新興国の情勢が経済的観点から触れられている
岡元兵八郎氏の著作です。 外資系証券で30年近く外国株に携わり、70か国以上を訪問した知識と経験がふんだんに盛り込まれています。
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外国株一筋26年のプロがコッソリ教える 日本人が知らない海外投資の儲け方---1000円からできる成長国投資、ETF・ADR徹底活用法
- 作者: 岡元兵八郎
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2014/02/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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フィリピン、インドネシア、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルー、トルコ、エジプト、モンゴル、ベトナム、カンボジア、ナイジェリア、レバノン、グルジアなど株式市場があることさえも知られていないような国々が登場してきます。
これらの国は戦後の日本、あるいは高度成長期の日本に似ているところがあり、毎年のようにGDPが伸び続けています。新興国諸国の平均年齢は31歳であり、これは1980年前後の日本と同じです。まさに、伸び盛りといったところでしょうか。
35年前の株式を購入することはできませんが、新興国ならばこれからを買うことができると主張されています。
ドルで持つ強み
ニューヨーク証券取引所(NYSE)で取引することで、新興国のETFや新興国の有望な会社の株を購入することができます。新興国株を直接その国の市場で買付をするよりも米国市場で取引するほうが安全性が高いです。
理由は2つあります。
- 上場基準が厳しい
- 流動性が高い
この2点から米国市場でドルを使って新興国投資をすることを勧めています。たとえば、国別ならばこういうものがあります。
インドネシア株への分散投資です。人口の多さ、成長率は非常に魅力的です。
マレーシア株への分散投資です。マラッカ海峡という交通の要衝にあり、アセアンでも経済的に恵まれた国です。
新興国、というくくりならばもっと分散させたものにVWOがあります。
バンガードの低信託報酬が魅力です。新興国ETFはこういった商品への投資ということになるでしょうか。
ADRならば、たとえば
タタモーターズのような会社もあります。インド株は直接インド市場で買えませんから、ADR投資が基本になります。
このような75銘柄のETFとADRが紹介されており、読み応えがあります。
海外投資のリスクヘッジ
日本人サラリーマンの年収が先細る中、成長国へ投資をし、資産を世界規模で分散していくのは理にかなった投資行動です。活気にあふれた若くて成長している国がたくさんあるということに気づかせてくれる本です。