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AI5(アイゴー)銘柄とマグニフィセント・セブンを徹底比較

生成AI時代を担う銘柄キーワードは”AI5”(アイゴー)

 2024年に入り、S&P500は約2年ぶりに最高値を更新しました。


 この高値更新に大きく寄与したのが“マグニフィセント・セブン”と呼ばれる銘柄群です。ここで、まずマグニフィセント7を振り返ってみましょう。

マグニフィセント・セブンをおさらい

 セブンというぐらいなので7銘柄です。

 

 そんなに昔でもありませんが、GAFAMと呼ばれた銘柄群がありました。Gはグーグルの親会社アルファベット、Aはアップル、Fはフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ、Aはアマゾン・ドット・コム(A)、Mはマイクロソフトです。


 頭文字をくっつけてGAFAMと呼ばれていました。

 

 マグニフィセント・セブンは、GAFAMにさらに2銘柄加わったものです。2銘柄はエヌビディア、ティッカー【NVDA】とテスラ、ティッカー【TSLA】です。

 

 マグニフィセント・セブンを直訳すると「壮大な7社」という感じでしょうか。この「マグニフィセント・セブン」という名称は、同名の映画が由来と言われています。


 1954年作の日本の映画『七人の侍』を基にした、1960年の映画『荒野の七人』のリメイクとされます。

 

 冷酷非道なバーソロミュー・ボーグに支配されたある町で、彼に家族を殺されたエマが賞金稼ぎやギャンブラーなど7人のアウトローたちを雇い、正義のための復讐を依頼します。最初は小遣い稼ぎ気分だった7人が金以外の目的を見出し命がけの戦いに挑む話です。

 

 銘柄が多いのでちょっとごちゃごちゃしていますが、マグニフィセント・セブンとS&P500の2年チャートです。


 アルファベット【AMZN】(ピンク)、アマゾン【AMZN】(薄い黄色)、テスラ【TSLA】(オレンジに近いピンク)がS&P500(赤)より、ややパフォーマンスが劣ったようです。


 一方、エヌビディア【NVDA】(エメラルドグリーン)とメタ【META】(山吹色)は大きくプラス寄与しています。マグニフィセント7だけでも、個別株投資の明暗を見せてくれますね。

マグニフィセント7とS&P500

マグニフィセント7とS&P500

出典: US版 Yahoo Finance

生成AIブームを反映して“AI5”(アイゴー)

 2023年以降の米国株市場は生成AIがテーマと言ってもいい環境でした。エヌビディア【NVDA】の株価はその象徴だったと言えます。

 

 足下ではテスラ【TSLA】の株価がやや低迷しているためか、マグニフィセント・セブンの後釜ともいえるキーワードが登場しています。


 “AI5”です。その名の通り5銘柄で構成されます。

 

 一つはエヌビディア【NVDA】です。AIを運用するために欠かせないデータセンター用のGPUを設計している企業です。言わずもがなでしょう。

 

 残りの4つをご紹介します。

 

 まず、マイクロソフト【MSFT】です。昨年、ChatGPT を開発する大手 AI スタートアップ企業 OpenAI に 100 億ドルを投資しました。

 

 それ以来、Microsoft は OpenAI のテクノロジーを使用して、Windows オペレーティング システム、365 ドキュメント スイート、Bing 検索エンジン、Edge インターネット ブラウザー、Azure クラウド プラットフォームを含む自社のソフトウェア スイート全体に生成 AI アプリケーションを統合してきました。


 2024年に入り、時価総額が一時アップルを超えて世界一になりました。すでにAIソフトウェアの収益化に成功している数少ない企業のうちの1つです。

 

 次にアドバンスト・マイクロ・デバイセズ【AMD】です。コンピューター、モバイルデバイス、自動車、データセンター向けに世界で最も人気のあるチップを製造しています。

 

 エヌビディアの製品に匹敵するように設計されたデータセンター GPU の新しい MI300 ラインアップに注目が集まっています。テスラは、自社のAIと自律自動運転モデルのトレーニングにMI300を使用する可能性があるそうです。やはり、2023年秋から株価は大きく上昇しています。

 

 米国外の企業もあります。台湾セミコンダクター【TSM】です。半導体製造に欠かせない「ファウンドリー」です。エヌビディアやAMD などの企業によって設計されたGPU等を製品にしてくれるのはファウンドリーがいるからです。


 2023年の業績は苦戦しましたが、2024年にはAI需要を追い風に業績回復が見込まれています。

 最後にブロードコム【AVGO】です。Broadcom は 1991 年に設立され、2016 年に Avago Technologies と合併しました。ティッカーはAvago Technologies時代の名残です。

 

 現在は、元祖ブロードコム、アバゴ、半導体デバイスサプライヤーのCA Technologies、サイバーセキュリティプロバイダーのシマンテック、クラウドソフトウェア開発会社のVMwareを擁する複合企業です。


 ある地点から別の地点へデータがどのくらいの速度で移動するかを決定するデータセンタースイッチを開発しており、AI運用に必要な製品を提供しています。加えて、近年買収したシマンテックはセキュリティ・ソリューション提供企業です。

 

 AI5(アイゴー)5社をS&P500(水色)と比較した2年チャートです。

AI5とS&P500

AI5とS&P500

 台湾の企業なのでS&P500には採用されませんが、台湾セミコンダクター【TSM】(ピンク)は、S&P500にビハインドした推移であり、逆張り好みの方には投資妙味がありそうです。

 

 特にNVDAとAVGOは牽引役と言っていい働きですね。

 

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