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日経連続増配株指数と日経累進高配当株指数とは?特徴を徹底比較

日経連続増配株指数と日経累進高配当株指数が登場

 33年ぶりに高値を更新した日経平均株価をはじめ、日本株市場が活況です。今年に入ってから新たな日本株指数がいくつか登場しました。


 以前当ブログでもご紹介した京大川北/JPX日本株指数やJPXプライム150などです。今日は2023年6月に算出開始された、日本経済新聞社の新たな配当系の日本株指数を2つ簡単にご紹介します。

日経連続増配株指数と日経累進高配当株指数は、日本株の配当に着目

 日本経済新聞社が2023年6月30日に算出・公表を開始したのは「日経連続増配株指数」と「日経累進高配当株指数」の2つです。


 どちらもその名の通り、国内企業の配当に着目したものです。


 実は日本経済新聞社は「日経平均高配当株50指数」を2017年1月から算出・公表しています。文字通り、日経平均株価構成銘柄のうち配当利回りの高い50銘柄で構成される指数です。


 2023年6月に算出・公表を開始した2指数は、配当利回りが高い銘柄を集めたわけではなく、連続増配や累進配当に着目したところに工夫を感じます。

日経連続増配株指数は米国連続増配株に負けない指数になるか

 銘柄選定ルールは以下の通りです

  • 国内証券取引所の全普通株を対象
  • 実績ベースの増配を原則10年以上続ける銘柄のうち、連続増配の年数上位から70銘柄を上限に採用。70銘柄に満たない場合は、該当する銘柄のみを選定。該当銘柄が30銘柄未満の場合は、一定の条件を満たした銘柄を30銘柄を採用。
  • 年1回定期見直しを実施、6月末に入れ替え。ただし、翌年の定期見直しまでの間に生じた臨時の銘柄除外があっても、原則として補充はしない
  • 日次終値ベースの時価総額ウエイト方式、各銘柄のウエイト上限は5%

 2023年6月末の採用銘柄は、70銘柄です。

日経連続増配株指数の構成銘柄、21年以上連続増配銘柄

 21年以上連続増配している銘柄をご紹介します。

日経連続増配株指数の構成銘柄

日経連続増配株指数の構成銘柄

出典:日本経済新聞社 『日経連続増配株指数』のリリースから引用 

 花王はご存知の方が多いと思いますが、他にはなじみが薄い銘柄もあるように感じます。ファクトシートで指数の特徴を確認しましょう。

日経連続増配株指数の年間リターン、リスクリターンなど

日経連続増配株指数の年間リターンなど

日経連続増配株指数の年間リターンなど

日経累進高配当株指数 (愛称:しっかりインカム)とは

 もう一つの指数、日経累進高配当株指数 (愛称:しっかりインカム)です。こちらは愛称もついています。

 銘柄選定ルールは以下の通りです

  • 国内証券取引所の全普通株を対象
  • 10年以上連続して減配が無い(増配か配当維持)銘柄を母集団に、予想配当利回りが高い30銘柄で構成
  • 毎年5月末の時価総額が500億円以上
  • 年1回定期見直しを実施、6月末に入れ替え。ただし、翌年の定期見直しまでの間に生じた臨時の銘柄除外があっても、原則として補充はしない
  • 銘柄入れ替え時は、採用銘柄中最も予想配当利回りが低い銘柄と、未採用銘柄の中で予想配当利回りが最も高い銘柄を比較し、予想配当利回りに0.5%以上差がある場合は入れ替え対象とする
  • 日次終値ベースの時価総額ウエイト方式、各銘柄のウエイト上限は7%

 採用銘柄のうち、累進配当年数が15年以上の銘柄を以下に示します。銀行株が目立ちますね。

日経累進高配当株指数 (愛称:しっかりインカム)の構成銘柄

日経累進高配当株指数の構成銘柄

日経累進高配当株指数の構成銘柄

出典:日本経済新聞社 『日経累進高配当株指数』のリリースから引用

日経累進高配当株指数 (愛称:しっかりインカム)の年間リターンなど

 こちらもファクトシートで特徴を確認します。

日経累進高配当株指数の年間リターンなど

日経累進高配当株指数の年間リターンなど

出典:日本経済新聞社 日経の指数公式サイトwebsite

 「日経連続増配株指数」より銘柄数が少ないので、リターンもリスクも大きくなっています。またPER、PBRの低さが目立ちます。累進配当株を集めたらバリュー株指数ができたような印象です。

 

 現時点では金融株のウエイトが非常に高いので、金融セクターの株価がダメージを受けた時は、この指数のダメージも大きそうです。例えば、リセッション時などはは気を付けたいですね。

日経連続増配株指数と日経累進高配当株指数への連動商品はまだない

 出来立ての指数ですので2指数に連動する金融商品はまだありません。


 「日経平均高配当株50指数」は野村アセットマネジメントが運用するNEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信【1489】があり、純資産が1,000億円を超える大型ETFになっています。

 

 今後はあらたな2指数に連動する金融商品を組成する運用会社が出てくるかもしれません。現時点では終値ベースでしか算出しないので、可能性があるのは投資信託でしょう。

 

 連続増配株が何かを調べるのはなかなか面倒なものですが、この2指数採用銘柄は既にそれらを調べたうえで、適度なスクリーニングがかかった結果になっています。


 日本株で高配当株投資を検討する際には、この2指数の採用銘柄が大いに参考になるでしょう。

 

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