たぱぞうの米国株投資

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資産管理法人を設立して、相続も含めた財産管理をしていくということ

資産管理法人を設立し、相続を意識するということ

 資産管理法人というものがありますね。文字の通り、資産を管理することを目的として設立する法人のことです。管理する資産は様々ありますが、以下のようなものが多いです。

  • 不動産
  • 株式
  • 太陽光

 もっとも多いのは不動産です。不動産賃貸業をしている投資家さんは、規模が大きくなってくるとだいたい資産管理法人を設立されていますね。私の友人でも、3社あるいは4社で管理しているケースがあります。

 

 10年以上前に融資のためのグレーな「1法人1物件スキーム」というものがありましたが、それとは違いますね。消費税の関係であったり、売り上げのバランスだったり、理由は意外にシンプルなものです。

 

 私も、セミリタイアを視野に入れた時から資産管理法人の設立を考えていました。結果的に2社ほど経営していますが、やはり使い勝手が良いですね。

 

 法人を持つというのは実は資産運用上も非常に価値があります。しかし、売り上げが立たないと法人を持つ意味がありません。税理士費用、住民税にあたる均等割があるので、最低でも600万、理想は800万以上の売り上げが欲しいところです。

 

 ただし、法人税の申告が自分でやれてしまうような人は、税理士費用分は削れることになりますね。そのため、まれにご自分ですべてやる方もいられます。収支がシンプルであれば、そのハードルは低くなります。

 

 いずれにしても、株式の配当や譲渡益、あるいは不動産賃料、太陽光収入は手っ取り早く売り上げを作れるツールです。商売で売り上げを作るのは大変ですが、これらは場合によっては不労に近い状態で売り上げになります。資産管理法人の強みの一つですね。

 

 さて、今回は資産管理法人を設立して、相続も含めた財産管理をしていきたいという方からのご質問を頂戴しています。

相続で1億円を得るので、これを機に資産管理法人を設立したい

たぱぞう様

 

 いつもブログを拝見しています。可能であればブログ上でのQ&Aではなく、コンサルティングのような格好でご相談させていただけると嬉しいのですが、そのようなことはされているのでしょうか?


 されているようでしたらコンサルティングフィーなどお知らせいただけると助かります。

 

相談内容:
 当方は53歳の外資系企業に勤める技術者です。年収は1200万ほど。5年ほど前より父よりの生前贈与を原資にETFと若干の米国個別株で資産運用しております。


米国個別株を除く資産の大半を、

  • VT 50%
  • IGOV 16%
  • BND 24%
  • IYR 6%
  • RWX 4%

 で保持していて、これらのETFからの分配金を10銘柄程度の米国個別株に投資しています。総資産は2億円前後で、95%がETFで残りの5%が米国個別株です。

 

 ここまでが現状ですが、先日父が亡くなり遺産の相続を受けることになりました。相続税を納めたのち、キャッシュで1億ほど手元に残りそうです。

 

 私のサラリーは専業主婦の妻が管理していて、100%銀行預金で4000万ほどあります。家は持ち家でローンもないので、生活防衛資金を心配することはないと思っていますが、新たに相続した1億をどうするかが現在の課題です。

 

 普通に考えれば現在の運用方法で満足しているのですから、この1億もETFを買い付ければ良い訳ですが、良い機会ですのでこのタイミングでもう一度検討したいことがあります。

 

 いずれ資産管理とする法人を立ち上げたいという思いがあり、しかしながら現在の運用方法はあまり法人化に向かないというジレンマをなんとか消化したいのです。

 

 個人で運用を開始して法人化した方が税法上有利になってきたところで法人化を検討するというのが普通の流れなのでしょうけれども、私の場合法人の設立が目的になりつつあるようです。

 

 法人を立ち上げ資産管理をしつつ、リタイアしたらその法人で技術者として適度な仕事をこなしていきたいと考えています。また私の資産を二人の子供に相続させるときにも法人の株式を二人に相続させることで資産だけではなく資産運用のスキームごと引き継がせたいという希望もあります。

 

 今回相続した1億で不動産投資を始めれば手っ取り早いかもしれないのです。子供たちへの相続対策という意味でも不動産投資には魅力を感じるのですが、法人を設立したいから不動産投資を始めるという思考の流れはどう考えても危なっかしくなかなか思いきれないでいます。

 

 実物資産の活用、セミリタイア、法人の立ち上げ、すべてを経験しているたぱぞうさんのお考えを聞かせていただけないかと思う次第です。

 

 よろしくお願いします。

リタイア後の資産管理法人の活用は非常に理にかなっています。

 僭越ながら私と同じ方向を見ていますね。コンサルフィーは不要ですので、お問い合わせからメールアドレスを教えていただければと思います。直接メールを差し上げようと思いましたが、メアドが分かりませんでした。

 

 ズバリ言って、法人を持つにあたっての最大のポイントはいかに売り上げを作るかです。技術者さんとして売り上げを立てつつ、不動産や太陽光、株での売り上げも立つ、というのは理想の形になる可能性があると、私は思っています。

 

 いくつも事業がある状態になるので、景気の影響を受けにくくなるからです。また、技術者としての収入はおそらく仕入れがない、利益率100%の業態になります。不動産や太陽光で減価償却を取りつつ、利益を適度に相殺していくのは実は都合が良いのですね。この場合、合同会社が多いです。理由はシンプルで安いからです。

資産管理法人を設立する流れ

資産管理法人を設立する流れ

 退職されると、社保などの課題も出てきますが、法人ならば調整が効きます。設立当初は個人から法人に幾分の資金を貸し付ける形になりますから、役員報酬でコントロールして法人の体力をつけていくという選択もできますね。

 

 また、相続も工夫が必要ですが、こちらもケースバイケースで資産のコントロールをしていくことになります。その際、不動産も含めた法人経営の知識や事業承継のタイミング、これらは大きな効果を発揮します。

 

 概論的ですが、以上になります。あえて、漠とした書き方をしていますが、共に工夫しながら資産形成、資産管理法人経営をしていきましょう。ご質問ありがとうございました。

 

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