困難な時代を生き抜くことができるのではないかとぼんやり考え始めています。

 

 景気の良かった1980年代よりも、今のほうが幸せなこともありますからね。経済的な豊かさと幸福感のリンクは否定するところではないですが、全てではないということですね。ある意味、永遠のテーマです。ともにがんばりましょうね。

 

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