たぱぞうの米国株投資

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【LEAD】近未来の高配当を予想する、好パフォーマンス米国株ETF

【LEAD】近未来の高配当を予想する、米国株ETF

 マーケットが好調であっても低迷していても、「高配当(高分配)」は常に話題になるように思います。


 総じていえばインカム予想はキャピタルの変化よりマイルドでしょう。また、キャピタルゲインよりインカムを重視する人生のフェーズもあります。

 

 さて、今回ご紹介するティッカー【LEAD】は、配当成長にフォーカスしたETFです。

 

 【LEAD】は、正式名称を”Siren DIVCON Leaders Dividend ETF”と言います。


 米国ペンシルベニア州に本社を置くSiren ETF Trust社が運用しており、2016年1月6日にCBOE傘下のBATSに上場しました。


 純資産が日本円で約66億円ですので、非常に規模が小さいETFですね。そのため、あまり知られていないのではないでしょうか。経費率は0.43%です。

LEADの経費率

LEADの経費率

出典: Siren ETF Trust

 ベースとなるインデックスは、” Siren DIVCON Leaders Dividend Index”です。


 このインデックスは将来的な増配銘柄に焦点を当てています。時間の経過とともに、継続的に配当を増やす企業はアウトパフォームする傾向があり、配当を増やすことのない企業はアンダーパフォームする傾向がある。このような理論をインデックスに利用しています。


 配当を出している米国株の時価総額上位500社を母集団とし、過去の配当動向、キャッシュフローと収益、自社株買い、コンセンサス予想、外部の財務格付けの相関関係でユニバース構成企業を格付けしています。

 

 中でも、格付けが高い銘柄を増配可能性が高い銘柄として採用しています。近未来の増配予想モデルを独自に作ってインデックスとしているというところでしょうか。

 

 【LEAD】はこのインデックスに基づいて運用をしています。

【LEAD】の構成銘柄、ウエイト上位10銘柄

 一番ウエイトが高いのは意外かもしれませんが、「現金その他」です。

LEADの構成銘柄

LEADの構成銘柄

出典: Siren ETF Trust

 とはいえ、運用ルールは資金の80%以上を株式で運用することとされています。3.3%の「現金その他」がおかしなわけではありません。

 少し銘柄に触れます。

【NDSN】ノードソン

 接着剤、封止剤、塗料、ポリマー、生体材料の塗布機器、検査機器、その他関連製品を製造、販売しています。米国のほか、ベルギー、中国、ドイツなど欧州とアジア7カ国に製造工場があります。NASDAQに上場しています。

【MCK】マッケソン

 サンフランシスコに本社を置く医薬品卸売業者です。NYSEに上場しているS&P500採用企業です。

【LHX】L3ハリス・テクノロジーズ

 フロリダ州に本社を置く通信・情報技術のIT企業。公共機関、政府、軍事関連、特に国防省において安全で信頼度の高い無線通信システムおよび機器を提供しています。NYSEに上場しているS&P500採用企業です。

【NUE】ニューコア

 鉄鋼メーカーです。NYSEに上場しているS&P500採用企業です。

【EOG】EOGリソーシズ

 米国とカナダで天然ガス・原油の探鉱、開発、生産、販売を行っています。NYSEに上場しているS&P500採用企業です。

【DFS】ディスカバー・ファイナンシャル・サービシズ

 クレジットカード「ディスカバー」の発行に加え、個人ローン、学資ローン、プリペイドカード、マネーマーケット、オンライン普通預金口座などの銀行業務を提供する金融持ち株会社です。NYSEに上場しているS&P500採用企業です。

LEADの分配金履歴状況

 3の倍数の月に分配を実施しています。直近の分配利回りはLong term capital gainsを除いて約0.73%です。

 

 増配傾向がある銘柄で構成している割には分配利回りが低いようにも思いますが、次のチャートをご覧いただいてから改めてコメントしましょう。

LEADの分配金履歴

LEADの分配金履歴

LEADのチャート

LEADの取引値チャート

LEADの取引値チャート

出典:US版 Yahoo Finance

 配当に着目したETFということで、S&P500とVYMと比較してみました。設定から5年以上経過しているので、5年で比較しています。

赤が【LEAD】、水色がS&P500、紫が【VYM】です。

 

 意外かもしれませんが、【LEAD】はS&P500も【VYM】もアウトパフォームして推移しています。
 低く見える分配利回りはNAV、純資産額の上昇が原因で、むしろポジティブに評価していいように思います。

LEADは今のところ残念ながら日本で取引できない

 2022年2月時点ではオンライン証券大手3社で取引できません。純資産が小さいので仕方ないですかね。

 

 キラキラ光っている銘柄は少ないかもしれませんが、S&P500採用企業が多く、採用銘柄そのものは大型株が多いため、それなりの流動性があるでしょう。


 過去5年にS&P500を概ねアウトパフォームした実績は評価に値すると思います。まだあまり知られていない未来の高配当銘柄を探す手段として利用してみても、面白いでしょう。

 

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