厳しさを増すハードアセット投資環境
不動産、太陽光といったハードアセットへの投資環境は厳しさを増していますね。金融機関の金利は上昇しているにも関わらず、物件が少なく、以前よりも利回りが下がっているからです。
資産性の高い都市部はかなり早くからその傾向が顕著でした。しかし、昨今では地方にもその波が押し寄せ、相応のリスクを負える人しか参入できなくなっていますね。手間のかからないペーパーが良いのか、それとも安定したインカムやバリューアップを追求したハードアセットが良いのか。
永遠の課題と言ってよいでしょう。しかし、買える人は買えているのも一方では事実です。今日は、ハードアセット投資を始めようと考える方からの質問をご紹介します。
お世話になります。ご退職される前から数年来毎日ブログを拝見しております。いつも有益な情報をありがとうございます。
ハードアセット投資を前向きに検討をしています。
お気軽にという言葉に甘えてご相談させていただきます。10年後めどにセミリタイアを考えており、主には今後のフロー収入の増やし方(ハードアセットに取組むことも想定)についてご相談させていただければと思います。
まず当方の現状について共有させていただきます。
〈家族構成〉
- 本人(父)32才
- 妻32才
- 息子2才(今のところ第二子の予定はなし)
〈職業・年収(額面)等〉
- 本人 金融機関勤務、1,100万円程度
- 妻 メーカー勤務、300万円程度の見込み(5月に育休から仕事復帰(時短勤務))
〈資産・負債状況〉
- 本人4,000万円程度
- (内訳)日本円1,000万円、ドル建てMMF500万円、投資信託・東証ETF(米国株インデックス中心)、VGT、QQQ等2,500万円
- 妻2,300万円程度 (内訳)現金400万円、投資信託(+個別株少々)1,800万円、確定拠出年金100万円
- 持ち家なし(社宅住まい(現在は東京在住ですが転勤可能性ありです))、車なし、借入なしです。
〈補足〉
実家は中部地方にありマンション数棟を保有しています。次男であるためあまり相続は期待しておらず、実家に帰る予定も今のところありません。
ただし私の家を建てるくらいの土地は有しているようで、セミリタイア後の定住地を実家近くにするのもありかなぁとは思っています。
〈転職予定〉
- 本人
今のところありませんが、金融機関勤務でありなかなか先行きは明るくなく、やりがいも年次が上がるに連れて減ってきています。一方で大きく年収が減ることはない見込みであり、セミリタイアを目標とするのであれば悪くない環境だと思っています。 - 妻
具体的な予定はないですが自分の興味分野の勉強をしており、その方向に進んでいく可能性はあります。この場合年収は維持ないしは減少を見込んでいます。
現時点での今後の投資方針
年間余剰資金は400万円以上は確保できる見込みです。金融機関勤務で個別株投資ができないこともあり、SP500およびナスダック系の米国株インデックスに毎月一定額を投資し(現金比率は10〜20%をキープ)、配当金狙いよりは資産の最大化を狙う方針です。
〇ご相談したいこと
現時点での投資方針を継続できれば相場にもよりますが10年後に家計資産1億円は達成できるのではないかと考えています(ただし社宅を出る選択をした場合は住居費負担増のためやや見通し厳しくなるか)。
一方で資産取り崩し生活は精神安定上良くないと感じており、息子の教育費も増加してくるでしょうから、たぱぞうさんのようにペーパーアセットとハードアセットの組合せでフロー収入を確保しつつのセミリタイアがバランスが良いのではと考えています。
ただ転勤族であることや、それほどマメな性格でもないため、ペーパーアセットと比較して管理負荷の大きいハードアセットへの取組みにやや逡巡しているところもあります(副業禁止のためハードアセットに取組む場合は妻名義で行うことも想定しています)。
10年後セミリタイアする際に300万円〜400万円程度(多いに越したことはないですが一旦の目標として)の手取りフロー収入を得たいとすると、たぱぞうさんのように賃貸不動産または太陽光といったハードアセットに取組む場合まず何に取り組めば良いのか、漠としたご相談で恐縮ですが、ご示唆をいただけますと幸いです。
「転勤族であることでハードアセットへと取組みの難しさがあるので、ペーパーアセットでフローを確保するほうがよい」といったことがあればそこも含めてアドバイスを頂けますと幸いです。
ひと頃から利回りが下がったハードアセット投資環境
ご実家にハードアセット運営のノウハウがあるならば、知識や経験含めて非常に有利です。とはいえ、取り組まれたころとはかなり利回りが変わっていることでしょう。ずばり、昨今のほうが利回りが低いです。
そのあたりを含めてお話を聞いてみるといいですね。ちなみに利回りが下がっているのは、端的に競争が激化しているからですね。また、金融機関にお勤めということで、融資などもノウハウ、実態をよくご存じなのではないでしょうか。
現状、ハードアセットに取り組まれるならば、まずは太陽光、築古というのが楽です。物件が手に入りやすいからです。しかし一方で、それだけの金融資産がおありならば、最初から1棟もぎりぎり目線に入りますね。良い物件が新規参入者にはなかなか出てこないのがここでは大きな課題になります。
誰もができる方法を今すぐ始めるか、じっくり腰を据えて1棟ものへのチャレンジをするかというところです。最初から一人でこつこつ取り組む人もいますが、やはり情報交換できるような場を見つけ、切磋琢磨していくのが現実的に思います。
あとはメールをした通りですね。共に頑張りましょう!
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