- まずは 年収600万の人の生活の状況を解説
- 年収600万円の人が金融機関から借り入れできる金額
- 年収600万が住宅ローンを契約したら生活はこうなります!
- 年収600万円の人が安心して借りられる金額は
- 住宅ローンを組む際には、ネットと対面を使い分けよう
- 住宅ローンの相見積もりをとる
まずは 年収600万の人の生活の状況を解説
サラリーマンの平均年収は横ばい、可処分所得は下がり続けるというのがこの20年の日本でした。それでも、年収600万円というの1つの目標になりうる金額ですね。月額換算、つまり月収で50万円ということです。
安定的で落ち着いた生活を目指すうえで、1つの目標になりますね。今日は、年収600万円からの住宅ローン戦術ということで考えてみたいと思います。
年収600万円以上の人は勤労者のおおよそ10%
年収600万円の人は、勤労者のおおよそ1割近くを占めます。すべての労働者を対象にした調査だと、年収600万以下の人は6割近くになります。1つの目安になる数字と言ってよいでしょう。
統計にもよりますが、年収600万の人というのは上位40%に属する層だということですね。
それでも、所得ベースつまり手取りベースにするとかなりの部分引かれることになります。所得に関わる住民税や各種控除は地域や個人によって変わります。そのため目安にしかすぎませんが、上位40%というのは知っておくと良い数字ですね。
年収600万円の人の手取り収入は?
年収600万だと、ズバリ言って手取り収入は470万円ぐらいになります。所得470万円、税金や社会保障費を引いた数字ですね。
厚労省が公表している平均所得のグラフです。これをみると、中央値が427万ですね。年収600万に対する所得470万というのは、この中央値に比較的近い数字と言えそうです。
年収600万円の生活実態
ボーナスを4か月として考えた場合、1か月の手取りはおおよそ30万円になります。単純な計算式ですが、下記のようになります。
- 470万円÷16か月=おおよそ30万円
年収600万円の人は、だいたい1か月30万円程度で生活しているということになりますね。足りない分は、ボーナス月で補うという形でしょう。
独身生活ならば全く問題ない、貯蓄・投資もできるレベルです。しかし、一家四人の家族での生活となると、共働きが必要になってくる時期がありますね。中学生の塾通い、高校の学費、さらには大学の学費となると厳しい金額ではあります。
社宅などで住居費が削れると大きいですが、そうでないと余裕資金はなかなか生み出せません。結婚前にある程度の資金を作っておいて、お金がお金を生み出す仕組みづくりをしておきたいですね。
平均以上の年収になっても、1馬力だとなかなか余裕のある生活というわけにはいかないですね。ある意味では、日本では共働きが前提になりつつあり、若年層の経済的な厳しさが少子高齢化に拍車をかけています。
年収600万円で住宅ローンで融資借り入れは可能か?
年収500万円、あるいは600万円となってくると大きく違ってくることがあります。それは、銀行さんが融資をつけられるようになるということです。
住宅ローンを組んで家を買う場合でも、大抵の場合はローンが組めます。また、勤務先によっては、より低金利でローンが組めることがありますね。
また、国民政策金融公庫での事業向け貸し出しならば、350万ぐらいからでもテーブルに付けます。不動産向け融資なども、年収500万円、あるいは600万円というところがラインになることが多かったですね。今は目線が上がっていますが、ちょっと前まではそうでしたね。
いわば、生活を向上させる、融資を受けるというレベルには到達しているということです。
年収600万円の人が金融機関から借り入れできる金額
それでは、年収600万円の人が住宅ローンを組んだ場合はどれぐらいまで借りることができるのでしょうか。今は、シミュレーションでカンタンに目安額を出すことができるので、試してみましょう。
借り入れ金額の目安と 最高借り入れ可能額はどれくらい?
