長期投資でインカムを得ていくということ
老後資金にはいくら必要なのでしょう。人によっては5000万円、あるいは2000万という話があります。これはもらえる年金や思い描く生活水準によって変わりますので、確定的なことは言えません。もちろん多いに越したことはないでしょう。
老後を迎えるにあたって備えておきたいことがあります。それは今からの長期投資への取り組みと、インカムづくりです。
- 夫婦で基礎年金だけでなく厚生年金がもらえると良い
- 終の棲家があるとよい、かもしれない
- 基礎的な資産運用の知識があるとよい
以下順番に触れていきます。
共働きによる、年金2馬力化
共働きができるならば、夫婦で働けば現役時代はもちろん、老後も2人分の年金がもらえるので生活がぐっと楽になります。一方、専業主婦の様々な優遇策である控除などは今後廃止されていくことでしょう。
労働人口の減少に歯止めをかけるべく、女性の社会進出と定年の延長で目先の労働力確保が必要だからです。
一億総活躍社会とはそういうことですね。やはり、運用の知識をつけて2馬力だけでなく運用益である3馬力を育てたいところですね。
高齢になればなるほど賃貸住宅を借りにくくなる
一般的に高齢になればなるほど住宅は借りにくくなっていきます。グーグルで
「高齢者 賃貸住宅 かりる」
と入れようとすると予測検索で
「借りにくい 借りられない」
と出てきます。実際に借りにくいのです。これは特に独居老人に顕著です。これはなぜかというと孤独死リスクを大家が恐れるためです。また、認知症などの病気になれば、大家も無関係ではいられません。
世知辛いようですが、もし部屋で孤独死するようなことになれば部屋の価値は風評などによって価値が下がることは必至です。だから、大家側からすれば避けたいとなるわけですね。資産運用というのはリスクヘッジが第一だからです。
何らかの社会的なつながりを持ち、支え合う関係づくりをしておきたいものです。それは家族かもしれませんし、地域コミュニティかもしれません。ある程度老後を見据えてきたら、終の棲家を考えてもよいかもしれませんね。
資産運用の知識があることでよりよく生きられる
元本を取り崩して生きるならば、より多くの貯金に励まなくてはいけません。しかし、運用益という発想があるならば額はもう少し少なくて済みます。ただし、キャピタルゲインは計算しにくいものなので、キャピタルゲインのみで生きていくという発想は普通の人は避けたほうがいいですね。
特に危ないのが定年して退職金をいきなりデイトレードやFXのような投機性の高いものに突っ込むパターンです。現役時代に実績を積み重ねているならまだしも、いきなりやっていくのは無理です。
退職金というまとまった金額を持っている分、それこそ鴨葱となり、下手すれば根こそぎ持っていかれることでしょう。
インカムや長期投資が老後を楽で計算できるものにする
キャピタルゲインと違い、インカムは計算ができます。あるいは長期投資に伴う取り崩しなどもある程度ですが、予測可能になりますね。
税引後の手取りを計算し、年金と合わせて収入とします。日々の生活費が支出となります。
長期投資こそ才能が無くても計算できる資産運用方法です。なぜなら、ネット上や書籍で多くのポートフォリオが提案されており、知識が無くても容易にまねできるからです。
収入ー支出がマイナスにならないように計算すれば、どの程度のお金が必要になるのか分かります。それが、老後までに貯蓄すべき額ということになります。
貯金を取り崩すだけの生活だと日々貯金が減っていく生活におびえることになりますが、資金を元手に運用していく生活ならばその恐怖とは無縁です。
例えば米国株ならば、長年にわたって増配している銘柄がたくさんあります。40年前に配当3%だったものが増配を続けて気が付いたら元本と比べて100%近い配当を毎年受け取れているような銘柄もあります。
あるいは、ETFや投信を活用する手もあります。
老後まで時間がある人は、「時間に投資する」ということが可能ですから長期投資を視野に老後資金を運用し、知識と経験を蓄積していくことをおすすめします。貯蓄から投資の流れはすでに日本でも始まっています。今後もその流れは変わることはないでしょう。すでにNISAや確定拠出年金など政策の後押しも続々出てきています。
しかし、投資先を吟味することです。投資銘柄よりも大事なのが投資先の国です。現状ではその最有力が米国であることは言うまでもありません。
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