守りと攻めの両輪で資産運用は成り立つ
資産運用というと、とかく「攻め」が注目されますね。つまり、プラスのリターン、リスクです。半面、守りというと債券だったり、現金だったり、地味な印象があります。
しかし、ある程度年齢が高くなり、資産も増えてくるとより意識したくなるのが「守り」ですね。
サッカーで例えるならば、5対2で勝つような内容ではなく、1対0で勝つことをよしとするようなものですね。リスクある3点差勝利よりも、リスクを押さえた1点差勝利、そのような視点に変容するということです。
さて今日は、攻めと守りの投資をどうするかということでご質問を頂戴しています。
守りと攻めのバランスについて詰めの確認をしたい
いつもブログ記事を拝見しております。書籍も拝読し、勝手ながら心の中で私の師と仰いでおります。長文になりますが、お目通しいただけますと幸いです。
属性
- 私:30代後半
- 主人:40代半ば
- 子ども:1歳
年収
- 私:450万(専門職、育休明け時短開始したため予測)
- 主人:1000万
毎月の手取り額と支出額
- 収入約70万、支出約45万 (賞与は年三回(主人のみ)手取り200万前後)
現在の資産額とその内訳
- 現金:1,550万
- A銀行(ネット:普通) 850万 0.1%金利
- B銀行(大手:普通) 120万
- C銀行(大手:定期) 220万
- D銀行・証券(ネット:普通) 360万
一次払い済保険
- 米ドル確定年金(2025年満期):570米ドル
- 豪ドル養老年金(2032年満期):679豪ドル※主人の希望で満期まで保有する予定。
投資
拠出額合計612万
月投資額合計33万6,000円
- 積立NISA(私):80万 emaxis slim 米国株 (楽天) 月33,250円
- 積立NISA(主人):80万 楽天VTI (楽天) 月33,250円
- IDECO(私):55万 emaxis slimオールカントリー日本除 (SBI)
- 企業DC(主人):167万 マイバランス50(野村) 月27,500円
- ジュニアNISA(子):80万 emaxis slim 米国株 (楽天)
- 特定口座:150万 emaxis slim 米国株 (SBI) 月150,000円
負債
住宅ローン 残2,500万 (4500万で購入、数年後に売却希望、都心で売値は大幅に下がることはないと予測)
経緯と質問
半年ほど前にポートフォリオの組み方をFPにご相談し、その際は「暴落があった際に耐えられるか?」の観点から私たち夫婦の考えをお聞きになり、結果値動きが比較的少ない銘柄への変更を勧められました。
その後自身で再考し、DCのみ債券50:株式50の銘柄へ変更したものの、それ以外は上記の銘柄で積立をしてまいりました。そしてコロナショックでは、夫婦ともに評価額は気にならず、淡々と積立を続けることができました。この経験から、積立投資に関しては、株式比率多めで継続していきたいと考えています。
債券や国債は保有していないのですが、私の職場に0.25%の半年複利がつく共済積立制度があり、加入を検討しています。給与から毎月一定金額を積立するもので、引出しに手数料等はかからないため、流動性も問題なさそうです。
〇アセットアロケーションを考える際に、投資信託で株式多めのリスクを取り、ネット銀行(0.1%金利)と共済積立(0.25%)で安全に運用するというのは、“アリ”なのでしょうか。それとも、投資信託で債券を積立ていく方が良いのでしょうか。
〇数字が不得手なタイプでして、できるだけシンプルに分かりやすいポートフォリオを目指しつつ、資産を増やすための最適解が知りたいです。今は積立合計額がまだ少ないため、預金を守るよりも、積立金額を増額した方が良いのか、などもご教示いただけますと幸いです。
〇数十万の臨時収入があった際に、そのまま預金口座においているのですが、活用方法のアドバイスをいただけますでしょうか。投資信託を買いたいと思いつつも、ドルコスト法で積み立てているのに一括投資してしまうと意味がないのでは…などと邪推しそのままにしてしまいます。
今後のライフプラン
- 今のところ、子どもは一人の予定です。教育は、小中は公立の予定で、ガツガツと塾や習い事に通わせるつもりはありません。ただ、日本以外でも無理なく生活していく力はつけさせたいと考えており、低年齢での留学の検討や、本人が希望する道へ進むための教育費は惜しみたくありません。
- 子どもが20歳前後で主人が定年を迎えるため、それまでに教育費と老後資金をある程度蓄えておきたいと思っています。私は専門職で工夫すれば死ぬまで働くことはできると思います。
何卒宜しくお願い致します。
資産運用は守るも攻めるもシンプルに考えるのが良いです
ネット銀行と共済積立でバランスを取っていくのはありですね。特に共済積み立ては金利もまずまず、悪くないです。同様に、職場の年金財形も悪くないケースがあります。これは関連記事を見ていただければと存じます。
月の積立額ですが、家計バランスから考えると、妥当性がありますね。現金部分がありますので、もう少し加速させるという手もあるでしょう。ただし、月々の収支ではかつかつ以上にされているので、現状でも問題はありません。
臨時収入に関しては、数十万規模であれば一括といっても知れています。例えばボーナスなどはその時々で投入しても問題ないですね。数百万ならば時間分散を気にしても良いでしょう。
シンプルに、以下のように考えると簡単です。
- 学費などの生活費以外の投資枠=株式:債券(現金)
もし、現状の5:5から株式の比率を高めるならば、例えば「株7:債券(現金)3」からスタートし、老後などは比率を逆転させるということですね。私が質問者さんの立場ならばそうします。若くて収入がこれからも得られるからです。ご参考になれば幸いです。
ご質問ありがとうございました。
関連記事です。
こちらは噂の共済貯金ですね。こういった職場の福利厚生はどんどん活用すると良いですね。人数に優れる組織はこのような福利厚生の開発が可能なわけですね。
財形貯蓄は大体ダメですが、住宅財形と年金財形はまだまだ使えます。利回りがまずまず高く、保険機能を備えているのが強みです。これも大組織では整えられているケースが多いですね。
高利回り物件の特徴と改善策ですね。