たぱぞうの米国株投資

米国株/不動産投資ブログ。某投資顧問のアドバイザ。メディア実績多数。当サイトには広告が含まれます。

FXで1億円稼いでアーリーリタイアしたが、米国株投資に一部切り替えたい

 FXで1億稼いでアーリーリタイアはできるのか

 FXで億単位の資産を築いてアーリーリタイアというのは可能なのでしょうか。あまりFXで億単位の利益を上げた人はいません。しかし、可能性はゼロではありません。

 

 FXは需給やテクニカルの世界というだけでなく、予測不可能な政治的な要素が大きく関与します。そういう不確実な世界で、成果を継続して上げ続けること。これは簡単ではありません。

 

 また、確実性の高い手口があったとしても、途端に陳腐化したり、相場環境が変わり使えなくなったり、そういう世界です。ある意味では、米国株などよりもずっと厳しく、生き残るのが大変な世界です。

 

 さて、今回はFXで1億円稼いでアーリーリタイアしたが、今後米国株投資に一部切り替えたいという方からのご質問を頂戴しています。

FXで1億円を稼ぎ、アーリーリタイアして暮らしています。

 たぱぞうさん、はじめまして。


 投資信託関連のブログを読み漁っているうちに、こちらのブログに行き着きました。
過去の色々な記事を読ませて頂き、とても勉強させて頂いています。ありがとうございます。

 

 これから投資信託eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を始めるにあたってアドバイスを頂きたいと思い、思い切って質問させて頂きました。私はかなり特殊なケースだと思いますが、よろしくお願いします。


■質問内容
(1) 投資信託eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を100%で運用することを考えており、全資産の半分(5000万円)を投資したいのですが、一括で5000万円分購入するべきでしょうか?


 現在、緩和マネーの影響で株式は3月に底を付けて上がってきていますが、コロナ第2波や大統領選挙の影響でズルズルと下がる可能性を考え一括購入を躊躇しており、恥ずかしながら6/12からスポット購入で少しずつ毎日積み立てをしています。


 山崎元さんやその他多くの方の記事を見ると、ドルコスト平均法は気持ち的に安心するだけでリスクリワードは変わらないので一括購入すべき、となっており、頭ではわかっているのですが一括購入の踏ん切りがつかないでいます。たぱぞうさんが同じ状況ならやはり一括投資しますか?

 

(2) そもそも、S&P500だけに5000万も投資するのは投資家的に努力不足でしょうか?
コロナショックで株式が若干ではありますが安くなっているところに早く投資したいという焦りと、今すぐ良い個別株式や良い不動産を選別する自信がないという消極的な理由からS&P500 100%を選択しようとしているのですが、もう少し時間をかけて考えるべきでしょうか?


■背景
 私はFXの専業トレーダー(38歳)で、家族構成は私、妻、子の三名です。現在の全資産は1億円程です。また持ち家はなく賃貸です。


 サラリーマンとして働きながら2009年からFXを始め、大変運よく2013年に資産が1億円になりました。


 その後サラリーマンを辞め専業となったのですが、直近5年間ほど収益が安定せず(-1000万~300万)、FXトレーダーからの転向を考えています。


 1つのことに熱中する極端な性格のため、FX以外の投資を全く勉強しておらず、たぱぞうさんのブログを見ながら自分の視野の狭さを猛省しています。

家族を養いながら、FX専業トレーダーを続けてきたのは驚異的です

 ご家族を養いながら、FX専業トレーダーを続けてこられたのは驚異的ですね。ちょうどリーマンショック前後の円高で入り、爆益を得たというところでしょうか。あの当時は、1ドル50円という予測をした専門筋の方もいましたね。実際は75円が底でした。

 

 いずれにしても、極端な言説に惑わされず、自分を貫いたところに共感を覚えます。相場というのは、上にも下にも加熱すると極端な言説が出るのです。取り合わないことですね。

 

 さて、Slim米国株式の買い付けですが、一般の投資家さん向けのアドバイスでしたら時間の分散を説きます。リスク許容度の面からです。ただ、質問者様は長らく相場の世界で生きてらっしゃるので、一括も許容できるかもしれません。しかし、私が同じ立場ならば、一括は避けます。

FXや仮想通貨の収入は個人だと雑所得扱いになる

FXや仮想通貨の収入は個人だと雑所得扱いになる

 おっしゃるようにS&P500だけに投資するのが努力不足かといえば、そんなことはありません。往年のトレーダーでも銘柄研究に加えて、指数のうねり取りや積み立てに転向をしている方がいらっしゃいますね。

 

 一つは年齢的なもの、一つは金額が大きくなると個別株の研究や買い付けが面倒になるのもあると思います。個別、とくに中小型株は出来高の面で課題がありますからね。

 

 また、場中の値動きがない投資信託よりも、ETFである1655や2558のほうが向いているかもしれません。ただし、一気に5000万円を取引しようと思うと、2558では板が明らかに薄く、1655でも気を付けないと値が飛びます。もっとも厚いのは1557ですが、外国税額控除の面で専業だと不利です。そのため、短期限定になりますね。

 

 いずれにしても、FXのような不確実性の高い投資から、ほかに分散しようとされるのは自然な流れだと思います。自薦他薦問わず、FXの名人が商材販売に走るのはそういうことで、固定の収入は魅力なのですね。

 

 年齢と時機に応じた投資方法があるというのは、太陽光や不動産投資も取り組む私からすると同意するところです。相場の分野は違いますけれども、お互いがんばりましょうね。ご質問ありがとうございました。 

 

関連記事です。

  高配当投資やインデックス投資でコツコツ積み重ねてセミリタイアという例はちらほらありますね。確実性が高い反面、年率のリターンが限られます。そのため、時間がかかります。まさにリスクリターンのバランスということになります。 

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  良い投資、悪い投資ということです。悪い投資はほとんど投機になります。FXは多くの人にとって悪い投資になりますが、今回の質問者さんのような例もあるということですね。例外のない規則はないということです。

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 誰でも簡単に真似できる投資というのは、換言すれば再現性が高い投資ということになります。投資信託やETFというのは最も簡単で堅実な投資の1つです。この5年でかなり投資環境は整ったといえますね。

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