世帯年収とセミリタイアの関係
世帯年収が高いとセミリタイアも近づきますね。当たり前のことです。ただし、思った以上に資産形成が進まないケースもあります。それは都心部に住み、住宅費などの経費が高く、個人所得にかかる税金が高いようなケースです。
東京都心部というのは、地主や起業家、高属性サラリーマンを除くとファミリーには住みにくい街になっていますね。しかし、これもエリアによりますから、いろいろな表情があるのは東京ならでは、まさに別世界の1つの国といった様相です。
さて、今回は世帯年収2500万からのセミリタイア計画ということでご質問を頂戴しています。
世帯年収2500万からのセミリタイアはどのような方法が望ましいのか
たぱぞう様、いつも楽しく拝見させていただいております。
都内在住現在30歳、妻と二人で暮らしています。
これまでペーパーアセットでの投資を中心に行ってきましたが、年収が上がったこともあり与信枠を活用した投資を検討しています。ありがたいことに父所有の不動産に住んでいるため、今後も住宅ローン等を組む予定がないため、余っている与信枠を有効活用したいという意図です。
投資のゴールについてですが、資産形成速度を加速し、FIREできるタイミングを早められればと思っています。(そのため、老後の年金代わりの不動産投資というようなものはスコープから外れます。)
【状況】
- 本人 30歳、会社役員、給与所得2000万円/年、創業5年10人以下の会社(1度だけ赤字だが、直近はずっと黒字の会社)
- 妻 31歳、看護師、給与所得500万円/年、現在勤務しているが妊娠中、半年後に産休に入るが、1年程度で復帰予定
【資産(夫婦合算)】
- 銀行預金:1000万円
- 投資信託:2500万円(含む積立NISA)
- 小規模企業共済:252万円(年間84万円支払い中)
- 確定拠出年金:600万円(評価額)
【ご相談】
私は年収は高いが小さな企業勤め、妻は妊娠中という現在の状況でどの程度融資がつくかわからないのですが、3つほどの選択肢があるのではと考えております。
- 立地がよく、今後も大幅の値下がりリスクが低い中古マンション
- 築古木造アパート
- 太陽光
①については、特段知識を持ち合わせておりません。
②については、4年間の減価償却スキームを利用した節税があると認識しています。
③については、たぱぞうさんも積極的に取り組まれており、旨味は減ってきているが、まだ可能性はあると認識しています。
①〜③について、またそれ以外の可能性について、たぱぞうさんならどのような選択肢を選ぶかご教授いただければ幸いです。
最強属性、世帯年収2500万からのセミリタイア戦術
30歳で給与所得2000万というのは素晴らしいですね。奥様が看護師、31歳で500万ということは、もしかすると所得ではなく年収の可能性もありますね。いずれにしても、社会保険料と地方税で年間およそ300万円でしょうか。国税部分で350万円ほどとなります。合計ざっくり700万円引かれますね。
手取り額に換算すると1300万円というところです。そうなると月に100万少々、額面と手取りの比較からすると、引かれる額はなかなかの重みです。奥様はざっくり400万円手残りですかね。こうして比べるだけでも累進性がはっきり出ますね。
年収1000万円の1馬力家庭よりも、年収500万円の2馬力家庭のほうが生活が楽なのはそういうことですね。共働きが有利なのは、直接税中心の日本の税制ならではと言えそうです。間接税というのは消費に対してかかりますから、実は平等なのですよね。
これ以上の深入りはしませんが、垂直的公平、水平的公平という言葉で語られるところですね。
2の築古木造は個人の高所得層に訴求力がありますね。個人で買って5年寝かせ、長期譲渡所得税率の20%との比較の話になりますね。短期だと40%ですからいけません。ただし、物件探しから売却まで、相応の手間がかかります。少し前までは海外不動産なども比較対象になりましたが、個人の4年償却スキームは税制改正で閉まりましたね。
3も償却が取れますね。ただし、物件は相当減ってきています。所得もそれなりに上がるので、どうかというところですね。
人によっては、独立という体にして業務委託契約という形にしてしまう人もいますが、これも一般的ではありませんね。しかし、法人という器を作り、属性を生かして不動産などの借り入れを増やしつつ、業務委託で事業所得をつけていくというのは最も面白そうなストーリーではあります。
いろいろ書きましたが、ベースの年収がしっかりしているので、逆にいうといろいろな方法を取れるということですね。若くして積み上げたご自身の能力を信じ、情報収集をしていくことですね。あとはメールした通りです。
人生二度なし。お互いに悔いのない時間を積み重ねましょうね。
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純粋に経営とは面白いということです。
必要条件を重ねていくということです。「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」ですね。
年とともに時間というリソースの価値に気づく人は多いですね。