たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

5棟10室以上の不動産経営は副業として可能なのか

不動産投資における5棟10室と副業の関係

 不動産投資では5棟10室が1つの目安になります。これの規模は、業務的規模か事業的規模か、その一応の判断基準となります。実際には収入なども勘案しながら柔軟な運用がされていますね。

 

 事業的規模にするメリットは下記のとおりです。 

  • 65万円の青色申告特別控除を使える
  • 取り壊し等の損失を全額損金にできる
  • 回収不能な賃料を経費にできる
  • 事業専従者給与を出せる

 要は、給与を家族などにも出すことができ、青色申告の控除が使え、経費枠が大きいということですね。赤字の3年繰り越しが可能になります。

 

 ただし、一方では記帳が煩雑になったり、事業税が発生します。つまり、個人事業主として見られるということですね。

 

 副業を原則禁止している公務員も、この5棟10室の事業的規模を根拠としています。つまり、事業的規模の場合は上の許可が必要とされていることが多いですね。有名な「人事院規則14-8(営利企業の役員等との兼業)の運用について」は税制上の業務的規模か事業的規模かで分けているわけです。

 

 しかし、公務員さんの場合は地域に根ざした地主さんなども多いため、きちんとした手続きを踏まえて副業申請をすれば通る例が多々あります。また、パートナーが公務員さんではない場合は、パートナーを代表として法人化、そのうえで規模拡大をする人もいますね。その場合、与信は働いている側の属性でつけるわけです。

 

 この辺りの解釈は様々あります。しかし、私の知り合いでも副業禁止の組織でありながら、様々なロジックを用いて事業的規模から法人、セミリタイアとなった方も大勢いらっしゃいますね。大人の阿吽の呼吸とでも申しましょうか、そういう時代だということですね。

 

 さて、今回は公務員の方から5棟10室の不動産経営ということでご質問を頂戴しています。

5棟10室枠内の不動産経営から事業拡大、リタイアに繋げたい公務員です

たぱぞう様

 

 いつも楽しくブログを拝読しております。公務員米国株投資家と申します。

 

 ブログ立ち上げ当初からこれまで、一貫した価値観のもと穏やかに筆を執り続けられていること、敬服致します。

 

 今回、私個人の資産運用について相談させていただきたく、御連絡致しました。たぱぞう様におかれましては日々精力的に活動され、御多忙と存じますが、御意見をお聞かせいただけましたら幸甚です。


【相談内容】

 御意見をお伺いしたいのは、「5棟10室、年間家賃収入500万円」未満の不動産投資についてです。

 

 私は現在40歳の公務員でして、50代半ばでのリタイアを目標としています。
そのために米国株インデックス投資をしています。

 

 最近、米国株への入金力をさらに高めるために、与信を活用して不動産投資(賃貸経営)を始めてみてはどうかと考え始めました。

 

 これまでは、不動産投資はある程度の手間がかかることなどから検討除外してきました。しかし、私自身のキャリア、勤務地、生活設計の見通しが固まってきたため、プラスアルファの収入を得るために取り組んでみようとの考えに至りました。

5棟10室以上の不動産経営と副業

5棟10室以上の不動産経営と副業

 不動産投資に対する私の現状認識としては、次のとおりです。

  • 参入過多により利回り、収益が低下している
  • 融資条件が厳しくなっている
  • 手間がかかるうえ、ミドルリスクローリターンな傾向あり(確定マイナスリターン案件も…)
  • しかし、条件を詰められれば、ある程度安定したキャッシュフローの増加が見込める
  • 少子高齢化やコロナ禍により市況見通しは暗いものの、エリアを厳選し、粘り強く機会を探せば投資妙味ある可能性

 

 たぱぞう様の御友人様にも、5棟10室未満での不動産投資に邁進される公務員の方がいらっしゃると記憶しております。

 

