たぱぞうの米国株投資

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インデックスファンドの配当込み指数と配当除外指数とは

配当込み指数と配当除外指数とは何なのか

 インデックスファンド、つまり投資信託やETFにはベンチマークと呼ばれる目標とする指数があります。その指数に沿うように投資信託やETFは値動きします。

 

 大きく外れればそれはきちんと沿えないファンドということになります。上に外れれば「しょうがないよね〜」で終わりますが、下に外れると「おやおや」となります。いずれにせよ「きちんと沿えない、トラッキングできないファンドはだめ」とされるわけです。

 

 さらに、配当込み指数は課税前の【グロス】と課税後の【ネット】に分けられます。配当除外指数というのは文字通り配当が除外された指数です。当然パフォーマンスも配当込指数よりも劣後するのが普通です。

 

 まとめてみましょう。

  • 配当込み【グロス】税引前
  • 配当込み【ネット】税引き後
  • 配当除外

 同じ配当込み指数ならば、配当込み【グロス】がもっともよいパフォーマンスを示し、配当除外指数が最も劣るということですね。

 

 ただし、トラッキングの正確さや信託報酬を含む実質コストもパフォーマンスに大きな影響があります。そのため、私達投資家としては配当込【グロス】だと嬉しいですが、それ以外にも気をつけなくてはいけないことがある、ということを押さえておけばよいでしょう。

 

 そして最も大切なのは、投資先選びであり、商品そのものだということです。こうしたことを踏まえてご質問を紹介します。

 配当込み指数と配当除外指数で迷います

 いつもブログを楽しく読ませていただいております。たぱぞう様に質問させていただきたいことがありますので、問い合せより失礼いたします。

 

 以前記事にされていた”楽天VTIにプラスして米国株ETFのVTIを買う意味はあるのか”において「楽天VTIは配当を出さず、そのまま再投資してくれます」との回答がございました。

 

 ここで素人ながらの疑問が浮かんだのですが、本家VTIとのトラッキングエラーがほとんどないと仮定した場合、配当金を投資家に渡さずに再投資しているにもかかわらず楽天VTIと本家の指標の差がない(キャピタルの利益がイコール)のであれば、楽天VTIに投資することは本家VTIに投資するより、配当金分損をしているということにはならないのでしょうか。

 

 素人ながらの大前提が間違っているような頓珍漢な質問であったなら申し訳ございません。よろしくお願いいたします。

配当込み指数【グロス】を採用している楽天VTI

 楽天VTIの場合は配当込み指数【グロス】となっています。ベンチマークもそうです。下記は楽天VTIとインデックスの騰落率です。設定来では劣後していますが、資金が安定し運用が軌道に乗り始める今後は改善されてくるはずですね。

 

配当込み指数である楽天VTI

配当込み指数である楽天VTI

 もう少し突っ込んで説明を加えてみましょう。

  1. 本家VTI:受け取った配当金は、投資家に払い出します
  2. 本家VTI、楽天VTIのベンチマーク(CRSP):配当込みの指数になります

 

 配当金を払いだす関係で、当然①<②となります。もちろん本家VTIにはコストもかかるので、その分もパフォーマンスが劣後する要因となります。

 

 そういう点では、配当を考慮しない①を②と比較するのはどうかということになります。もっとも、開示されている資料やbloombergに掲示されているデータ等は配当を再投資したものになっているので、ほぼトラックしてくるはずです。

 

 一般的な話ですが、日本の公募投信の場合、分配金を払い出すファンドが多いため、分配金を再投資した場合の基準価額を所謂公表する基準価額とならべてみせるケースが多いです。

 

 分配金を払い出すとその分基準価額は下がるため、より実態に即したリターンを示すために仮に分配金を再投資した場合はこうであったと見せています。

 

 楽天VTIの場合、分配金は払いださない予定のため、「分配金再投資基準価額」と公表する「基準価額」は同じ値になります。「分配金再投資基準価額」などと表記するので、ETFから受け取る配当再投資されているなどと受け取りがちですが、あくまで公募投信の分配金の話ということです。

 

 加えて、下記のようなことは気をつけておきたいところです。

  • 信託報酬と諸経費を合わせた実質コスト
  • トラッキングの正確性

 できてから間もない投資信託やETFは、流入金額にも上下動があります。そのため、長い目でこの2点もきちんとしているかどうか見守っていく必要がありますね。

 

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