たぱぞうの米国株投資

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ひとり親家庭の子育て資産運用術

ひとり親家庭の子育て資産運用術

 今回は、ひとり親家庭の方からのご相談をご紹介します。

 個人事業主で子育て中、大変やりくり上手で収入の4割を貯蓄に回すことができています。節約気質というのは、身に着けるのに簡単ではありません。それだけで1つの財産になるという好例かと思います。

 

 それでは早速質問文をご紹介します。

ひとり親家庭でやりくり上手、将来に備えて資産運用を始めたい 

たぱぞうさま、こんにちは

 ひとり親の記事を読んでいて、グッとくるものがありました。5年半ほど前に一人親となり、小学生の子供2人と私の3人で生活しています。

 

 ありがたいことに若いころから自営業で生計を立ててきたので、一人親になった今も日々の生活に不安はないのですが、ふと気づくと預金は増えているものの、もうじき子供にお金がかかる時期に差し掛かり、しかもインフレが進むと仮定すると…もし年間2%ずつ預金の価値が下がるとなれば…

 

 これはちょっとこのまま預金だけで持っておくのは危険じゃないか?と半年ほど前から思い始め、色々なブログを読み漁りたぱぞうさんのブログにたどり着くことができました。

 

【概要】

  • 私32歳 一人親 女性
  • 小学生の子供2人

(数年後に2人とも私立の中高一貫を受験予定、月額12万円ほどかかってきます。)

 

 家のローンは5年前に完済しており持ち家です。他にも特にローンなどはありません。基本的に倹約家ですので(貧乏性とも言います^^;)年間支出は200万も行かないと思います。そのため毎年300万くらいずつ貯まります。

 

 年間所得は諸々含め500万円程度。(税、保険、年金など全部引いたあとの手取りです)

  • 預金 約5500万円

 証券会社各社有名どころに複数口座を開設済み、ジュニアNISAと一般NISAもSBI証券で開設済みです。

 

 知識ばかり詰め込んで、実際まだ何も手を付けられておりません。米国ETFに興味があるのですが、一体毎月(毎週?毎日?)いくらくらいずつ積み立てていけばいいものかも考えすぎて結局実行できずじまいで、今年のNISA枠がまだほとんど残っています。

 

 安定して収入があるので、500~1000万程度手元にあれば後は投資に回してもいいのかなぁと漠然と考えております。どこから手を付けるのが良いか、どういう考え方をすればよいかご教授いただければ幸いです。

 

 お忙しいところ恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 ぶーりん

手元にある今の資金が、そのまま老後の資金になる

 数年後の学費である、月12万円がポイントになりますね。その時には年間240万円かかりますから、現在のやりくり上手な家計でもほとんど均衡した家計になります。

 

 そうなると、現在手元にある5500万円が、そっくりそのままご自身の老後資金になる可能性が高いですね。押さえておきたい制度は、よく知られる以下の制度です。

  • つみたてNISA(月3.3万)
  • iDeCo(月6.8万)
  • 小規模企業共済
  • 経営セーフティ共済

 個人事業主をなさっているということですから、所得控除も考えるとiDeCoは入れたほうが良いでしょう。また、NISAは一般ではなく積み立てが良いです。長期で積み立てられるので、より難易度が低いからです。

 

 これだけでおおよそ月に10万円の積み立てになります。ひとまず、この月10万円から始めてみてはいかがでしょうか。投資をしていくうちに、知識も付いてくるでしょう。数年後にこれらの非課税枠とは別に積み立てを始めても良いでしょう。

 

 また、現金のポジションが大きいので無理して債券などの他の資産を組み込む必要もありません。ポートフォリオがシンプルなので、管理もしやすくなります。

  • 楽天VTI
  • SBIバンガードS&P500
  • eMaxis Slim米国株式

 これらを積み立てていくと良いでしょう。あまり焦らず、32歳という年齢でそれだけの資産がある強みがあります。じっくりと守りながら資産運用を始め、知識と経験を身に着けていけば良いですね。

小規模企業共済で所得控除を使う

小規模企業共済で所得控除を使う

 小規模企業共済は所得控除をしながら貯蓄ができます。個人所得の節税になりますが、これもできれば取り組むとメリットがあります。iDeCoをしてもまだ余裕がある場合は取り組んでも良いでしょう。

 

 また、経営セーフティ共済は事業体への節税効果、税の繰り延べ効果があります。利益調整の側面がありますので、場合に応じて使っていくと良いでしょう。個人事業主、法人経営者ならば知っておきたい制度です。

 

 若さというのは、自分を成長させるに十分で、それだけで十分な強みになります。現金価値の変容は気になりますが、あせることはありません。目の前のできることを1つひとつ積み重ねていけば、数年後にはガラリと自分が変わっていますよ。

 

 特に今は相場もお元気ですから、無理して多めにポジションを取る必要は全くないのです。ひとまず、使えていない制度を活用し、投資と節税の両面から資産形成をしていくと良いですね。

 

関連記事です。

  人生3フェーズ法。今自分がどのステージにいるのかということを意識すると、お金の増やし方、貯め方も変わってきます。若い時に少々頑張って貯める、増やすを意識すると、10年、おそくとも20年後にはフェーズが変わる可能性が高いです。

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  個別株投資とインデックス投資の違いです。個別株はある程度の銘柄研究時間がとられますから、忙しい人にとってはインデックス投資が優れています。種銭が大きいと、インデックスでもそれなりに大きなリターンが得られます。

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  並行して、米国株に関する本や、インデックスに関係する本に目を通しておくと良いですね。時代を超えて読まれる書籍です。今は、海外投資が前提になる時代ですので、訳書に説得力のあるものが多いです。

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