 そのあたりの御知見もよろしければお聞かせいただけると、大変勉強になります。


 私の検討している方針については、次のとおりです。

  • 公務員在職中(あと15年程の予定)は、5棟10室未満での運営を行う(事業規模となる運営を脱法的に行わないことと、規模を追わず家族との時間を確保)
  • 中古マンションの区分所有を主として、リタイアまでに年数をかけて物件数を増やしていく(実入りは少ないが参入と管理のハードルが低いため。当然新築ワンルームは対象外)
  • 物件は都心周辺で、人口増加が予測される地域がターゲット(私の居住地が新宿から電車で20分程度でもあり、底固い賃貸需要の期待と、物件確認及び管理負担軽減の観点から)
  • 現状では中古区分所有マンションは、十分な手残りのある物件が乏しい。(イグジットまで見据え、融資返済含めて収益条件を保守的に見積もった場合)
  • そのため、粘り強く情報収集、物件見学を続け、機会を捉えて指値での購入を目指す。(もしも条件を満たす機会が得られなければ、諦める)
  • 50台半ばでリタイアする時点で、不動産投資が順調かつ追加融資可能であれば、規模を5棟10室以上へ拡大
  • 不動産投資の手残りは、可能な限り米国株へ投資(与信を活用した結果得られた現金を米国株へ投資し、投資効率を向上)
  • リタイア後、最終的には時期を見て不動産投資を縮小し、ペーパーアセットのみへ移行(物件の入れ替えや管理の手間を考慮)
  • 太陽光は職業上の規模制限(10kw未満)があるため検討除外


【属性、資産状況】
〇年齢、家族構成、年収

  • 私(40)公務員、年収850万円
  • 妻(41)専業主婦 ※近々年収200万円程度で就職予定
  • 子(3、1)

〇居住地

  • 都心近傍(新宿から電車で20分程)の中古分譲マンションを購入、居住

〇金融資産

  • 現金 共済貯金等 600万円
  • 株式 楽天VTI 500万円(つみたてNISA他)ifreeNYダウ 50万円(iDeCo)SPXL 400万円(ジュニアNISA)(毎月、上記商品を合計で20万円程積立中)
  • 不動産 自宅マンション(中古、築15年程、2020年取得) 購入価格 3500万円(諸費用等除く)残債 1900万円
  • 投資歴 インデックス投資歴15年程度 2017年から米国株インデックスへ積立投資

 長々と書いてしまいましたが、このような考えの妥当性について忌憚ない御意見をいただければと思います。ブログ記事化される場合は、本内容を全て公開していただいて構いません。

 

 私、妻ともども縦走登山やバックカントリースキー、キャンプ、温泉などでゆっくり過ごす時間が大好きなものですから、リタイア後にそれらを楽しみながら、日本中を暮らすように旅したいと考えております。

 

 最後になりますが、たぱぞう様の益々の御健勝をお祈りしております。

パートナーが代表になれば5棟10室以上の不動産経営は可能

 おっしゃる通り、業務的規模で行えば決まりに触れることにはなりませんね。しかし、質問者さんの場合は奥様が公務員ではありませんから、代表が奥様で、奥様が事業に取り組めば、まったく問題なく本業である公務にまい進できますね。奥様が扶養を外れてお仕事をされるならば、扶養の心配もいりません。

 

 扶養に関してはこれも奥深いのですが、ここではまあいいでしょう。

 

 一方でおっしゃるように物件価格は10年前とは雲泥で、利回りも下がっていますね。しかし、お住まいが都心周辺ということは、可能性は大きいですね。残債も減ってきていますから、この調子でいけば都内の物件を融資を引いて買うこともできますね。

 

 ただし、兼業大家への融資は今はほとんど閉まっていますから、お話を持っていく銀行と順番が大事になります。

 

 健闘されている区分から入ると拡大は限られますね。やはり王道は土地付き、ある程度積算が出るものになるでしょう。いずれにしても、ここまで勤め上げたご属性を大事に、老後を見据えた資産形成術の1つとして不動産はまだまだ面白いと思いますよ。

 

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