たぱぞうの米国株投資

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バンガードのVOOは、VTIに匹敵するパフォーマンスのETF

VOOとは?その概要と分配金利回り

 VOOとは、バンガードのS&P500連動のETFになります。バンガードの数あるETFの中でも2番目に運用総額の多い米国株ETFです。VTIなどと同じく人気があり、規模も大きいので常に経費率をギリギリの低さまで設定しているイメージがありますね。

 

 運用総額は米国市場で4位につけており、バンガードのETFの中でも2位です。非常に流動性に富み、実績も十分なETFです。ベンチマークの歴史は数あるETFの中でも最古ですね。

 

 分配金利回りはおおむね常に1%後半から2%半ばぐらいです。インカムも少なくは無いですが、キャピタル値上がり益も狙えるような性格のETFですね。大きな指数ですので、中期投資で活用しても面白いです。市場の値動きを読んで売買するということですね。

 

 ただし、基本的にはコツコツ積み上げ、長期投資に資する。そういったいつの時代でも安心して投資できるETFということになります。

 

 それでは、他のETFと見比べたり、リターンを振り返ったりしながら簡単な評価をしてみましょう。 

VOOと他のETFの比較

 それでは最初に、VOOと他のETFの比較をしてみましょう。手始めに、弊ブログでも紹介してきた【VTI】との簡単な比較から始めます。 

VOOとVTIの比較

 それでは、続いてVOOと他のETFの比較をしてみましょう。ここでは、VTIとの比較をしてみます。基本的に非常に似ているVOOとVTIですね。

 

  VOO VTI
保有銘柄数 500 3573
経費率 0.03% 0.03%
セクター比率 テクノロジー
ヘルスケア
金融
コミュニケーション
一般消費財
テクノロジー
金融
資本財
消費サービス
ヘルスケア
配当利回り 1.97% 1.94%

 銘柄数が大きく違いますが、時価総額順なために大きな違いはありません。また、パフォーマンスは3年スパンと5年スパンで多少違いますが、こちらも似たような推移をしています。

 

 VOOとVTIのベンチマークはこの10年は年率で10%近くのリターンを出してきました。というのも、この10年は米国市場でも最長となる景気拡大期にあったからです。そのため、このリターンが永続的であるとは考えにくいところですね。

VOOとSPY・IVVの比較、VOOは良く追い上げている

 続いて、VOOと【SPY・IVV】の比較です。比較と言っても、ベンチマークが同じS&P500です。比べることは限られますので、ここでは運用総額を見てみましょう。 

  Symbol AUM(in thousands)
1 SPY $253,224,296.18
2 IVV $157,671,528.27
3 VTI $106,369,933.84
4 VOO $100,247,648.75
5 VEA $69,086,124.84
6 QQQ $66,075,154.98
7 EFA $63,824,564.09
8 VWO $61,692,505.84
9 AGG $58,083,533.72
10 IEMG $57,581,702.53

 

 まず、SPYはスパイダーのS&P500連動ETFです。最も古いETFであり、21世紀に入ってから作られたIVVやVOOよりも一日の長があります。規模が大きいため、流動性と安定感はずば抜けていますね。そのため、機関投資家も積極的に使っています。

 

 経費率は先行者利益のため強気の設定で、SPYはIVVやVOOの倍します。個人が買うならばSPYではなく、VOOかIVVという選択になります。IVVはブラックロックで最も大きいETFであり、バンガードのVOOと経費率を争っています。 

 

 ただし、この数年の運用総額の推移を見てみると、SPYが漸減傾向なのに対し、VOOとIVVは運用総額を増やしています。SPYもいずれ経費率の値下げに踏み切る時期が来るかもしれませんね。

 

 ただ、貸株料などを加味しても指数を組成するSPGIに支払う使用料があります。そう考えると、VOOとIVV経費率もそろそろ限界まで来た感があります。

 

 さて、IVVとVOOの使い分けですが、以下のような動機になりますね。

  • 他にバンガードの商品を持っているから、ブラックロックのIVVを選ぶ。その逆もあり。
  • バンガードの商品が気に入っているからバンガードで揃えたい

 このような理由ですね。いずれもリターンに関わるような、切実な理由ではありません。安心してどちらかを選べばよいでしょう。基本的には同じです。購入側からすれば、経費率競争になるのでありがたいですね。

VOOのチャートと運用実績

 続いて、VOOのチャートを見てみましょう。バンガードのサイトに、設定来のチャートがありましたので拝借します。これは、配当金再投資ですね。

VOOの設定来チャート

VOOの設定来チャート

 仮に100万円投資していたらどうなっていたか、ということです。VOOは2010年の設定ですから、10年チャートがありません。S&P500のETFでは最も新しいETFの1つということになります。

 

 直近10年のパフォーマンスを受けて、3倍近くのリターンになっていますね。2015年のチャイナショック時と2018年末の調整時に少々乱れています。しかし、基本的にはきれいな右肩上がりを描いてきました。

 

 「これからも持ち続けていれば10年で3倍になる。」という考えよりも、「調子の良いときで3倍程度なんだな。」という理解のほうが正しいでしょう。繰り返しになりますが、米国市場は史上最長の景気拡大期にあるということですから、やや特別な環境だったと思ってよいですね。

VOOを買えるおすすめの証券会社は?

 VOOを購入する際のおすすめの証券会社は4社あります。紹介しておきます。米国株取引をする際には鉄板の4社と言ってよいでしょう。

楽天証券

 楽天証券 では楽天VTI・VYMを扱っており、iDeCoで買えます。これは楽天証券 だけですね。また米国ETFとしても当然買えます。指値の期間が90日あるのも魅力です。

SBI証券

 SBI証券では米国ETFの定期積立サービスを行っています。米国ETFとして定期積立をしていくならば、SBI証券は外せない選択となるでしょう。

マネックス証券

 業界最長の指値期間90日ができたり、逆指値・時間外取引・株価がリアルタイムである点は米国株取引の強みです。特に、短期売買をするには米国株取引のリアルタイム株価は必須ですね。

サクソバンク証券

 サクソバンク証券の強みは、テクニカル分析のチャートが豊富なことです。売り時、買い時のアラート機能もあり、短期中期売買に強みを持ちます。FXやCFDにも強いサクソバンク証券なので、短期トレーダー向けの機能が充実しています。

 

関連記事です

  SPXLはこのVOOに3倍のレバレッジをかけたものと考えればよいですね。より激しい値動きになりますので、ボラティリティを取りに行きたい人向けのETFです。

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  こちらは配当重視のVYMです。分配金も取引値もともに成長を続けており、持ち続けていれば高配当化してくる期待を持たせるETFです。分配金推移なども載せていますので、ご覧いただければと思います。

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  今回の比較に登場したVTIですね。米国市場の上場株を投資対象としているため、非常に幅広い分散が効いています。時価総額加重平均なため、VOOと構成銘柄は非常に似ています。リターンもかなり近似しています。 

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