配当だけでは10年で1.5倍になりませんが...
配当だけでは10年で1.5倍というリターンを得るのは難しいかもしれません。
PM、SO、Tなどは少し前まで利回りが5%を超えていました。その後値上がりして配当利率は下がったものの4%台はキープしています。しかし、すべてがそういう銘柄ではなく、銘柄によってはこの数年値下がりしているものもあります。
今のような相場環境が良い時でさえそうですから、そういった銘柄は下落相場になった時にはさらにパフォーマンスは低下することでしょう。しかし、それを的確に購入前から見ぬくのは難しいことです。
全ての投資銘柄が勝ち続けることは普通の人には殆ど無理と言って良く、それができるならば相場の神になれるでしょう。もちろん、私も普通の人です。
また、銘柄によっては利回りが税引2%程度のものもあります。すると高配当を意識して組んだポートフォリオでも全体での平均はだいたい3.5%程度というところに落ち着くのではないでしょうか。そうすると、10年で1.5倍という数字は配当だけでは到達しないことになります。
それでもディフェンシブな高配当株を購入する理由
成長株投資ではなく、地味な増配銘柄に投資する理由。それはズバリ、下げ相場の時に配当は株価よりも下落が緩いからです。金融株は別です。配当もがっつりと下がります。無配ということもあり得ます。
一方、食品株や電力株などの銘柄は派手さはありませんが、不況時でも配当をなかなか下げません。特に連続増配が何十年も続くような会社は、いままでも幾多の不況を乗り越えてきたわけです。
ディフェンシブな高配当株を主力に据えるのは、見込みでの配当収入の計算がしやすいからということになります。
実際に所持株の増配履歴を振り返ってみる
例えば電力のSO(サザンカンパニー)です。派手さはありませんが、じわじわ増配しています。
次にJNJ(ジョンソンエンドジョンソン)です。
米国を代表する優良株だけあって、増配スピードも素晴らしいです。
PM(フィリップモリス)です。分社してからのデータですが、配当は倍になっています。アメリカ国内部門のMO(アルトリアグループ)も素晴らしい配当履歴になっています。
T(AT&T)です。30年超の増配実績は並大抵ではありません。着実に積み上げられてきた増配の歴史が見て取れます。
※画像は全て下記リンクから
Dividend.com - Dividend Stocks - Ratings, News, and Opinion
これらの企業の配当履歴からは、当然経てきたであろうリーマンショックなどの不況の影響が見られません。配当は右肩上がりで増え続けています。これは、購入時の株価から計算すれば、数十年を経て、とんでもなく高配当な株券になっていることを意味します。
派手さはありませんが、未来の高配当株獲得を目指してこれからも連続増配銘柄を中心に投資を続けていきます。
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