たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

年収750万円からの資産形成術

年収750万円からの資産形成術

 日本の国の予算は以下のようになっています。

税収 60兆

国債 30兆弱

歳出 およそ100兆(このうち30兆弱が社会保障費)

 つまり、国債で大きくレバレッジを聞かせて運営しているということです。そして、レバレッジは社会保障費、つまり年金・医療・介護とほとんど同等の発行額です。歳出の大きな要素が未来の経済を活性化させるための公共投資や、教育ではないところに注目されてよいでしょう。

 

 つまり、国家も今を生きることに必死であり、今を生き抜くために国債を発行しているということです。

 

 そう考えると、将来的な年金の先延ばしやインフレ誘導による実質的な減額、あるいは増税というのは避けがたいところです。端的に言うと、今以上の可処分所得の減少が目に見えているということです。

 

 私が資産運用をしてきた中でも、これだけ投資が切実に語られる時代は殆どなかったと言って良いですね。それだけ将来の閉塞感はあります。しかし、楽観はできませんが、悲観的になりすぎる必要もありません。

 

 ある程度資産を作り、運用することでゆとりある生活を送ることが可能だからです。将来性のある、成長余力のある国へ投資をすれば成長の果実を得ることができるのです。

 

 私は、可処分所得を増やす方策は3つに絞られると思っています。

  • 投資をする
  • 副業をする
  • 個人事業主か法人を作る

 投資については先に述べたとおりです。副業は様々ありますが、不動産賃貸業でも良いですし、太陽光、不動産、せどり・・・など自分に合ったものなら何でも良いでしょう。とにかく、雑所得の枠を超えて事業化することです。

 

 そして個人事業主か法人を立て、経営をしていくというのがゴールになります。理由は、税メリットがあるからですね。例えば償却だったり、法人税だったり、経費だったり、そういったことを活用するのです。

 

 さて、今回は年収750万円からの資産運用術ということでご質問を頂いています。750万ぐらいですと、まさに先に述べたような可処分所得の増大術がはまってくる層と言えますね。

 年収750万からの資産運用術

 こんにちは。いつも楽しくブログを拝見させて頂いております。たぱぞうさんのブログは投資初心者の私にとっては物凄く勉強になります。

 

 来年2019年1月から楽天証券で楽天カ-ド決済にて「つみたてNISA」を始める予定です。ファンドは「eMAXIS slim米国株式(S&P500)」の1本で愚直に月1万円から積立を開始致します。

 

 住宅ロ-ンを完済する6年後からは満額の3.3万に増額をする予定です。また、企業型確定拠出年金で元本確保預金で月2.6万円を拠出しております。現在、45歳で年収は約750万円、無リスク資産は700万円の預金のみです。


 上記を踏まえてご相談がございます。

 

①積み立てるファンドですが、「eMAXIS slim米国株式」に決めてはおりますが、正直言うと「楽天全米株式」と迷ってもおります。1本に決めるならたぱぞうさんならどちらを選ばれますか?また、株式1本で問題ないでしょうか?暴落の時はむしろチャンスと考える事ができます。

 

②現在、確定拠出年金で元本確保預金で月2.6万円を拠出しておりますが、運用面を考慮すると預金だけではなく、外国株式のポ-トフォリオを入れた方がパフォ-マンスも上がると思い、DCで選択可能なファンドで「DIMA外国株式インデックスファンド<DC年金>コスト0.27%」への拠出も検討しております。

 

 金額は1万円で残りの1.6万円を預金に拠出しようと思います。つみたてNISAでも外国株式(米国)、DCでも外国株式(先進国)にするとポ-トフォリオ自体に無駄や問題ないでしょうか?

 

 それとも最初からつみたてNISAの金額を2万円にしてDCを預金1.6万円の配分に変更した方がよいでしょうか?コスト面を含め、なるべく効率の良い投資を行いたいと考えております。難しい質問だと思いますが、アドバイスを頂ければ幸いです。宜しくお願い致します。

投資タイミングとしてはギリギリに近い

 老後資金を作るという意味においてはギリギリのタイミングかもしれませんね。65歳定年後までおよそ20年だからです。しかし、心配することはありません。まず、定年が今後伸びることが予想されます。そうすると積立期間もより長く取ることができます。給与からの入金が可能だからですね。

 

 先に述べたような

  • 投資をする
  • 副業をする
  • 個人事業主か法人を作る

 の1つ目がスタートしたわけです。

 

 楽天VTIとeMAXIS slim米国株式に関しては殆ど同じような値動きをしますので、どちらか一本でも良いでしょう。大きな差は出ません。

 

 企業型DCである、DIMA外国株式インデックスファンド<DC年金>コスト0.27%はMSCIコクサイの投資信託ですね。

 

 企業型確定拠出年金は商品が限られます。その中でもDIMA外国株式インデックスファンド<DC年金>は比較的マシな商品と言えるでしょう。少なくとも、預金商品よりは良いです。

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 設定来チャートです。2003年からの暗黒の10年は気になりますが、このパフォーマンスはこれぞ先進国という値動きですね。私は個人的には先進国の将来にはあまり期待を抱いていません。日本ほどではありませんが、冒頭で示したような厳しい財政、緩慢な経済成長が予想されるからです。

 

 ただ、分散性という意味にはおいては優れていますので、コツコツと投資していくのは悪くないでしょう。企業が掛金を拠出してくれるのも魅力です。

 

 とはいえ、企業の掛金に、さらに掛金を上乗せする「マッチング拠出」をする必要は無いと考えます。それならば、自分のつみたてNISA枠でよりリターンの期待できる商品を選んだほうが良いですね。

 

 ご質問ありがとうございました。

 

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