イナゴタワーのチャートは買い方、売り方、両方にとって魅力だが
イナゴタワーという言葉がありますね。ネットなどで話題になった銘柄が、急激に上昇、下降する様子をタワーに見立てたものです。この場合、群がる投資家は「イナゴ」と表現されます。蝗害で農作物にイナゴが群がる様子からですね。失礼な話ですが、そう表現されています。
さて、このイナゴタワーですが対象になる銘柄は日米問わずだいたい同じです。
- 時価総額が比較的小さい
- 売上や利益もあまり出ていない
- 話題になるまでは非常におとなしい値動き
- 決算、EPS、指数は株価に関係がない。
- 値付けは需給のみで決まる
このようなものですね。かつての仕手株とは主体がちがいますが、ちょっとした話題で加熱するのは同じです。株式自体の価値はほんの数か月前、数日前とは変わらないですね。しかし、変わったかのような錯覚を参加者、つまりイナゴに与えることにより値を吊り上げるわけですね。
そこに、買い方、売り方を惹きつけてやまない魅力があるわけです。本来の価値からかけ離れた値付けがされている、その歪みがチャンスに見えるのですね。
大きな値動き、つまり大きなリスクがあります。リスクは一方では時間を短縮した大きな利益に直結します。そのため、いつの時代も多くの人を惹きつけますね。さて、今日はイナゴタワーにやられてしまったよ、という方からのご質問を紹介します。
イナゴタワーのチャートの魅力に取りつかれ、損をしました。
はじめまして
たぱぞう様 いつもブログを読み楽しい記事を拝見させていただいております。
私は2020年から米国株をやり始め、すでにズタボロの状況です。最初は配当金狙いでいわゆるハイエナで、権利落ち日に売るやり方や低値株で順張りなどをしてましたが、利益どころか、損失ばかりかましてました。
さらに今年はイナゴタワーにやられたり、クリーンエネルギーやバイオサイエンスで損失を出し、すでに去年度からの損失額が500ドル以上出しました。
さらに今年はゲームストップ関係で、私も購入しましたが、結局はAMCで大損失を出し、ゲームストップはなんとか利益を出しましたが、損失を穴埋めする形になりました。すっかり株式に自信を無くしましたが、老後の為の資金をなんとか積み立てたいという状況です。
今保有している株がスクエア1株とキンバリークラーク2株です。
アッヴィ2株と3Mとビヨンドミートは売却して利確売り出来ました。今はもはや少額となりましたが、ドルを外貨MMFで約300ドルほど、外貨で100ドル保有です。
もともとやり始めたきっかけは積み立てニーザ資金を米国株で捻出したいという事から始めました。積み立てニーザ資金は利確売りできた時に必ず、5ドルは円転というルールを作りなんとか月に20ドル〜30ドルを捻り出して、労働収入から10000円から1万5000円を積み立てられてます。
又イデコは2万3000円と個人年金保険に月に1万円入れております。
すっかり自信を無くしましたので、ETFでリターンをあげたいと考えてます。QQQとDIAとVTをメインに積み立てたいですが、愚問でしょうか。投資信託は特定口座でifreeナスダック系を3銘柄保有してます。
積み立てNISAでは楽天VTを積み立ててます。
イナゴタワーに参加するには投機と割り切る覚悟が必要
イナゴタワーの主役になるような、話題の銘柄というのは良くも悪くも値動きが激しいですね。つまり、リスクがあるのです。上手くいけば上昇気流に乗れますし、失敗すれば気流は消滅、落下というわけです。
これらはどちらかというと投資というよりも投機に近いです。投機というのは、ファンダメンタルズがほとんど関係なく、需給で上下するものです。投機がいけないというわけではなく、そういう性質だということですね。
これに対して、S&P500やVTIなどは値動きが比較的落ち着いています。それでも債券よりは動きますね。いずれにしても、緩慢とした動きなのでそれはさながら階段を一歩ずつ上るかのようです。時間を味方にして上に上がっていく投資ですね。
自分が投機で一撃取りたいのか、投資で階段を上りたいのかというところになります。500ドルならば、給与所得など様々な収入から取り戻すことは容易です。全く致命傷ではありませんから、ご自分のやりたいことに寄り添い、経験を生かされると良いと思いますよ。
また、米国株の魅力は右肩上がりのチャートにありますね。実は、イナゴタワー目当ての投資ならば日本株でもできます。日本株でもたくさんタワーを形成する銘柄がありますね。
QQQやVTは良い銘柄ですね。DIAはダウ連動ですが、ダウ、S&P500、VTIの特徴を踏まえて選択されるとよいでしょう。私は分散性と恣意性の低さからS&P500とVTIをお勧めしていますね。
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米国株投資の良さは、S&P500のような長期での右肩上がり商品がいくつもあるというところです。
Nasdaq投資も日本からずいぶんやりやすくなりました。
20代で1000万を作った方のお話です。再現性がやはり大きく課題になりますね。