たぱぞうの米国株投資

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米国株で爆益、利益が出すぎて困っている話

米国株で爆益、続々と資産報告が続いている

 米国株が絶好調です。私の知り合いでも、準富裕層突破、億り人達成という話を続々と聞きます。つい4,5年前までは億り人というと成功者というイメージでしたが、今は人数が非常に増え、通過点であるかのようです。

 

 このマーケット全体を覆いつくすユーフォリアは、2017年相場をどことなく彷彿とさせます。

 

 当時と違うのは、GDPが戦後最大レベルで落ち込み、世界的な不況であるということです。株高と同時に金などのアセットも高騰したため、逆に言うと通貨が下落したに過ぎないのかもしれません。

 

 いずれにしても、浮かれすぎることなく分散投資をしていくという、原理原則を守ることですね。さて、昨今の相場事情を反映し、以下のようなご質問を頂戴していますので紹介します。

米国株で爆益、利益にかかる税金を考えると躊躇する。

たぱぞう様、はじめまして、すがたと申します。

 

 いつも、たぱぞう様のブログで勉強させて頂いております。ありがとうございます。

 

 当方は、まもなく50代に差し掛かる会社員です。これまで書籍やWeb等で学習しながら投資を継続しており、幸いにして、現状の運用状況は当初想定よりは良いのですが、役職定年(55歳)を数年後に控え、今後の運用方針について、改めて検討している状況にあります。

 

 30代半ばから株式投資を始め、主に米国株を長期保有する形で運用しています。一部の値上がりした米国株(GAFA系)の保有を続けており、現状の資産は、少数の米国株式に極端に偏った状態にあります。


 利益確定に伴う課税が大きく、売却を躊躇しているうちに、それらの銘柄の値上がりが続き、現在の状況に至ってしまいました。

 

 現在は2人の子どもの子育て期間にあり、教育費が大きいため、ここ数年は貯蓄・投資資金をほとんど増やせずにおり、今後も大きな貯蓄は難しそうな状況です。


 現在の会社には新卒入社以降ずっと勤めており、収入については、役職定年までは大きな変動が無い見通しです。


 ただし、役職定年後は、長期で雇用が維持されるか不透明な状況にあり、副業等で稼げる見通しも今のところありません。

 

 このような現状を踏まえ、自分の希望としては、できれば役職定年後の早い段階でリタイアしたい、もしくはリタイアしても経済的に問題無い状況を目指したい、と望んでいます。


 今後数年は一定の収入が見込めるため、当面は、必要に応じリスクを取りに行っても良いかと考える一方で、少数株式に資産が集中している現状が既にハイリスクであり是正すべきなのかとも考えております。


 米国株式の一部を利益確定しETF等に振り分けるべきか?、年齢考えると債券等含めたリバランス進めてもっとリスク低減を図るべきなのか?、あるいは、資産状況・規模に応じた何らかの別の選択肢を取り得るのか?、など、今後の進め方について悩みながら動きが取れていない状況にあります。


今後の資産形成に向けて、たぱぞう様よりアドバイス頂けますと幸いです。

 

〇家族構成

  • 私(49): 会社員 (55歳での役職定年制度あり、退職金制度あり)
  • 妻(48): 専業主婦
  • 子2人: 中三、中二 (共に私立)

〇住居: 都内の賃貸。180万円/年


〇収入: 800万円/年(手取り)


〇資産

  • 現金 700万円
  • 米国株式 7,000万円 (含み益 5,500万円)(内 GOOG,AMZN,AAPL,BABAの4社で 6,600万円。他はKO,VT)
  • 国内株式 300万円
  • 企業型DC年金 500万円 (インデックスファンド(MSCIコクサイ)で運用)
  • (退職時の退職金見込み 2,000万円程度)
  • (固定資産、負債無し)

爆益も納得のポートフォリオ、分離課税をどう考えるか

 爆益も納得のポートフォリオですね。集中投資をしている4社とも的確です。AAPLは若干性質が異なりますけれども、まあいいでしょう。いずれにしても、2020年初のような割安感はほとんど消えましたが、長期目線ならばホールドをしていてもよい銘柄群です。

大型株でも大きな利益が出せる相場、マーケット

大型株でも大きな利益が出せる相場、マーケット

 出遅れていたBABAも5月以降は急速に割安感を消しましたね。同様に、この後は確かな決算、業績が必要になります。

 

 集中投資であることには変わりありません。リスク許容度を超えるポジションと考えるならば、S&P500などにシフトしてもよいでしょう。その時に意識されるのは分離課税で2割の税金がかかることですね。

 

 ただし、この2割の税金というのは実は高くはありません。

 

 例えば所得税であれば6000万超の年収であれば、社保なども含めれば半分残るぐらいでしょう。法人でも国税である法人税だけでなく地方税がかかります。およそ4割引かれ、さらに預かり金のようなものである消費税を引かれたらおよそ半分しか残りません。

 

 日本の税制の累進性はこのような仕組みになっているのです。証券における分離課税2割はラッキーと考えることもできるのです。とはいえ、その分リスクをとっているので、割り切れない思いもあるかもしれませんね。

 

 優良大型株の保有を続けるか、米国株インデックスに乗り換えるか。これまた永遠の課題です。

 

 ちなみにS&P500も不況下の株高で、実はNasdaq100とほとんど変わらないレベルで割高な数字を示しています。大型グロースは株価が伸びているので割高に感じるかもしれませんが、業績がある程度キャッチアップしてきていますね。

 

 いくら下げたら売り、それまでは上昇に付き合う、などルールを決めて付き合うのも手でしょう。長期目線ならば、目をつぶってとことん、というのもなくはありません。

 

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  確定利益への税金という意味では、こちらもそうですね。マーケット参加者ほとんど全員が利益を出せている相場になっています。

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  適切な投資をすれば、適切な利益が出る。それが相場です。投資先のマーケットを間違えないことですね。

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  もはや海外投資が常識となった、というお話です。

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