SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド誕生
すでにネットでは大きな話題になっていますが、SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドが誕生します。
今まで、米国株主体の株式指数を購入するならば以下の2本が選択肢でした。
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
今回、新たにSBIとバンガードが提携した商品を出すことにより、今までの商品との競合関係が生まれることになります。私たち、購入者からすると大変喜ばしい傾向ですね。
S&P500インデックスの構成銘柄一覧
ちなみに、2019年7月時点でのS&P500インデックスVOOの構成銘柄トップ10は以下のようになっています。参考までにご紹介します。
銘柄 | シンボル | % |
---|---|---|
Microsoft Corp. | MSFT | 4.20% |
Apple Inc. | AAPL | 3.75% |
Amazon.com Inc. | AMZN | 3.11% |
Facebook Inc. Class A | FB | 1.88% |
Berkshire Hathaway | BRK.B | 1.55% |
JPMorgan Chase & Co. | JPM | 1.51% |
Alphabet Inc. Class C | GOOG | 1.50% |
Alphabet Inc. Class A | GOOGL | 1.47% |
Johnson & Johnson | JNJ | 1.39% |
Exxon Mobil Corp. | XOM | 1.27% |
純資産総額に占める上位10銘柄の割合は 22.9 %です。この多様なセクターと分散性が魅力の商品です。
S&P500インデックスの設定来パフォーマンス
S&P500連動ETFの中では比較的歴史が浅いのがバンガードのVOOです。そのため、リーマンショック後の設定来パフォーマンスとなります。
時期が良いこともあり、圧倒的な実績を出してきています。この1年半ほどやや値動きが大きくなっています。
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドの概要
SBI証券のプレスリリースによると、以下のような形でリリースされるということです。
ファンド名称 | SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド |
---|---|
運用の基本方針 | SBI・バンガード・S&P500インデックス・マザーファンド受益証券への投資を通じて、主として「バンガード®・S&P500 ETF」に投資し、米国の代表的な株価指数である、S&P500指数(円換算ベース)に連動する投資成果を目指します。 |
信託報酬率(税込) | 実質的な負担 年0.09264%程度※ |
新規募集期間 | 2019/9/12(木)~2019/9/25(水) |
設定日 | 2019/9/26(木) |
設定・運用 | SBIアセットマネジメント株式会社 |
※「信託報酬率(税抜) 年0.058%(委託会社:年0.022% 販売会社:年0.022% 受託会社:年0.014%)」と「投資対象とする投資信託証券の信託報酬率 年0.03%程度」を合計した税込の料率。消費税率が10%となった場合は年0.0938%程度(税込)の見込み。
ご覧の通り、信託報酬が0.9264%と業界最安水準になっています。これは非常に大きなインパクトがありますね。
- 米国株大型株指数であるS&P500に連動することを目指す
- 上場投資信託証券(ETF)、VOOを買い付けていく
- 為替ヘッジをしない
- つみたてNISA対象商品
- 100円から買い付けが可能
このような方向性で販売されていくことが予想されます。一部はすでにプレスリリースで正式に発表されています。
バンガードのVOOを投資信託で包むという形式です。楽天バンガードと全く同じ方式になります。
SBIバンガードという共同ブランドの持つ意味
SBIバンガードからS&P500連動の投資信託がリリースされるインパクトは大きいですね。いくつか今後の展開を含めて書いておきます。
激化する海外投資信託の低コスト化
ネット証券最大手のSBI証券が「SBIバンガード」という形で業界最安水準の投資信託をリリースしたことは大きな意味を持ちます。今まで、インデックスの投資信託というと、eMaxis Slimシリーズが圧倒的な価格競争力がありました。
スポット的に、楽天VTIやニッセイ外国株シリーズが伍していたでしょうか。このラインナップに新たにネット証券最大手のSBIグループが参入、しかも最安値水準ということで運用額の伸びはもちろん、今後のラインナップにも非常に注目されるところです。
楽天バンガードとの共存、あるいは競合
また、楽天バンガードとの関係も気になるところです。日本国内においても好調な販売が期待される、運用額の大きいETFはある程度限られてきます。例えば今後、米国株ETFのVTIや、新興国ETFのVWO、債券ETFのBND、ハイテクのVGTなど人気ETFが加わるのかどうかというところですね。
仮に楽天とSBIが同じETFを投信化するならば、トラッキングの精度と信託報酬がポイントになってくるでしょう。お互いに競争するのか、それとも住み分けるのか、どのようになっていくのかは注目ではあります。
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