たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

今からでも間に合う米国株投資とは何か

今からでも間に合う米国株投資

 米国優先株式ETFであるPFFの売却によって、キャッシュポジションが25%に高まった、たぱぞうです。この手元の資金をどのように運営するかということを考えてみましたので文章に起こしておきます。

 

 そもそも2017年6月は米国株はダウ21000ドル超えの過去最高を記録したばかりです。私が米国株を物色し始めたころが2011年ぐらいでしたから、そのころから実に倍近くになっているということです。

 

 2011年のダウは11000ドル近辺だったと記憶しています。

 

 このような右肩上がり相場はあまり経験したことがないので少々戸惑っております。かといって、「バスに乗り遅れるな!」とばかり急いで手を出すような経験値でもありませんので、ここはゆったり構えたいと思います。

米国個別株を買うならば

 ほとんどの株が上がっています。その中でもさえない銘柄がいくつかあります。石油株全般、金融株、ベライゾン(VZ)、ゼネラルミルズ(GIS)などです。ほかにVFコーポレーションなども冴えませんが、アパレルは栄枯盛衰が激しいので手を出しません。

 

 この20年で見ても、アバクロのブランドイメージの変化、ラルフローレンの苦境、百貨店メイシーズの閉店の嵐、これらに限らず不確定要素が大きすぎます。

 

 いずれにせよ、この状況で個別は手を出しにくいということです。強みを持つ株はみな上がってしまい、今後の展開が読みにくいからです。かといって、上昇している株が業績的に絶好調かというと、全てがすべてそういうわけでもありません。

 

 ちなみに停滞株の代表格、石油株は再び低迷し始めています。シェールオイルの登場は既存の石油業界の枠組みを変えるのに十分なインパクトがあり、米国の対中東外交に影響があるほどです。

 

 これは石油産業界全体が構造的に変化したと思ってよく、今後しばらく原油株は苦境が続くのでしょう。そういう意味では、シェールオイルが増産されはじめた2014年にさっさとエクソンを売り切ったバフェット氏はやはり慧眼ということになります。

 

 同時に富を持てるものの情報量の質の高さも裏付けられました。それでもIBMのようなこともありますから、やはり個別は奥深いのです。私たち個人投資家よりも多くの富を持ち、優れた情報に触れられる環境にありながらも勝ち続けることはできないのです。

 

 同時に一服感のある金融株はトランプ氏によるドッドフランク法の見直し期待から買われましたが再び値を下げています。上昇相場では次々に割安株、割安セクターが見直されるという、いわゆる循環物色という考えに基づくならば金融が再び脚光を浴びるかもしれません。

 

 しかしそれは他の米国株のような右肩上がりの安心感による買いではなく、政治的な要素に期待をかけた、ある意味ではキャピタルゲイン狙いの投資ということになります。

 

 つまり、停滞しているセクター、株というのは一癖も二癖もあり、今まで買ってきたような割安株というのはほとんどないということです。

 

 圧倒的なワイドモートと思われるGoogle、アマゾン、フェイスブックなどをあえて買っていくというのも面白そうですが、すでにそういう投資をする段階は私の場合は過ぎてしまいました。もっとディフェンシブにいきます。

 

 たとえば、JMスマッカー、マコーミックといったニッチな食品、ロッキードマーティン、レイセオン、原油安で落ち着いた鉄道、MSCIやCME、SRCLなどの金融ワイドモート企業、こういうところは好みではあります。

米国ETFを買っていくのが今は簡単ではないか

 米国ETF、なかでもVTI・IVV・VOO・VYM・VDCというのはチャートがきれいです。見事な右肩上がりです。よくセクターローテーションと言いますが、どのセクターに脚光が当たるかをぴたりと当てるのは簡単ではありません。

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 これらの米国ETFはVDCを除いて包括的ですから、どのセクターが上がっても米国市場が評価され続ける限りにおいて、その上昇を享受できます。

 

 私の場合は米国ETFを多く話題にしながらも、ポートフォリオは個別株のほうが圧倒的に多いです。この相場ならば、一か月に買い付ける金額を決めて、コツコツ買い増していくというのが理想なのかもしれません。

 

 例えば1か月に5000ドルずつ10年かけて、とかそういう具合です。2016年は上昇相場でありながらも、1月にはチャイナショックがあり、6月にはブレグジットがあり、11月には大統領選挙があり、それぞれに買い場がありました。

 

 米国市場は2016年11月からは上昇の一途をたどっています。まさに「押し目待ちに押し目なし」という相場格言通りです。2017年がこのまま終わるとは思えないのですが、しばらく米国ETFを中心に見ていく予定です。

 

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 半年を経て、ここで上げた銘柄は見事にスルスルと上がってしまいました。もたついているのはエクソンぐらいですね。ただ、エクソンを始め大手原油株は配当をいまだに死守していますので、財務的にどの程度耐えられるのか注目されます。

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これは年度初めに書いた記事です。 地味に電力を狙うという手もあります。あるいはすでに持っている株の買い増しか。その場合、買い付け単価の上昇はいとわないということになりますね。

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やはり投資入門というのは万人受けする王道投資なのですよね。適度な入れ替え、適度なトレンド、S&P500という指数の万能ぶりはすごいです。バフェットご推薦だけあります。

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