iFreeレバレッジNASDAQ100とは?
iFreeレバレッジNASDAQ100は大和アセットマネジメントが運用するNASDAQ100をベースにした投資信託です。2018年10月19日に設定されました。
インデックスはNASDAQ100です。ナスダックに上場する金融銘柄を除く、時価総額上位100社の時価総額加重平均によって算出される株価指数です。
毎年12月に見直されます。上位10銘柄は以下の通りで、アップル、マイクロソフト、アマゾンといったおなじみの企業群です。この10銘柄で全体の時価総額の50%超を占めます。
NASDAQといえばいわゆるIT系企業をイメージしがちですが、意外に業種が多岐にわたっていることがわかりますね。
出所:NASDAQ OMX
NASDAQ100を米ドルベースでレバレッジ2倍程度にしたものがiFreeレバレッジNASDAQ100です。信託報酬は0.99%です。
また販売会社によっては購入時に販売手数料を徴収されます。無料の販売会社もありますので、購入を希望する方はあらかじめ確かめておきましょう。
ETFである【SOXL】や【TECL】とは異なり円建ての投資信託です。そのため、約定は1日1回で原則としています。
販売会社が注文を受け付けた翌営業日の基準価額で取引され、取引受付日から5営業日後に受け渡されます。このあたりはETFとはルールが違いますので特に換金時は念頭に置いておきたいことです。ETFのようにマーケットで取引をすることはできませんし、受渡までの日数もETFより長いです。
決算は年1回、毎年10月です。円建ての投資信託ならではですが、目論見書ではレバレッジ商品ならではの値動きを丁寧に説明しています。
レバレッジ商品を初めて購入する際には商品に関係なく目を通しておくといい資料です。
出所:大和アセットマネジメント website
iFreeレバレッジNASDAQ100の投資先、一応の構成銘柄
NASDAQ100とレバレッジの基礎知識を踏まえて、iFreeレバレッジNASDAQ100についてみていきましょう。組み入れ銘柄に大きな特徴があります。約200%で資金が投入されているのは、NASDAQ100の先物です。
現物を買うこともできる仕様ですが、現時点では先物の玉を2倍持つことで2倍の値動きになるよう設計されています。決済まで現金を必要としない先物ならではの商品性をうまく活用しています。
【SOXL】や【TECL】の原指数と異なり、適度な流動性がある先物がある指数連動商品だからこそ可能な投資です。
出所:大和アセットマネジメント website
iFreeレバレッジNASDAQ100とNASDAQ100の比較
iFreeレバレッジNASDAQ100の基準価額の推移を原指数と比較してみます。
設定からまだ3年が経過していませんが、わかりやすく2倍の値動きになっていることがわかります。ただし、NASDAQ100採用銘柄の成長の恩恵を受け始めたのはコロナショック以降ですね。
いうまでもなく、iFreeレバレッジNASDAQ100は下落相場における下落の勢いが大きいです。コロナショック時は大きく下げたことがわかります。レバレッジ商品ならではの値動きです。
iFreeレバレッジNASDAQ100の特性と、投資方法
iFreeレバレッジNASDAQ100は年に1度決算を行いますが、現時点で分配金を出していません。投資先が先物で配当金がありません。そのため、iFreeレバレッジNASDAQ100も分配金が無いのは納得がいきます。
投資戦略としては他のレバレッジ商品と同様、キャピタルゲインを追及する商品と言えます。投資信託ですが、性質上つみたてNISAの対象外商品です。一般NISAで保有することは可能です。
3倍レバの【SOXL】や【TECL】とは違い、レバレッジは2倍です。そのため、値動きはややマイルドです。レバレッジ商品を長期で保有する投資家は多くありません。
しかし、iFreeレバレッジNASDAQ100は投資信託なので、販売会社によっては100円から買えるという敷居の低さがあります。また100円から積み立てることもできます。よって、レバレッジ商品に慣れていない投資家が、少額で試すのに向いているでしょう。
また、お勧めはしませんが、NASDAQ100に対して長期的に成長を期待している投資家であれば、長期保有に向くでしょう。また、円建てという外貨ではない敷居の低さも日本人にはアドバンテージでしょうか。
なお、iFreeレバレッジシリーズにはS&P500連動商品もあります。
信託報酬はNASDAQ100連動投信と差がなく0.99%ですので、指数の特性を知ったうえで好みの指数連動商品を選ぶとか、両方少しずつお試しで買ってみるという使い方をするのもいいですね。
iFreeレバナスはSBI証券、楽天証券、マネックス証券等が取り扱っています。
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時代はハイテク、Nasdaqレバレッジが人気なのもそういう背景がありますね。