運用における待機資金をどのように考えるか
投資をするうえで、キャッシュポジションは大事ですね。とはいえ、待機資金、遊んでいるお金があると、何かもったいないような気がしてくる人もいるのではないでしょうか。
特に投資で良い経験ができた人はもっと増やしたい、もっと投資をしたい、と思うのが自然です。そのため、どのような相場でもフルポジションになりがちですね。しかし、常にフルポジションだと割安時に厚めに買うということができません。
そのため、みすみすバーゲンセールを見逃すということになります。投資比率はいろいろと言われますが、5割から8割ぐらいが適正なのでしょう。もちろんこれは若いほうが比率は高くなります。
投資資金が小さいことが多く、今後の勤続年数も長いことから、リスクを高めにとれるからですね。
さて今日は、投資における待機資金をどうするかということでご質問を頂戴しています。
運用における待機資金をもっと効率よく投資していきたい
初めまして。
就職で持株会へ加入したことをきっかけにブログを拝見して以来、1年ほどになります。今は会社の経理部門で仕事をしています。
- 現在24才
- 月給22万円(支出10~12万円/社宅家賃・税金保険込み)
- 持株会25万円(千円単位購入/株数が100を越えたので最低限の買付に切替済)
- 確定拠出2.5万円(会社負担・iDeCo併用不可)/三菱
- 積立NISA5万円(eMAXiS米国)/楽天
- ・日本株(個別:現在51銘柄)10万円/マネックス・ワン株
- 米国ETF(SPYD+HDV)20万円/楽天
- 投資準備金20万円
- 預金150万円
当初は積立投資をしながら勉強をしていましたが、高配当投資のメリットに惹かれて日米株に投資をしています。10年かけて投資資産3000万円、月間配当10万円が当面の目標です。もちろん今の収入では全然足りないので、転職や副業で増収を試みなければいけませんが……。
今の会社は配属三年で異動が通例のようなので、ひとまず簿記一級の取得と就職三年目での転職を計画しています。
投資に関してはコロナ相場で始めたため、手持ちの資産はすべてプラス評価になっています。また、節約と銘柄分析が半ば趣味化しており、良い勉強にもなるので高配当個別株投資は気に入っています。NISAも年代わりで積立から一般へ区分変更するつもりで、貯金が一段落してからは毎月10万円前後を投資に回しています。
日本株の銘柄数に関しては値動きに慣れるため、配当金の依存率を下げるために努めて多くを持つようにしています。すべての銘柄を事細かに管理はできませんが、依存率が低いことと長期保有前提ということもあって、気にするほどではないと感じています。
積立投資の方が楽なので本当はそっちの方が良いとは思っているのですが、毎月の収入を増やしたい思いが強いので高配当投資に集中しています。今は下がっている銘柄があれば買い足しつつ、基本は暴落相場に備えて大半を準備金に回しています。
そういう訳で、今の悩みは投資準備金の扱いです。暴落相場を待つ間お金を遊ばせておくのはもったいないと思って色々と検討してみたのですが、楽天銀行の元本保証+0.1%金利より都合の良さそうな投資先が見つかりません。
日本国債や短期米国債ETFは利回りが微妙で、社債は株価連動債や最低購入単位が百万の既発債ばかりで手が出ません。なのでAGGやLQDといった債券系ETFに投資して暴落時は預金引出⇒回復後ETF売却して預入するか、暴落時の値上がりに期待してゴールドETFとして持っておくか、迷っています。
もういっそ両方やっておくのが無難かと思い始めていますが、他の人の考えも聞いてみたいと思い、お問い合わせに投げてみました。ご返信の方法は問いませんので、お時間あるときにアドバイスをいただければ幸いです。
以上、お忙しいところ突然失礼いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。
待機資金の投資先は多くはないが、金利が回復し始めているのは事実
個人的には高配当投資や日本株投資はお勧めしていませんが、そのように自分で考えて取り組むことに価値があります。お若く、決断力がありますね。すばらしいことです。
そのうえで、プール資金ですが、おっしゃる通り運用先は多くありません。せいぜい債券、金などの他のアセットぐらいでしょうか。かつてはMMFがまずまずでしたが、今は低金利過ぎて面白くないです。手厚く入れるようなものではありません。
とはいえ、一時期の金利からは回復、今では1%前後つくようになっています。場合によっては、MMFで待機させるというのは現実的です。価格変動が無いのを好む人もいますね。
AGGはETFですから、価格変動リスクがあります。このリスクを許容できるならばBNDやAGGでもよいでしょう。
ところでハードアセットの投資が楽なのは、レバレッジを効かせているからです。つまり、投資額がどうしても大きくなるため、ペーパーで何が何でもポジションを取る必要が無いからです。つまり、投資効率が融資の時点で向上しているのです。
今のように投資を続け、属性を磨き、どこかでそのような道を模索してもよいのかもしれませんね。
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素直にキャッシュポジションを確保するというのもありでしょう。
パチッと計算でき、投資効率を高める借金というのは確かにあります。
証券担保ローンでさらにリスクを取る人もいますね。