たぱぞうの米国株投資

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高配当株式ETFであるSPYDの特徴/メリットについて徹底解説!

SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式【SPYD】とは?

 SPYDというS&P500銘柄のうち高配当80銘柄を均等配分したETFがあります。おおよそ、1.25%ずつ配分しています。S&P500が時価総額加重平均なのに対し、均等配当ですから、銘柄数は少ないですが分散性は問題ないと言ってよいでしょう。

 

 ベンチマークはS&P500高配当指数を採用しています。配当利回りは常に4%を超過しており、高配当株を選好する投資家からは一目置かれる存在になりつつあります。

 

 運用開始から4年ほどしかたっていません。そのため、評価はまだ定まっていないのですが、ここで紹介しておきたいと思います。

世界第3位の資産運用会社、米State Street社のETF

 運用会社はState Street社です。ブラックロック、バンガードと並び、世界三大ETF運用会社の1つです。SPYDは、世界最大の運用総額を誇る、S&P500連動のETFであるSPYの派生商品です。

米国高配当株式ETFでは、HDV・VYMと並んで人気

 運用開始から時間はあまりたっていないのですが、HDVやVYMといった有名高配当ETFと並んで人気があります。人気の理由は、利回りの高さにあります。大体、各ETFの配当利回りは以下のようなレンジに収まっています。

  • SPYD 4%~5%
  • HDV 3%~3.5%
  • VYM 2.5%~3%

 見ての通り、SPYDはそもそものインカムが高めに出ます。そのため、インカム投資家に大変人気があります。

直近の配当落ち日/配当基準日/配当支払日

  配当は四半期ごとに出ています。2018年以後は下記のようになっています。

 

配当落ち日 配当基準日 配当支払日 1株配当
12/20/2019 12/23/2019 12/26/2019   $0.497
9/19/2019 9/20/2019 9/25/2019 $0.448
6/21/2019 6/24/2019 6/26/2019 $0.462
3/15/2019 3/18/2019 3/20/2019 $0.339
12/21/2018 12/24/2018 12/27/2018 $0.443
9/21/2018 9/24/2018 9/26/2018 $0.451
6/15/2018 6/18/2018 6/20/2018 $0.376
3/16/2018 3/19/2018 3/21/2018 $0.349

 

 直近では0.45ドル程度の配当を出しており、安定的な推移です。ただし、見ての通り出入りはそれなりにあります。過去、0.6ドル近く出したこともあります。連続増配というわけではないですが、これは各高配当ETFいずれにも当てはまることですね。

S&P 500 高配当株式【SPYD】のチャートと分配金

SPYDのチャートと分配金

SPYDのチャートと分配金
  • 2015年12月 取引値 28ドル 分配金0.331ドル
  • 2018年12月 取引値 35ドル 分配金0.443ドル
  • 2018年12月 取引値 39ドル 分配金0.497ドル

 2016年からのチャートになります。2017年からは殆どボックス相場になります。分配金は増配基調ですが、期ごとのばらつきが大きいですね。取引値のパフォーマンスはSPYなどよりも劣後します。しかし、下記の分配金込みリターンをみると違った景色になります。

SPYDの分配金込みのリターン

SPYDの分配金込みのリターン


 この4年間で見ると、年率10%超のリターンを示しています。実はSPYとSPYDのトータルリターンは大きくは変わりません。ハイテクが好調な時はSPYが良く、生活必需品や公益が好調な時にはSPYDが良いという1つの傾向が見て取れますね。

 

