たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

賃貸住宅を引き払い、自宅購入をすべきかどうか

賃貸住宅が良いか、自宅が良いか

 賃貸が良いのか、自宅が良いのか、というのは永遠の課題になりますね。たぱぞうは賃貸暮らしが長かったです。しかし、6年前に自宅を買いました。都心部のような土地値が上昇するような物件ではありません。

 

 つまり、自宅に関しては投資の目線ではなく、自分の好きなことを優先したということです。ジム、プール、図書館、こういった行政の福利厚生が集中しているところを選んだというわけです。

 

 この、賃貸自宅論争の最大の面白みはここにあります。答えがいくつもあるということですね。さて、今回は賃貸住まいを引き払い、自宅を購入すべきかどうかということでお問い合わせを頂戴しています。

賃貸住宅を引き払い、自宅購入を検討しています。

たぱぞう様

 

いつも楽しく拝見させていただいております。
私は、名古屋市在住の53歳の会社員です。

 

今回、ご相談させていただきたいことは、老後の住宅についてです。

 

 我が家は妻と私の2人暮らしです。2人とも東京出身なのですが、私の仕事の都合で関西圏に長く住んだ後、名古屋市に引っ越して10年になります。


(関西圏に住んでいた時は分譲マンションを購入していましたが、名古屋への引越しの際に売却しました)

 

 会社都合の転勤であることから、ありがたいことに、現在の住まいは借り上げ社宅扱いになっています。(従いまして、住居費は低く抑えられていると思います)

 

 そのため、このまま賃貸を継続する予定でいましたが、弊社もテレワークが定着してきまして、もう1部屋欲しくなりました。(今の住まいは1LDKです)


 引っ越したとしても社宅扱いにはなりますが、最近の住宅ローン控除などを見てみると、中古マンションの購入もあり得るかな?と思い始めました。


(歳を取ると賃貸が借りにくくなることも気がかりですし、ローンの返済期間を考えると早い方がいいのでは?とも思います)


 住居購入となると社宅手当の恩恵は受けられませんが、”老後のすまい”を手に入れることで「精神的な安定」が得られることも魅力です。

 

 蓄えの方は歳の割に微々たるものでして、なんともお恥ずかしい限りです。

 

 昔は投資など全く考えていなかった上に、いろいろ散財していたので、貯金はほとんどありませんでした。しかし、4年ほど前にインターネットの投資情報に触れたことをきっかけに投資を始めました。


 特に、たぱぞう様のブログの内容に感銘を受け、ETF中心ですが、個別株を少しだけ購入しています。

 

ご参考までに弊方の資産状況を以下に示します。


 とりあえずの目標は、今後の3年間で1000万円、65歳までに2000万円の資産を作りたいと思っています。(勤め先が財閥系ということもあり退職金は2300万円ほど見込めます)

<個別株:約70万円>

  • GE(GE):80株
  • AT&T(T):50株
  • ServiceNow(NOW):10株

<一般NISA:約340万円>

  • 楽天・全米株式インデックス・ファンド(毎月4万円分で積立中)
  • 世界経済インデックスファンド
  • VYM(毎月4口で積立中)

<iDeCo:約40万円(毎月12,000円で積立中)>

  • ONEたわらNYダウマネDC
  • 三菱U国際スリム先進株マネDC

<貯蓄>

  • 100万円ほど

<収入>

  • 約1100万円(額面) 夫のみ(妻は専業主婦)

<住居費;社宅>

  • 15万円/月(うち、当方負担は7万6千円)

<仕送り>

  • 5万円/月(東京在住の母親宛)

 取り止めのない文章で恐縮ですが、「 住宅購入 or このまま賃貸(社宅)を継続のどちらかがよいか?」についてアドバイスいただければ幸いです。


 また、そのほかにも上記内容を関して何かお気づきの点があれば、お知らせいただけないでしょうか?

 

 お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

この場合は賃貸住宅のほうが良いかもしれません

 住宅ローンの年齢制限が気になるご年齢ですね。だいたいの金融機関は完済時80歳までです。まれにソニー銀行さんのように85歳までというところがありますが、通常80歳までと考えておくとよいでしょう。

 

  • 年金が月々いくらか
  • 現在の住宅の持ち出し分はいくらか
  • 自宅をいくらぐらいの価格で想定しているか

 

 このあたりがポイントになります。住宅ローン控除も大きいですが、40平米という制限があります。かつての50㎡から緩和されました。二人暮らしでも十分検討できますね。 それから、手元のキャッシュ量も考慮しなくてはいけません。実はここが一番気になります。

 

 ずばり私ならば、社宅手当を最優先します。老後に備えたいからです。年金額が潤沢ならばよいのですが、おっしゃるように手元金融資産が550万と多くありません。老後も生活水準を維持するために、こちらを喫緊で手厚くします。

 

 今の手元資金は、何かが起きれば一撃で吹き飛ぶ額です。退職金は手厚いですが、それだけに頼るのもやや不安があります。

 

 手元資金を厚くしたうえで、改めて自宅を検討します。できるだけ、続けて長く働き、キャッシュフローを維持したうえで、改めての自宅検討。これが堅実と思いますよ。

 

 ただ、冒頭申し上げたように金銭的な価値だけで語れないところがあります。1つの意見としてとらえていただけますと幸いです。共に困難な時代を生き抜いていきましょう。

 

関連記事です。

  住宅ローン控除はお得ですが、住宅手当が厚いならば買う必要は薄れます。

www.americakabu.com

  老後2000万円問題です。私たちの時代は2000万円だと足りなくなっているでしょう。

www.americakabu.com

  住宅ローンを組んで、郊外の住宅を買うのはどうか、というお話です。キャピタルが狙える新築は都心部の限られた物件ですね。

www.americakabu.com