投資は本当は安易に人におススメするものではない
投資というのは人に安易におススメできるものではありません。特に今のような、相場環境が良くて、どの株も上がっているような状況では、どこで落ちるか分からない不安がつきまといます。
私は「相場は上がり下がりがあるもの」として、半値ぐらいまでなら下がることもあるのだろうな、という心境でいます。だから、自分の資金であれば心の準備という意味では問題ありません。基本は米国株は右肩上がり、万年強気の姿勢です。最低限下がった時に買い増しする資金をプールしておくだけです。
しかし、投資をしたことが無い人が投資を始めたとします。そして○○ショックなどがあって、いきなり投資資金が半額になるとします。すると間違いなく
「もーやめた、たぱぞうの嘘つき」
ということになります。投資は自己判断でお願いしますと言っていても、人に左右されてしまうのが人間心理なのです。株は買っても、恨みは買いたくないんですよね。ということで今まではあまり人におススメすることはありませんでした。
未来の生活が描けなくなってきている日本
しかし、これから30年、40年後の生活を考えたときに、自分だけコツコツ資産防衛しているのはおかしいのではないかと思い始めました。それならば、信じる信じないは別にして私がお世話になっている友人や同僚に紹介だけでもしたほうが誠実ではないのかと思い始めたのです。
2016年に入って、それは確信に変わります。理由があります。
- 2010年ごろからコツコツ続けてきた米国株投資が思った以上に初心者向けで簡単であること
- 日銀が国債の4割を所有し絶賛買い増し中、いつか日本円の信認が揺らぐ時が来るであろうこと
- 低金利の中、資産運用の道が限られていること
- 労働人口が減り続ける限り、年金もますます厳しくなること
枚挙にいとまがない、というのはこういうことをいうのでしょう。
1つ目ですが、本ブログで再三触れているように、株式投資というのは地域、時期、対象(銘柄)が大切になります。人口増の経済成長中の法整備国ETFに投資するのがもっとも簡単です。永続的な業績向上が不透明なラインや任天堂、バイオが盛り上がっている日本株はプロだけが儲けられる大人の賭場と言って良いでしょう。
2つ目ですが、ほとんど財政ファイナンス状態の日本、国債は未来の先食いです。日本全国隅々まで巨大な箱モノ施設があり、美しい道路やトンネルが広がるのは不自然なことです。そんな国は海外見てもほとんどありません。
維持費が払えなくなればどうなるのでしょうか。そして先細る経済状況で未来を先食いしてしまってどうするのでしょうか。誰にも分りません。ヘリコプターマネーをはじめ、壮大な社会実験が始まろうとしています。
3つ目です。私たち日本人の資産運用の柱である預金が意味のないものになっています。市中銀行の一般的な金利、定期預金0.1%、普通預金0.01%で貯蓄したとします。仮に100万円貯蓄したとして、2倍にするにはどれだけ時間がかかるのでしょう。
定期で720年
普通で7200年
概算でこれだけかかるのです。米国株は年率6.8%程度の成長をしてきました。6%の成長として2倍にかかる時間は12年です。もっとも、これからはもっと難しい時代になるでしょうから、私は10年で1.5倍程度を見込んでいます。
4つ目です。よく言われることに、現在の年金の体制は3人の現役労働者が1人の年金生活者を支える構図であると言われています。これが今後移民がなければ将来的に1人の現役労働者が1人の年金生活者を支えるようになると言われています。
この状態を避けるには、定年を伸ばし支給開始を遅らせるか、移民を入れるかしかありません。減額は現実的ではありません。年金生活者が今以上に生活しにくくなるし、選挙に負けてしまうので採用しないからです。
この表から私たちの切実な未来を読み取ることができます。
米国株投資をしたことがない人がサラッと読める本
そんなこんなで、米国株投資が将来に対する有効な備えになります。
しかし、
「何を買ったらいいのか分からない」
「どんな企業があるのか、そして有望なのか分からない」
という声をよく聞きます。そこで、下記の本を紹介します。同系統の本で東洋経済のものもあります。
米国企業にはどのような会社があるのかを掴むには最適と言って良いでしょう。普段日本で生活していて目にする企業、マクドナルドやP&G、J&Jなどから入り、広げていくと読みやすいです。
米国株投資の簡単なところは誰もが知っている有名企業の株がしっかり値上がりするところ、しっかり配当を出し続けるところです。アメリカはどの国よりも自社株買いが盛んだからです。
株式投資に関わる名著は多々ありますが、株式をしたことが無い人が始めて読むには難しいです。本書の場合は単純に銘柄紹介として、企業紹介として読めるので、簡単です。自分が知っている、読めるところだけ読めばよいからです。
また、書籍と違いどこから読み始めても、あるいはどこで読み終えてもよいところがハードルを下げています。
文中に出てくる専門用語は無理せず、気が向いたときにググって調べれば用語知識もついてきます。
私はこのような銘柄紹介本を寝室において寝る前にパラパラめくり、眠くなったら寝ています。こんな簡単なことで自然に銘柄知識が付きます。
米国会社四季報 2018年春夏号 2018年 4/18 号 [雑誌]: 週刊東洋経済 増刊
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