 経費率は0.07%と安く、メジャーなETFとそん色ありません。

他の高配当ETF【SPYD・VYM・HDV】との比較

 他の高配当ETFとの比較をしてみましょう。まずは、取引値チャートからです。

SPYD,VYM,HDVの比較チャート

SPYD,VYM,HDVの比較チャート

 単純なチャートの推移だとVYMがやや抜けていますが、HDVとはほとんど同じです。とはいえ、期間中はそれぞれ違いがありますね。

分配金込みの1年、3年、5年リターンの比較

 つづいて、1,3,5年のトータルリターンを比較してみましょう。

  1年 3年 5年
SPYD 7.95% 8.43% ***
HDV 7.59% 8.71% 8.37%
VYM 9.93% 10.76% 12.66%

 1年ごとのリターンです。見て分かるように、キャピタルも含むリターンだとややVYMが強いですね。高配当はどうしてもキャピタルが弱い面がありますから、そこをどう考えるかということですね。

 

 特に運用期間が長くなる人は、目先のリターンだけでなくキャピタルも含めたトータルリターンを考慮したほうが良いでしょう。それは、対S&P500ETFやハイテク系ETFなどにも言えることです。

 

 SPYDは不動産の比率が高いことから、不況時にはそれなりの値動きもあると思われます。不動産関係の株式、あるいはリートというのは値動きは大きめになります。

SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式【SPYD】の構成銘柄

 続いてSPYDの構成銘柄を見てみましょう。

2018年のSPYD構成銘柄

企業名
QUALCOMM 1.54
PFIZER 1.47
HELMERICH & PAYNE 1.46
CENTURYLINK 1.42
EATON 1.40
TARGET 1.40
UDR INC. 1.39
GARMIN LTD.  1.39
CARDINAL HEALTH 1.38
XEROX 1.36

  構成銘柄はS&P500の上位銘柄とは全く異なりますね。クアルコム、ファイザー、油田の掘削業者であるヘルマリック&ペインが続きます。4位のセンチュリーリンクは電気通信会社ですね。AT&Tやベライゾンに続いて業界3位です。

2019年のSPYD構成銘柄

企業名
Nordstrom 1.66%
Newell Brands 1.64%
AbbVie Inc. 1.64%
Western Union 1.59%
Leggett & Platt 1.56%
Seagate Tech 1.51%
Campbell Soup 1.48%
Kellogg 1.44%
Weyerhaeuser 1.44%
PPL 1.44%

 1位のNordstromはアパレルですね。2位のニューウェルブランズは食料保存容器など家庭用品全般のメーカーです。アブビーは製薬会社、アラガンの買収で注目を浴びました。いずれも3%後半から5%近くの配当を持つ企業群です。

 

 なかなか面白い顔ぶれです。ただ、基本は等金額リバランスの数字である1.25%に寄せてくるので、上位銘柄にはそれほどとらわれなくてよいでしょう。

 続いてセクターです。

2018年のSPYDのセクター分布

セクター
不動産 23.89
公益事業  20.44
一般消費財・サービス  12.13
生活必需品  8.89
エネルギー  8.86
情報技術 6.45
金融 6.20
ヘルスケア  4.14
コミュニケーション・サービス  4.06
資本財・サービス  2.58

  不動産(リート)と公益が圧倒的ですね。配当狙いなのが一目瞭然ですね。情報技術と金融が少ないのが、時価総額加重平均のSPYなどと大きく違いますね。

2019年のSPYDのセクター分布

セクター
不動産 18.30%
一般消費財 16.75%
エネルギー 11.83%
公益 10.50%
生活必需品 10.14%
金融 9.66%
情報技術 6.76%
コミュニケーション 5.37%
素材 5.28%
ヘルスケア 3.00%
資本財 2.41%

 不動産や公益といったメインのセクターからやや分散が効くようになりました。これは、今年の債券高の流れがあります。公益のリターンが良く、結果として配当利回りが下がりました。そのため、セクターの分散をしたような形になっています。

 

 基本的にSPYDは徹底して高配当株を集めており、キャピタルゲインはあまり狙っていません。成長の罠と言われるような人気株に投資していないのが、結果的にまずまずのリターンにつながっています。地合いもありますね。

 

