ハリバートン(HAL)は油田やガス床開発設備会社
ハリバートン(HAL)は油井を掘るための機材や建設を請け負う会社です。アルマゲドンのようなイメージでしょうか。下記のホームページ画像でも雰囲気が伝わります。
※ハリバートンのページから
また、米軍のケータリングなど軍関係の仕事も請け負っています。
ライバル企業としてはシュルンベルジェ(SLB)、ベーカーヒューズ(BHI)があります。石油開発に関わる規模はシュルンベルジェが1位、ハリバートンが2位、ベーカーヒューズが3位です。
2位のハリバートンは2014年に3位のベーカーヒューズと合併予定でしたが、独禁法に触れるという判断が司法省より下され、合併を見送った背景があります。もし合併していれば、シェア5割を超える寡占企業が誕生していたことになります。
石油関連の仕事は世界中で行っており、120か国で事業展開する文字通り多国籍企業です。日本でも活動しています。ちなみに、金属製の堅牢なカバンで有名なゼロハリバートンは名前の通り創業者が同じ、アール・P・ハリバートン氏です。かつてはハリバートンケース、という名前でした。
国防長官や副大統領というアメリカ政府の要職を務めたディック・チェイニー氏はハリバートンの以前のCEOであり、個人での最大株主です。そのため、様々なうわさが囁かれていますが、それはほかに譲りたいと思います。
ハリバートン(HAL)の配当とチャート
※グーグルファイナンスから
2006年8月 株価30.8ドル 配当0.075ドル
2016年8月 株価43ドル 配当0.18ドル
直接的ではないにしても原油市場の影響を受ける業界ですが、減配はこの10年でしていません。2007年から2012年まで一期当たり0.09ドル配当をしていました。その後、2012年からは増配をはじめ、現在0.18ドルを配当しています。
株価はかなりの上下動があり、およそ15ドルから70ドルまで動いています。リーマンショックや原油安の影響では低い株価になり、原油高の時には高い株価位置でした。原油安が始まった時は原油生産企業がすぐに株価に響き、下落しました。
ハリバートンはもう少し時間がたってから株価に反映されました。それが2014年後半からの値下がりです。2016年に入ってからは原油価格の落ち着きとともに、反転基調にあります。
ハリバートン(HAL)の基礎データ
ティッカー:HAL
本社:ヒューストン
来期予想PER:---倍
PBR:2.4倍
ROE:4%
ROA:1.9%
EPS:-6.4ドル
配当:0.72ドル
上場:ニューヨーク証券取引所(NYSE)
配当利率は1.6%です。赤字のためEPSはマイナスです。それでも株価が下がりきらないのはハリバートンの業界での位置が寡占的だからです。参入障壁も高いため、同社の独自性はこれからも揺らぐことはないでしょう。同じことはシュルンベルジェ(SLB)にも言えます。
原油価格が上昇すれば間違いなく株価も上昇すると思われる企業の1つです。2015年にはグーグルの半分の330億ドルの収益を上げていた優良企業であることを付け加えておきます。