年収600万円の人はいくらぐらいまでなら借り入れることができるのでしょうか。早速、楽天銀行でシミュレーションができますので、見てみましょう。ここでは楽天銀行さんを使いましたが、多くの銀行さんでシミュレーションがあります。住宅ローンを組むことを考えている人は、試してみると良いですね。
フラット35のほうが若干多く借りられますね。おおよそ6000万程度が目安になってきます。よく、「住宅ローンは年収の5倍まで」ということが言われますが、実際には9倍以上で組めます。。
もし、ダブルインカムで夫婦で上積みできれば、7000万、8000万レベルの中古タワマンなどは購入できる可能性が高いということですね。
これは、都内23区内でも場所を選ばなければ十分視野に入ってくるレベルです。具体的な場所で言うと、城東地区などはそうですね。ただし、マンションの実需は高止まりしていますが、相対的に戸建てはやや割安感があります。市況を見て、あえて戸建てを狙うというのも目線としては面白いでしょう。
年収600万が住宅ローンを契約したら生活はこうなります!
それでは、それぞれ住宅ローンを借りた場合の生活をシミュレーションしてみましょう。
住宅ローン3000万円借りた時の生活
住宅ローンを3000万円借りた時のシミュレーションです。住信SBIネット銀行のシミュレータを使ってみましょう。
月々返済額は6.5万円、ボーナス月に+7.8万円ですね。比率は、2500万円が月々返済、500万円がボーナス月返済にしてあります。金利は変動で0.5%です。無理のない返済額に見えますね。
35年、金利0.5%の威力です。当然、返済年が短くなると厳しくなります。その分、ローン返済は進みますけどね。このぐらいであれば、共働きであれば十分余裕をもって返せる額ですね。配偶者がパートなどの時間労働をして、住宅ローン負担分だけ稼ぐというのも手でしょう。
6000万円の借り入れになると、単純に2倍程度の負担になるということです。月々13万円ですね。返済比率は4割を超えますから少々厳しいですね。手取り30万円に対して13万の住宅ローン返済額です。
住宅ローン4500万円借りた時の生活
続いて、4500万円借りた時のシミュレーションをしてみましょう。
同じく住信SBIネット銀行からのシミュレーションです。3500万円は月々の返済、1000万円はボーナス月の返済です。やはりそれなりに金額が跳ね上がりますね。
月々9万円+ボーナス払い15.5万円です。住宅ローンの場合は収益物件よりも目線の低い、返済比率20%~30%が理想とされます。やや厳しい水準になってきますね。
返済比率というのは、収入に対しての返済の割合です。年収600万円の場合は、月々30万円ぐらいの手取りになりますからおおよそ10万円までの返済額が妥当性があるということになります。
しかし、値上がりの可能性が無い土地と建物を、このような効率の返済比率で組むと生活は非常に苦しくなるでしょう。
都内や駅近物件ならば、キャピタルを見込んで強気に行くというのはありかもしれません。少なくとも、郊外の人でこのような効率の返済比率を組むと、「家のために人生を捧げる」ということになります。
ちなみに私、たぱ家は首都圏郊外ですから、返済比率は20%以内、年収の2倍以内の住宅に収めています。首都圏だと一般的には厳しい数字になりますね。基本的に住宅というのは収益を生みませんから、自分の思いとの調整が必要です。
年収600万円の人が安心して借りられる金額は
年収600万円の人が安心して借りられる金額は、理想は6万円ぐらい、せいぜい9万円までということになります。ただし、前述のとおり、物件の立地にもよりますので、あくまで目安ということです。
また、ベース賃金ではなく、残業代もりもりで年収を作っている場合は、もっとコンサバに見積もったほうがいいでしょう。残業というのは不況になれば無くなります。残業代込みでの返済比率にすると、返済不可能になる可能性も無くはありません。また、昨今の働き方改革で、組織の時間管理が厳密になっています。
そういう流れになって、恒久的に大きな残業代をもらい続けることができる業界は多くは無いでしょう。さて、続いて住宅の買い方について、少々突っ込んで書いてみたいと思います。