 さて、前段が長くなりましたが、関連してご質問を頂いているので紹介します。 

 【SPYD】の高配当が大変魅力に思います。

 いつも楽しく拝見させていただいております。ETFについて質問があり、ご連絡差し上げました。


 VTIに対し高配当のVYM、HDVなどがあり、個人的に高配当が好みでVYMを重視してきました。しかし、昨年SPYDなるものが日本の証券会社でも取り扱いが開始されたらしく、経費率の低さと配当利回りの高さに心惹かれております。(VYM、HDVの経費率0.08に対しSPYD0.07)


 その一方で新しいETFであるため、実績があまりないことと、セクターの偏りが大きく投資に二の足を踏んでおります(高配当銘柄へのほぼほぼ完全均等分散投資であるため、不動産と公益に偏り)。


 たぱぞうさんであれば、SPYDに投資をされますでしょうか。ご参考までに教えていただければと思いご連絡差し上げた次第です。よろしくお願いいたします。

【SPYD】のメリットデメリットはこうなる

 投資先として面白いと思います。【SPYD】はおっしゃるように等金額で投資していく商品です。これが結果的にS&P500連動ETFやVTIなどと全く違う配分になっています。結果として重複が避けられています。

 

 S&P500連動ETFやVTIをコアにしつつ、インカムも欲しいという場合にはサテライト的にトッピングしても面白そうですね。ただし、仰るように構成セクターが個性的です。公益は景気連動性は薄いですが、不動産・リートは非常に敏感です。

 

 相場のうねりをマイルドにするために、高配当であるSPYDを買いに行ったのに、あまりマイルドにならないという懸念もあります。リートとは基本的にはそういうものです。ある程度のリスクを取りに行っていることを踏まえて、高配当を取りに行くのならばアリだと思います。

 

 こういう商品の多様性も米国株投資の魅力の1つであり、ドルを持っていることの強みでもありますね。

 

 まとめておきましょう。

SPYDのメリット
  • 他のETFとの重複が少ない構成銘柄
  • 細かな利益確定になる高分配金
SPYDのデメリット
  • そこそこの値動きの激しさ(場合によってはメリット)
  • 高配当ゆえの、やや低くなるトータルリターン

 このようなことになります。どちらかというと、投資のコアというよりも、サテライト的に使う要素が強いように思います。

 

 私が選好するかといわれれば、VYMを選ぶとは思います。しかし、今すぐに高配当金が欲しいということならば、SPYDというのも選択肢に入ってくるでしょうね。

SPYDを購入する際のおすすめの証券会社

 SPYDを購入する際のおすすめの証券会社は4社あります。紹介しておきます。

楽天証券

 楽天証券 では投資信託を楽天カードで買い、ポイントを付けるサービスを行っています。これは楽天証券 だけですね。また米国ETFも当然買えます。指値の期間が90日あるのも魅力です。

SBI証券

 SBI証券では米国ETFの定期積立サービスを行っています。SPYDを米国ETFとして定期積立をしていくならば、SBI証券は外せない選択となるでしょう。

マネックス証券

 業界最長の指値期間90日ができたり、逆指値・時間外取引・株価がリアルタイムである点は米国株取引の強みです。特に、短期売買をするには米国株取引のリアルタイム株価は必須ですね。

サクソバンク証券

 サクソバンク証券の強みは、テクニカル分析のチャートが豊富なことです。売り時、買い時のアラート機能もあり、短期中期売買に強みを持ちます。FXやCFDにも強いサクソバンク証券なので、短期トレーダー向けの機能が充実しています。 

 

関連記事です。

 安定感とバランスという意味ではやはりVYMは抜けているように思います。ただし、そのぶん分配金利回りは抑え気味になっています。

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  HDVについての記事です。こちらは銘柄数が70-80銘柄程度と絞った銘柄構成になっています。利回りが高く、昔から一定の人気があります。

www.americakabu.com

  インカムだけならば、MLP銘柄は非常に高い利回りを示します。しかし、それなりのリスクはありますね。

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