たぱぞうの米国株投資

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【ZMLP】は利回り20%近いMLPに特化したETF

【ZMLP】は利回り20%近くに達している

  ZMLPの取引値がずるずると下がっています。そのため、直近の利回りは17%超とインパクトのある数字になっています。

 

 ZMLPというのは、MLP(マスター・リミテッド・パートナーシップ)のETFです。MLPは利益の90%以上を配当に回せば、法人税が免除されるという特徴があります。

 

 REITが同じ仕組みで有名ですが、こちらはエネルギー関連が殆どです。石油精製プラントや、パイプラインなどの権益が証券化され、上場しています。今日は、このZMLPに関してのご質問を紹介します。

【ZMLP】の価格が下がっていて、不安を覚えます。

 いつもブログ拝見しております。投資の指針を作成するにあたりかなり参考にさせて頂いております。ありがとうございます。

 

 35歳子持ち共働きです。嫁、子供2人の積み立てNISA、ジュニアNISAは全額楽天VTIに投資。私のノーマルNISAはある程度好きなものを買うという方針で投資しています。

 

  • VTI:70%
  • 新興国20%
  • その他(ここが現在ZMLP)10%

 投資割合は上記の感じで、現金は100万円程度です。

(投資商品は現在600万円程度+現金)

 以前、取り上げていただいていたZMLPなのですが、私のNISA枠でも保有しており余剰資金枠としては配当利回りが高い、現在価格格が低下している(今後少しは戻る?)
のが良いなと思い保有中です。

 

 ただ最近、ETF価格低下により配当利回りが17%あり、どこまで価格低下するのか気になっています。ETF資産を崩しながら配当されている事による下落であれば、配当が行われた後にETF価格は低下する。


 今の価格下落は資金を引き揚げていっているから起こっている。と考えているのですが、たぱぞう様の見解などお教えいただければ幸いです。

 

 素人目からはいくらなんでも配当利回りが良すぎる。価格が持ち直して10%程度のETF価格となるか、配当が減配するのか、と思っていますが、たぱぞう様がこの現象を見られて思われる考えを伺いたいです。

 

 今後もブログ楽しみにしております。

【ZMLP】の利回りをどのように考えるか

 ZMLPは、エネルギー関連のMLPの集合体ということです。かつてMLPは、「インフラのようなものに投資をする。不況で高速道路料金が下がるわけではないのと同様に、原油安に対しての耐性は比較的強い」というトンデモ言説がありました。

 

 しかし、それは2010年代半ばからの原油安で幻想であることが証明されましたね。MLPに限らず、同様に米国本土内でシェールオイルを運ぶ鉄道会社なども株価が軟調になりました。

 

 サウジアラムコのIPOを成功させるために、OPECの減産交渉をサウジアラビアが行うという話があります。かつてはOPECはかなりの存在感を持ちましたが、今やその生産量は世界全体の35%まで低下しており、価格決定力に陰りが見えます。

 

 これは、非OPEC国の産油量の増大を意味します。特に米国ではシェールオイルの成功とともに、原油の輸出国へと転じており、歴史的に見ても「劇的」と言って良いでしょう。

 

 もろもろ考えると、原油における需給は以前に比べるとかなりダブつき、これが常態化すると見たほうが良いです。例外は地政学的リスクの上昇です。中東情勢が不安定になれば事情は変わりますが、これは需給よりも不確実性が高いです。

 

ZMLPのチャート

ZMLPのチャート

 ZMLPのチャートを見ると、大きな下落をしたあとに反発らしい反発がありません。しかも、2019年の9月以降は再び全ての平均移動平均線を底割れして推移しています。こうなると、完全に底の見えない展開で、上級者向けのナンピン銘柄となります。

 

 減配リスクはもちろんあります。MLP自体が分配金を減らすことがあるからです。そう考えると、無理してナンピンというのは少々抵抗がありますね。あえて逆張りで狙うという作戦も無くはないですが、おススメする手法ではないです。 

 

関連記事です。

  ZMLPはこちらの記事でも取り上げました。やや悲観的な見通しを述べましたが、結果的には的中した形になっています。高利回りにはそれなりのリスクが伴いますので、ポートフォリオのスパイスにはなっても、コアにはなりにくいですね。こちらの記事のほうが網羅的に説明しています。

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  こちらも高利回りで知られる、一部の投資家に人気のBDC銘柄です。こちらは、金融関連ですので、リセッション時のボラティリティが極めて大きいという特徴があります。

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  日本だとインフラファンドが人気がありますね。インフラファンドと言いつつ、実質はタカラレーベン、カナディアンなどが強く、太陽光発電所の証券化商品と化していますね。fit制度に基づいていますので減価償却も織り込みながら、安定した収益構造をしています。

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