年収600万の人の住宅ローン契約の注意点
それでは、引き続いて住宅ローン契約の注意点を個人投資家目線で書いてみましょう。融資が出るから住宅ローンを組むのではなく、あくまで物件の精査が大事だということです。
その住宅の値付けは妥当か
新築マンションは値付けが難しいですが、少なくとも近隣の新築、中古マンションの値段をチェックしましょう。平米単価か坪単価のチェックは必須です。
中古マンションならば同じマンションの同じ部屋がどの程度の値段で出ているのかチェックをしましょう。また、戸建てならば路線価と実勢価格を調べて、木造建築の平米単価を出して自分なりの見積もりを出しましょう。
新築のマージンをどこまで許容するか
ただし、どうしても新築はマージンが乗ってくるので、上記の目線では買えません。そこは、新築プレミアとしてどれだけ自分が許容できるかということになりますね。多くの場所で「買った瞬間に値下がり」になる物件が多いのですが、それを言うと一歩も進めなくなりますね。
新築プレミアは2割とも3割とも言われます。
少なくとも夫婦でこの現実的な数字を話し合っておくことです。そうしないと、結婚式などと同じく、その場の雰囲気に流されてとてつもなく高額な値段で買うことになります。ただし、そもそも土地が無く、物件がでないような好立地の都内の物件などは利益が乗る場合もあります。
ちなみに、投資用の区分マンションの新築は、殆ど全て収益物件としては回りませんので注意が必要です。
住宅ローンの契約の前に、目線を作っておく
机上のお花で〇万円、サプライズ企画で〇万円、こうしてオプションがどんどん乗って、最終的に驚くような値段になるのが結婚式あるあるです。住宅、特に新築物件はこのような夢見がちなマジックがありがちです。
キッチンは総大理石、フローリングは天然無垢、玄関は吹き抜け、それはいいに決まっています。しかし、自分の年収にふさわしいか、あるいは地域の実勢価格にふさわしいかを考えたいですね。「少欲知足」ということです。
自分の年収と家の値段から導き出される、住宅ローン限度額しか考えないとセールストークに乗せられてしまいます。実勢価格を考えた妥当性ある目線を作っておくと安心ですね。そうしないと、セールスマンの熱意にほだされ、夢見気分で契約することになります。
住宅ローン控除は大きい
よく知られる住宅ローン控除があります。これは、住宅ローン残高の1%が自らの所得税から控除される制度です。住宅ローン控除を含むと、住宅ローンとの金利差で、実質マイナス金利が実現します。
とても大きな制度ですので、利用は必須ですね。初年度は自分で税務署に申請に行きます。次年度からは、サラリーマンならば所属する組織の総務がやってくれる例が多いです。
住宅ローンを組む際には、ネットと対面を使い分けよう
さて、その住宅ローンに関しては、ネット銀行が有利になっています。対面でアドバイスを受けたいという人は、ネット銀行の金利で対面契約ができるSBIマネープラザが便利ですね。
- 対面で質問しながら契約できる
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こういうメリットがあります。店舗は大都市限定ではありますが、住宅という大事な買い物ですから後悔の無い選択にしたいですね。
住宅ローンの相見積もりをとる
住宅ローンの相見積もりをとるのも大事ですね。例えばモゲチェック(PR)では借り換えや新規の借り入れ時に、各行の金利を見比べることができます。つまり、相見積もりですね。
新規借り入れの時には不動産屋さんが推薦してくれる銀行金利をベースにして、モゲチェック(PR)などで相見積もり、最安を探ると良いですね。
また、住宅ローンは借りたら終わりではありません。買った後も大事です。時々借り換えの目線でモゲチェック(PR)のサイトなどで最安金利を知っておきたいですね。実際に、2010年ごろまでの高金利で借りている人は数百万以上の借り換え益が出ていますね。
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年収400万前後の方は以下のシミュレーションになります。