たぱぞうの米国株投資

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2018年の米国株市場を振り返る

2018年の米国株市場を振り返る

 12月になりましたので、2018年の相場を振り返ってみたいと思います。気が早いかもしれませんが、私は基本的に気が早いのです(笑)

 

 2018年は1月下旬まで最高値を更新し続け、2月に暴落しました。それからは法人税引き下げメリットなどが好感され、ハイテクを中心に好調な相場でした。決算自体は悪くはありませんでしたが、その後の業績不安、米国と中国の対立が表面化し、株価は下落しました。

  1. 2月の調整
  2. 法人税引き下げによる株高
  3. 米国と中国の対立
  4. FF金利の上昇
  5. 10月の調整

 この5つが大きなインパクトでしたね。

 

 近年まれにみる調整年で、今後のことを考えると良い年になったのではないかと思います。基本的に企業決算は悪くなく、経済指標も良いです。

法人税引き下げと米中対立

 まず、法人税引き下げは大きなカードでした。しかし、好況時に切るカードでは無かった印象ですね。これは、市場をより過熱させました。

 

 その後の米国と中国の対立ですが、非常に見ごたえがありますね。中国は自動車産業などで顕著にみられる合弁契約こそ妥協しました。しかし、いまだに強烈な保護貿易体制を築いています。

 

 その結果、中国発のIT企業やハイテク産業が非常に強勢を誇っています。今までは中国国外でのシェア獲得に至らず、大目に見られていた面があります。しかし、世界市場に進出できる、シェアを獲得できる実力を身につけつつあります。

 

 例えばBytedanceのTik Tokのやアリババのアリペイなどは、中国発での世界標準になる可能性を秘めており、面白みがあります。今までは中国国内でしか通用しないプラットフォームがほとんどでしたが、その殻を破る可能性があるということです。

 

 また、ファーウェイのスマホやレノボのパソコン、すでに家電売上世界一のハイアールなども相変わらず競争力は強いですね。製造業では着実に地位を固めています。

 

 米国以外に中国の保護貿易体制にご意見を述べられる国はありません。さらに経済力をつけて、手も足も出なくなってからでは遅いですね。そういう意味では良いタイミングで切り込んだと言えるでしょう。どのような譲歩を引き出し、妥協するのかは引き続いて注目されてよいですね。

 

 長い目で見ると、世界史に残るターニングポイントになる可能性があります。

米国のFF金利上昇はあと4回?

 米国のFF金利の上昇はあと4回予定されていますが、これは流動的ですね。要人発言でフラフラしています。仮に4回利上げをすると、FF金利があと1%上昇することを意味します。つまりおよそ3%弱です。これはちょっと現実的ではないかもしれません。

 

 しかし、米国株投資家としては比較的安全な債券で少なくとも3%以上の利回りを取れるわけですから、ポジション調整さえしっかりしていれば楽な展開ではあります。ほとんど濡れ手で粟で3%取れるのです。何も恐れることはありません。

 

 また、つみたてNISAなどでドルコスト平均法による資産形成をしている人にとっては不安かもしれませんが、淡々と続けることですね。20年、30年のスパンで見れば、この程度の調整は通過点に過ぎません。むしろ、始めた年に調整しているというのは長い目で見ればラッキーなのです。安く買えますからね。

2018年の個人的な振り返り

 個人的に印象深かったことを振り返ります。

米国株を語る会とJD.com

 まず、個人的な振り返りとしては、語る会で話題に出たJD.comに弱気だったことがズバリ当たったのが会心事でした。

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 売り上げの伸びだけを見ると、ケチのつけようがない実績です。しかし、その内容にやや懸念を感じたことからどうかなという印象でしたが、大きく調整しましたね。もっとも、例の米中対立による結果が大きく影響しているのですけどね。ただ、語る会の場で保守的に見積もれたのは良かったと思います。

 

 何か派生的なサービスが出てくれば良いですが、単なるネット小売りという範疇を超えないと面白みは逆張りに限られてきます。それでも、値ごろ感、妙味は出てきましたね。米中の展開次第では反発の芽もあります。

1月の高値を感じ取れたこと

 ズバリ、1月26日に大きな違和感と過熱感を感じ、「そろそろ調整を意識したほうが良い」という記事をアップしました。結果的にその日が高値になり、米国市場が調整入りしました。これも個人的には会心事でしたね。

 

 仮想通貨でもハイテクの過熱でもそうですが、ネットの論調というのは案外馬鹿にできません。上昇相場では異常に強気な発言があふれてきますから、空気感を感じることができますね。かつてはネット掲示板が顕著でしたが、今はTwitterが役立つように思います。

 

 具体的にどの発言に関して感じるところがあったのか。それはまた別の機会、語る会などでの閉じられた場でお伝えしたいと思います。

8月にポジションを調整したこと

 8月にポジションを調整したことも大きなことでした。あの時は年内まで決算は良いと予想しており、売る理由はありませんでした。

 

 しかし、やはりハイテク関連を中心とする強気の発言には違和感がありました。違和感あるときにはポジション調整をすることにしているので、結果的には良かったです。

 

 私は下手ですから、基本的には大きく負けない取引を心がけるタイプです。そのため、大きく勝つこともありません。

 

 10月の調整を経て、今もボラタイルな相場が続きますが債券やハードアセットなどを組み合わせつつ相場を楽しんでいきたいと思っています。

 

 楽しめるのはポジションが軽いからです。前からブログで触れているように、精神的に負担にならないポジションで相場に親しむのが兼業投資家の心得ですね。

いくつか良い銘柄に出会えた

 今年はあまり知られていない銘柄をご紹介しました。最近ではブロードブリッジ【BR】やエキファックス【EFX】、ペイチェックス【PAYX】ですね。今年はこれらの銘柄でちょっと稼ぐことができました。

 

 8月にこれらも売ってしまいましたが、相場次第ではまた買いたいと思う銘柄ですね。今後も面白そうな銘柄をご紹介していきたいと思います。大型株は他サイトでも多く紹介されるようになりましたので、ちょっとマイナーな銘柄にスポットを当てていきたいと思っています。

いつもいつも相場にうまく乗れるわけではない

 財務諸表や決算をみることは大事ですが、万能ではありません。また、投資の経験は大事ですが、これも万能ではありません。謙虚であり、中庸であること。下手なりにできるだけ長く相場に関わる。それはこういうことだと思っています。分かりやすく言うと、現金や債券のポジションを持っておくということです。

 

 2019年も引き続いてボラタイルな相場になるのでしょう。それが上に行くのか、下に行くのか。いずれにせよ、今年の調整相場は行き過ぎた相場を抑制するために良く機能したと思います。長い目で見れば、良い年だったと言えるでしょう。

 

関連記事です。

  この記事をアップした日が最高値となり、市場が調整入りしたというのは非常に印象深いことでした。

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  もうちょっと相場の腰は強いかと思いましたが、思った以上に弱かったですね。7,8年持ち続けた株を売ったのが今年の8月でした。これによって機動性が増し、一般口座の手間から解放されたのは大きなメリットです。

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  そろそろサクソバンクが特定口座対応になりそうですね。もしかしたらメインにするかもしれません。扱い銘柄が多く、チャートが充実しているからです。検討中です。

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