たぱぞうの米国株投資

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シンガポールテレコム【SGAPY】は高配当のアセアン銘柄

シンガポールテレコム【SGAPY】は東南アジアの通信事業者、高配当

 シンガポールテレコムは昔から知る人ぞ知る、安定高配当銘柄でした。アセアン諸国で数少ないインフラ系、安心して買える銘柄の1つとしても有名です。昔からインカム目当てで人気があります。

 

 買い方には2通りあります。1つはシンガポール市場から直接買い付ける方法、もう一つはADRとして米国市場で買う方法です。ただし、米国市場で買おうと思うとOTC市場になり、やや買いにくくなります。日系証券会社ならば、シンガポール市場から買うほうがシンプルでしょう。

 

 さて、今回はこのシンガポールテレコム【SGAPY】に関してご質問を頂いています。

シンガポールテレコム【SGAPY】シングテルの投資に興味があります。

 たぱぞう様、いつもお世話になり有難うございます。先日も質問させて頂いた者です。メールは本名で送信させて頂いておりますが、アプリ上ではペンネームで失礼致します。お忙しいなか、続けての質問で申し訳ありません。

 

 今回はシンガポールの企業でご教示頂きたく存じます。今年から海外投資を始めたところですが(日本株は20年選手)、海外課税もバカにならないと思い始めています。そこで、海外課税なしの国を調べたところ、英豪印シンガポールに辿り着きました。

 

 英はナショナルグリッド、豪はウエストパックバンクにいずれもADRにて投資をしました。インドはインフォシステクノロジーズに関心がありますが、その前にシンガポールテレコムに投資を検討しています。

 

  • デメリットは、シンガポール市場での売買になること、為替手数料と取引手数料で往復4%かかること。
  • 懸念材料は、シンガポールで他社が新規携帯会社を立ち上げて競争が激化すること、オーストラリアの子会社が苦戦していること。
  • いい材料は、配当利率5%弱、豪・アジア・アフリカの携帯会社に出資していていずれも各国でトップクラスの規模、数年間減収増益でしたが18年3月期は増収増益予想というところです。

 自己資本比率やキャッシュフロー(直近はプラス)についてデータが見つからず判定できずにおります。たぱぞう様でしたら、いかがお考えでしょうか。

シンガポールテレコム【SGAPY】の基礎データ

  シンガポールテレコム【SGAPY】の基礎データを見てみましょう。

シンガポールテレコム【SGAPY】の株価動向

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 リーマンショック時に12ドルまで下がっています。通信事業者ということで、あまり景気の影響を受けないはずですが、アセアン株という側面のほうが強く、資金引き上げに伴い下げたと思われます。

 

 もっとも、シンガポールは今はMSCIの区分で先進国扱いです。日本株もそうですが米国が危機になるとそれ以上に世界の株価は下がります。今後もこのような傾向はあるのでしょう。

 

 成長性に乏しい代わりに業績は安定感があります。株価はそれを良く表しています。25ドルから30ドルのボックス圏にあります。

シンガポールテレコム【SGAPY】の配当と配当性向

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 じわじわと配当性向が上昇しているのが気になるところですが、まだ70%ほどです。増配傾向にあり、リーマン後の2009年を除けば毎年のように配当は増えています。この10年で配当は約1.5倍に増えています。

 

 リーマン時に12ドルまで株価が下げたことを考えると、当時は実に10%近くの利回りを出したことになります。安定した業績とともにきちんとした配当に対する考え方は好感が持てます。

シンガポールテレコム【SGAPY】のBPSとEPS

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1株資本=BPS

1株利益=EPS

 

 配当が伸びているのに対し、EPSは殆ど横ばいです。この10年で変わっていません。自社株買いはほとんど行っていません。売り上げ、利益も横ばいです。利益の多くを配当としてホルダーに払い出しています。 

シンガポールテレコム【SGAPY】の売上と利益

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 売り上げは殆ど横ばい、営業利益もそうです。営業利益率も16%から18.5%と安定しています。特別驚くような数字はありませんが、安定的と言えばそのような言葉が当てはまります。

 

 シンガポールは人口増加傾向にあり、進出しているオーストラリアもそうです。タイは高齢化社会を迎えつつありますが、よく食い込んでおりシェアの上位に位置します。そういう意味では魅力ある安定性ではあります。

シンガポールテレコム【SGAPY】のキャッシュフロー

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 キャッシュフローも似たような数字が並びます。おおよそ営業CFの半分が投資CFというところです。携帯電話会社なので、AT&T【T】やベライゾン【VZ】と同様に設備投資に一定の金額がかかり続けるのは当然で、読みやすいキャッシュフローになっています。

 

 株価は25ドルから30ドル弱の間でボックス圏にあります。業績もさほど変化がないことから、25ドル割れまで落ちることがあれば妙味が出てくると思われます。配当利回りは4.9%と5%目前です。

 

 ただ、あくまでインカム狙いが基本でキャピタルはあまり期待できません。通信事業者の株が手元にないならば入れても良いかもしれません。

 

 往復手数料は正直高く、気になります。ただ、長く持つならば1年分の配当と考え、許容不可能ではないと考えます。スペインのテレフォニカなどと並んで人気のある通信事業者銘柄ですね。

 

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