たぱぞうの米国株投資

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JPモルガンチェース【JPM】はダウ平均の米銀最大手、4大銀行の1つ。

JPモルガンチェース【JPM】は米国を代表する金融機関の1つ

 JPモルガンチェースは銀行で唯一ダウ平均に採用されている、アメリカを代表する金融機関の1つです。米国4大銀行の中でも最大手です。ニューヨークに持ち株会社の本社があり、商業銀行としてJPモルガンチェース、投資銀行としてJPモルガンがあります。

 

 そのJPモルガンチェースの歴史はモルガン家の歴史に重なります。 

 

 モルガン家は1600年代初頭にウェールズからアメリカ大陸に移住してきたマイルス・モルガンに始まります。その後一家は開拓に伴い、職工や農家、保険業、不動産と様々な商売に手を染め、1850年ごろから銀行業に進出します。

 

 そしてその銀行業は、南北戦争後のアメリカの産業の近代化と足並みをそろえるようにして発展していきます。モルガン一族の中でもジョン・ピアポイント・モルガンの功績は大きく、モルガン家をアメリカ有数の財閥に育て上げた人物として記憶されています。

 

 ちなみにこのジョン・ピアポイント・モルガン氏の甥っ子は「モルガンお雪」で有名な京都の日本人が奥さんでした。

 

 1900年前後、銀行業での資金をもとに、USスチールやエジソンのGE,グラハムベルのAT&Tの設立にも関わっています。また、鉄道会社への出資も熱心で、多くの鉄道会社を経営的に軌道に乗せ、そして傘下に収めました。

 

 本業である銀行業でものちのチェースマンハッタンになるチェースナショナル銀行、バンカース・トラスト銀行、ナショナル・シティ銀行、ファーストナショナル銀行などと資本関係を結び、金融界を牛耳ります。このころは「JPモルガン&カンパニー」として事業を行っていました。

 

 しかし、1929年の世界大恐慌を機に独占的な地位に批判が集まります。そのため、商業銀行であるJPモルガンと投資銀行であるモルガンスタンレーに分割されます。

 

 

 第二次世界大戦後、JPモルガンはギャランティ・トラストと合併し、勢いを取り戻します。このころ新興のIBMやメルク、元から関係の深いAT&Tと業務上深くつながり、互いに発展していきます。

 

 その後、石油業界に大きな影響を持つロックフェラー系のチェースマンハッタンと2000年に合併します。現在、財閥という枠組みを超えて発展を続けています。2005年からCEOを務めるジェームズ・ダイモン氏は非常に著名、世界中で知られる名物経営者の一人ですね。

JPモルガンチェース【JPM】の配当とチャート

JPモルガンチェース【JPM】の株価チャートと配当

JPモルガンチェース【JPM】の株価チャートと配当
  • 2006年6月 株価47ドル 配当0.34ドル
  • 2016年6月 株価62ドル 配当0.48ドル
  • 2018年1月 株価113ドル配当0.60ドル
  • 2020年4月 株価98ドル 配当0.90ドル

 

 直近のコロナショックで下げたものの、この10年間の変遷はまずまずと言えます。

 ただ、景気に敏感な銀行株ですので、弱気相場が長引くとよろしくないです。リーマンショック後を振り返ってみましょう。

 

  • 2009年2月 株価23ドル
  • 2010年4月 配当0.05ドル

 

 通常は株価の落ち込みよりも配当の落ち込みのほうが緩いのが米国株の強みです。しかし、JPモルガンの場合は配当の落ち込みのほうが激しかった過去があります。とはいえ、他行は無配転落もありましたから、金融では比較的安定しているのがJPモルガンチェースと言えそうです。

 

 リーマンショックの場合は震源が米国でしたから、JPモルガンも当然ながら無傷ではありませんでした。

 

 ただ、トランプ大統領になってからは金融規制の廃案期待、減税期待で急回復を遂げていました。PERは一時期17倍程度までになりましたが、直近は反落、9-10倍前後です。コロナショックの影響ですね。

JPモルガンチェース【JPM】の基礎データ

 JPモルガンの基礎データを続いてご紹介します。

JPモルガンチェース【JPM】の売り上げと利益

JPモルガンチェース【JPM】の売り上げと利益

JPモルガンチェース【JPM】の売り上げと利益

 2008年5月に当時米国5位の投資銀行 ベア・スターンズ[を買収しています。続く2008年9月には当時米国最大の貯蓄貸付組合 ワシントン・ミューチュアルも買収しています。機を見るに敏で、リーマンショック関連で苦しくなった同業の買収に積極的でした。

 

 2010年から売り上げは急増しましたが、これらの合併処理が完了したことによります。その後の営業利益の回復、その利益率の高さは買収戦略が的確であったことの証左と言ってよいでしょう。

 

 ちなみに配当は株価成長で2%近辺まで落ちていましたが、3.5%前後まで上昇しています。

JPモルガンチェース【JPM】の配当と配当性向

JPモルガン【JPM】の配当と配当性向

JPモルガン【JPM】の配当と配当性向

 リーマンショック後の2010年に大きな減配をしています。しかし、無配ではないですね。シティバンクやバンクオブアメリカは無配転落をしていますから、大きな違いになっています。また、回復も早く2012年に大増配をしたあと、2016年にはリーマンショック前の配当実績を回復しています。

 

 比較的高配当な銘柄になっています。しかし、シクリカルな銘柄なので注意が必要です。

JPモルガンチェース【JPM】のBPSとEPS

JPモルガンチェース【JPM】のBPSとEPS

JPモルガンチェース【JPM】のBPSとEPS

 BPSはリーマンショックでも落ちていません。ただ、EPSはリーマンショック後はおよそ1/3まで落ちました。とはいえ、2009年と2010年は落ち込んだものの2011年にはほぼリーマンショック前の水準を回復しています。

 

 他の痛手を受けた大手銀行と明らかに違う堅実性を示した格好です。ジェームズ・ダイモン氏の手腕が光りますね。

 

 直近の2020年1~3月期の売上高、営業収益が前年同期比3%減の290億ドルでした。長期利回りと短期利回りの差が小さくなっており、銀行収益には逆風の状況です。

 

 純利益は前年同期比69%減の28億ドル、1株当たり利益(EPS)は71%減の0.78ドルでした。これはかなり悪い数字ですが、市場は織り込んでおり、株価は比較的落ち着いた反応でしたね。

 

 同時に貸倒引当金を82億ドルまで積み増しています。これは、リーマン危機後に急増した2009年10~12月期(89億ドル)以来、約10年ぶりの高水準となっており、素早い対応は評価されてよいでしょう。

 

 規模が大きく相場変動に敏感な株です。リセッション時の高ボラティリティ狙いの投資家にとっては一定の魅力がありそうです。

 

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