1000万円というのが資産運用上の分岐点になる
資産運用上でまず最初の目標になるのが1000万円ではないでしょうか。おおよそ30歳ぐらいまでにこの金額を突破するというのが、ひとまずの目標になってくるケースが多いですね。
もちろん、若くして1000万円を大きく超えてくる人もいます。以下のような人たちです。
- 属性が良く、高給取り
- 株などの売買に長けている
- 相続をした
こういうケースですね。つまり、普通に働いて普通に株に取り組むならば、やはり30歳近くになってようやく達成される水準が1000万円ということになります。
この1000万円を超えると、投資の景色が変わってきます。複利の効果を実感することができる金額です。例えば3%の配当利回りで30万円を超えてきます。30万円というと、企業によっては一か月の手取り給与ぐらいにはなりますし、欲しいものも大体のものは手に入れることができる。こういう金額ですね。
もちろん、800万、900万といった金額との連続性があるわけですから、1000万円超えたからと言って急に景色が変わるわけではありません。それでも、一つの目標にはなりえますね。
さて、今回は1000万円を超えるまではリスクを取った売買をしたほうが良いのかどうか、ということでご質問をいただいています。
1000万円を超えるまではリスクを取ったほうが良いのか
はじめまして。株で資産運用をしたいと考えはじめた28歳です。
いろいろ個人的に調べて、こちらのサイトを知り日々知識を吸収しようとしております。
さっそく質問です。現在は現預金100万円ほど、会社の確定拠出年金を含む金融資産で200万ほどなんですが、ここから8,000万円くらいにしていきたいと考えています。
SBI証券で積み立てNISA、楽天証券で楽天全米株式インデックスファンドにそれぞれ2万/月ほどつみたてようかなと考えております。
ただこの方法では、上の8,000万円の目標まで自分が生きていられるのか分かりません笑
1,000万円になるまではもっとリスクをとった方法がいいのか、またどんな方法があるのかヒントをご教授いただければと思い相談致しました。よろしくお願いいたします。
1000万円という数字と8000万円という数字
質問者さんは現在300万円あり、月々の入金額は4万円ということですね。これを将来的に8000万円にするということです。
月々の入金額というのは明確な目標になり達成可能なものです。スモールステップで毎月入金できたかどうかを評価できるのも大きなメリットです。
それに対して8000万円というのは、目標として大きく、年月もかかります。それでも、逆算してどの程度の入金が必要で、どの程度の時間がかかるのかを把握することが可能です。つまり、目標を具体化して肌感覚に置き換えることができるということです。
今回はアセットマネジメントoneさんのシミュレータを使ってみましょう。過去の米国市場の平均年率6.8%で計算すると、30年積み立て投資をしておよそ7000万円ということになります。少々入金額が足りないということですね。
ややコンサバに今後の成長率を4%、税引き後3%と考えるとさらに入金額を高めなくてはいけません。積み立て投資の世界というのはこういう世界です。
ある程度資産があったり、追加入金できるならば効果的な方法ですが、一から資産を築くとなると粘り強い継続力が試されます。
ひとまず目標の1000万を達成するには
ひとまず目標の1000万円を達成する方法ですね。2つあります。
- 入金を増やす
- リスクを取る
入金を多くすればお金が増えるスピードも増しますね。当たり前ですが、そういうことです。そのためには、一人暮らしをやめる、飲みに行く回数を減らす、クルマを止める、など禁欲的かつ消極的な方法があります。これらをしたくないならば、副業をする、残業を増やして手当も増やす、などの方法があります。これは積極的な方法ですね。
いずれにしても生活を見直すことが必要になります。
もう1つはリスクを取ることです。私はこの方法を取りました。その昔、5000万円を超えるまではリスクばかり取っていました。市場は時に行き過ぎます。それに便乗し、売られすぎた銘柄を探し、買って寝かせておくという手法を好んでいました。
しかし、どぶさらいのような投資方法ですから、そのまま下がることもあります。結果的には退場にならずに生き延びましたが、万人にお勧めするような方法ではないですね。
私は今は全資産を集中投資することはなく、インデックスとハードアセットも含めてかなり分散させていますね。
投資の世界は誘惑が多く、資産を減らすような場面もやはり多いです。大事なのは、変なものに手を出さず、続けて長く持てるものに継続投資をしていくことですね。
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30歳で1000万円というのが1つの目標になります。そのためにどのような作戦があるのか。奥深いですね。広い意味でのレバレッジなどもリスクを取る好例でしょう。
投資は買ったときの入り口が大事ですが、修正は適宜後からでも可能です。
資産が増えるとこういう目線もできてくるということですね。