資産増ペースが高まると、余裕資金の扱いに困る
資産増加が著しくなってくると、手元に置いておく資金に悩むことがありますね。特に株式だけで運用していると、資金が遊んでいるように感じられます。
やや停滞気味とはいえ、この10年は劇的にマーケットが良かったです。そのため、同様の嬉しい?悩みを抱える人が少なくありませんね。
さて、今回は資産増に伴う現金の取り扱いということで、ご質問を頂戴しています。
資産増ペースが高まり、今後のCPをどうするか思案しています。
いつもブログ、Youtubeを拝見し、勉強させていただいております。良質の情報をいつも本当にありがとうございます。
現在41歳、妻子ありですが、最近悩んでいる3点について、たぱぞうさまのお考えをお聞かせいただけないでしょうか?
現在の資産額及び投資額は下記の通りです。あと10年は会社員をしたいと思っていて、途中でFireされなければ/しなければ、今の投資額を維持できると考えています。
<資産額>
- 現金・金 2,500万円
- インデックス投資 5,000万円(主にemaxis slimシリーズ数本とVTI
- アクティブ投信 2,000万円(信託報酬率1%強の日本株投信数本)
<年間投資額>
インデックス投信へ500万円
Q1) 現金比率を下げていくべきか?
これまで現金比率20~25%を意識してやってきましたが、総資産が膨らむにつれて現金の絶対額が生活防衛のために必要なレベルを遥かに超えていて、モッタイナイと感じています。
「航路を守る」を重要視しながらもこのような邪念を抱いているのですが、たぱぞうさまレベルの資産家だと現金比率はどのような考え方で管理されているのかお聞かせいただけないでしょうか?
Q2) アクティブ投信からの乗り換え方?
名のある投信数本を過去に積立設定して以来、長年ほったらかしにしていたので、気づいたらこの額まで膨らんでいました。自分なりに考えた結果、既に積立はやめていて、半分くらいはインデックス投信に置き換えたいのですが、含み益課税が気になって解約に踏み切れません。
そこで自分を納得させるために、今後20年くらいかけて子育て・教育費用の分を毎年解約していこうと思っているのですが、たぱぞうさまならどのような解約方針を立てるかお聞かせいただけないでしょうか?
Q3) マイナー外貨をどうするか
豪州赴任していたため豪州ドルを円換算で500万円持っています。これが米ドルなら使い道はいくらでもあるのですが、なにぶん豪州ドルなので使い道がなく寝かせている状態です。
たぱぞうさまも会社員時代に海外赴任されていたとブログで拝見しましたが、帰任後に外貨はどう活用されたかをお聞かせいただけないでしょうか?
以上です。もしお眼鏡にかなえば、ご回答いただけると嬉しいです。お身体に気を付けて楽しい年末年始をお過ごしください。
資産増自体は僥倖も、たしかに迷う資金の置き場
確かに、資産が大きくなってくると比率通りに投資をすると、生活防衛資金以上のキャッシュを遊ばせることになりますね。
私の場合は、資産管理会社として不動産も持たせています。また、これからも不動産をゆっくりと増やしていく予定です。とはいえ、株式とのリターンを見ながらですから、全く焦らず、良いものがあればぐらいのスタンスです。
そうなると、少なくとも頭金分の資金はプールしておかなくてはならず、常に3割ぐらいの資金は手元に置いています。
質問者さんの資産規模からすると、そろそろ法人化を意識してもよいころかもしれませんね。今後も株のみであれば、なおかつ喫緊で資金が必要というわけではないならば、あるいはポジションを高めるというのはありでしょう。
しかし、リスク許容度も同時に大事で、日々の給与に比しての資産の増減が心地よくないならば、やはり従前の比率を守るのが王道かと思います。もう一つの理由としてはリセッション時に身動きが取れなくなるからですね。
2つめのアクティブ投信ですね。おっしゃるように徐々に切り崩すのが王道です。また、アクティブは成績がはっきりとインデックスで比較できます。インデックスを常時上回るようなファンドであれば、継続して持ってもよいでしょう。
ちなみに、私はPFの中にもやもやしたものを持つのが嫌なので、スパッと売ってしまうことが殆どです。これは、個別株時代からの習慣と言ってよく、特にリターンが低いものを保有し続けるとパフォーマンスが落ちることを懸念するからです。とはいえ、税金は重いですから、金額が大きいならばやはりちょこちょこ取り崩しがベストです。
最後のご質問、3です。私は現地通貨といっても米ドルベースでしたが、それでもいったんキャッシュにして帰国しました。金額が少なかったせいもあります。しかし、今ならば、もしよい商品があればそれにいれて保有しておいてもよいでしょう。利回り良く運用ができるならば継続、できないならば清算ということでよろしいかと思います。
比較対象はやはりここでも米国株インデックスになります。米国株インデックスの期待リターンを下回るような商品であれば、あえて手間と暇をかけて投資する意味はあまりない、このような判断ですね。
ここまで資産が増えれば、選択肢も増えますね。ご質問ありがとうございました。
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資産が増えるとより守りたくなる心理もありますね。
私は法人化の道を選びました。
あえてリスクを取りに行く人も一握りいられますね。