海外アジア通貨は資産運用先としてどうなのか
海外在住経験があると、現地通貨をそのままにしてしまうケースがありますね。これは、大変に損です。アジア通貨は概してほとんど新興国通貨扱い、インフレが激しいためですね。
私はベトナムドンを多少保有していましたが、大きな金額は全てドルに替えていました。やはり上記の理由からです。10年、20年で信じられないぐらいにインフレが進みます。国によっては物価が1,5倍、2倍と上がっていくのが感じられますね。
一方でカンボジアなど、国によってはドル定期で比較的高い金利で預けられるケースがありますね。以前は、現地の銀行定期で5%超の金利がドル定期預金でついたこともありました。昨今はさすがにそこまではないですね。
いずれにしても、多くの国の現地通貨は流動性や汎用性、価値の永続性といった点でやや不安が残ります。預金保護などの制度面での守りも弱いですね。
一時期人気だったオフショア商品なども、香港における地政学リスクの上昇で評価がガラリと変わりましたね。
もともと大した旨味が無く、IFAに抜かれ放題の自由の効かない商品でしたが、評価が決定的になったと言ってよいでしょう。香港ドル自体は基本的には米ドルと連動しますが、やはり特殊事情があるのです。
セオリー通り基軸通貨に基づいた投資が大事であると再認識しますね。そういう意味では、通貨バスケット方式の管理変動相場制であるシンガポールドルなどは、数少ない例外のうちの1つと言ってよいでしょう。
いずれにしても、多くの海外通貨は在住生活中は良いですが、帰国の際に整理しておきたい資産のうちの1つですね。さて、今回はまとまった金額の海外アジア通貨をどうするかということでご質問を頂戴しています。
海外アジア通貨を始めとして、資産の棚卸をしておきたい
はじめまして。たぱぞうさんのブログを拝見しております。
投資初心者でお恥ずかしながら預金の運用方法についてご相談させて頂けたらと思いご連絡させて頂きましたm(_ _)m
もしたぱぞうさんの目にとまり、ご関心を持って頂けましたら、是非アドバイスを頂きたく存じます。
現在36歳、共働き、子無しで資産運用について勉強を始めたばかりです。夫婦で現在世帯年収1000万円以上です。転勤族のため駅近の賃貸及び車無しの生活を送っております。
今後子どもを授かることがあったり、夫が転勤になった場合は私が仕事を辞める可能性もあります。
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現在の資産状況は以下で、預金の運用方法についてアドバイス頂けたらと考えております。
- 預金(日本円) ★1)1500万円
- 預金(アジア通貨) ★2)700万円(海外で生活していたことがあり一部置いたままにしております)
私
- つみたてNISA(eMAXIS Slim S&P500) 5万円/月 ★3)現在120万円ほど
- 個人年金保険 2万円/月 ★4)現在230万円ほど払込済 (60歳時1.2倍で10年間受取)
夫
- つみたてNISA(eMAXIS Slim オールカントリー) 3,3万円/月 ★現在80万円ほど
- ideco(銘柄検討中) 2.3万円
- 養老医療保険 6千円/月 ★5)現在60万円ほど払込済
- 外貨建生命保険$260/月 ★6)現在300万円ほど払込済
- 今後、子どもを授かれば、①自動車の一括購入(150~300万円)および②ジュニアNISAの開始を検討しております。
- ★4は就職したての頃、お知り合いの保険の外交員の方にすすめられて入っておりましたが、現在解約するとマイナスになる為、解約時期を見計っており、解約後は運用に回したいと考えています。
- ★5は夫も同様に就職したての頃、現金を持っていたら使ってしまうとのことで貯蓄目的に始めたようですが、解約するとマイナスになる為、このまま払込を継続するか、ストップして保険会社に定年まで運用してもらうか(60歳時2倍で受け取り)検討中です。
質問
コロナが終息したら海外に置いている預金を日本に持ち込む予定で、★1と★2の2,200万円の一部を現金として保有しつつ、残りを運用に回したいと思っております。
その場合の運用方法についてアドバイスを頂けませんでしょうか?★4も解約後は運用に回せたらと考えております。個別株やETFにも興味はありますが、eMAXIS Slim S&P500やオールカントリーに何回かに分けて積み増しするか、下落時にスポットで積み増すことを考えています。
また、少しだけ欲を出してeMAXIS NASDAQ100やiFreeレバレッジ NASDAQ100にも積み増しするのはどうかと考えております。
長文失礼いたしますが、どうぞ宜しくお願いいたしますm(_ _)m
インフレ耐性の無い海外アジア通貨の引き上げ、送金は賢明
目指されている方向性に間違いはありません。
アジア通貨はインフレがありますから、おっしゃる通り回収したいところです。
イレギュラーなところでは、現地銀でドルに替え、ドルで定期預金するとまれに高金利で運用しているところがあります。冒頭申し上げたような、カンボジアなどは有名ですね。
生保はおやんちゃな商品が目につきますが、極端に多額ではありません。勉強料と割り切って払い済みとすればよいでしょう。もちろん、返戻率次第で解約払い戻しもありです。
コアサテライトもその方向性でよいでしょう。レバ系は全くお勧めはしていませんが、経験という意味では否定しないところです。私も、落ち着いた投資を基本としながら、時々電光石火でリスクを取ったから今があります。そこは否定しません。
ひとまず王道のコア投資を踏まえ、コツコツを続けていくことですね。あとはメールした通りです。共に頑張りましょうね。
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