妙味を増すBND・AGGを使った投資法
相場がやや荒れ模様で、元本が割れている人もいるのではないでしょうか。この10年近く相場環境が良かったですから、元本を割るのは初めてという人も中にはいるでしょう。しかし、VTIなど固いETFを買い進めている場合は、全く焦る必要はありません。
自分で設定した買い付け通りに積み立てていけばよいですね。もし、iDeCoやNISA、自動積立設定などにしている人は、しばらく相場から離れてみるのも手でしょう。ついつい相場が動くと株価を見てしまいがちです。
しかし、歴戦の投資家ならばともかく、元本割れに敏感な投資家はあまり見ないほうが良いでしょう。判断を誤ります。バフェット氏でさえ毎日の株価チェックはしないという話です。
株価チェックが頻繁になると、投資慣れしていない多くの人は近視眼的になりますね。
さて、先日のFOMCで来年の利上げが2回ということが発表されましたが、昨今の相場の弱さを見ると、それ以上の利上げは難しいのかもしれません。
もし、2回の利上げならばということで固い投資法があるので紹介したいと思います。面白くもなんともないですが、スケールがあるならば確度高くそれなりに取れると思われます。
BNDの利回りが直近3%を超えた
FF金利が2.25%~2.5%になりましたが、これを受けて2%後半だったBNDの利回りも3パーセントに乗るようになっています。利回りが上昇傾向にある直近での分配金利回りが、3%を超えてきたというのは朗報ですね。投資の選択肢が増えます。
トータルリターンで見ると、債券ETFらしく低いです。しかし、面白みは出てきましたね。
種類 | 分配金 | 支払開始日 |
---|---|---|
Income | $0.19 | 2018/12/06 |
Income | $0.19 | 2018/11/06 |
Income | $0.18 | 2018/10/04 |
Income | $0.19 | 2018/09/07 |
Income | $0.19 | 2018/08/06 |
Income | $0.18 | 2018/07/06 |
Income | $0.18 | 2018/06/06 |
Income | $0.18 | 2018/05/04 |
Income | $0.18 | 2018/04/05 |
Long-Term Capital Gain | $0.02 | 2018/04/05 |
Income | $0.17 | 2018/03/06 |
Income | $0.18 | 2018/02/06 |
Income | $0.17 | 2017/12/29 |
Long-Term Capital Gain | $0.04 | 2017/12/29 |
合計 | $2.24 |
直近1年の実績で見ると、 せいぜい分配金2.24ドルですが本当にあと2回利上げをするとなると、これは上振れる可能性が大です。手計算ですが、昨年のトータルの利回りで2.84%となります。
利上げがますます難しいとなると・・・
ただ、この債券系のETFは利上げされると、取引値が下がるという欠点がありました。とはいえ、値動きを示すβ値が低いことからもわかりますが、株式の値動きに比べるとほとんど気にしなくても良いレベルです。
しかし、元本割れに敏感な人にとってはそれもストレスだったのではないかと思います。
利上げがあと2回と示されたことで、この値下がりリスクも限定的なものになってきました。おそらく、FF金利が2.75~3.0%になったとしても、コンサバに見て75ドルぐらいが底と思われます。分配金利回りは上昇し、3%弱ということですね。
底堅く3%をとれるということになると、少なくともMMFより魅力が増すと思われます。リターンも望めるからです。さらに、利上げの可能性が少なくなり、経済状況によっては利下げの可能性を含むとなると、取引値の上昇が見込めるということです。
むろん、債券ETFなので大きくは取れないのですが、もしスケールがそれなりならば面白い投資になるでしょう。キャピタルとインカム両方、しかも株式相場の変動とは縁なく取れる投資法ということですね。
株式投資と同時に、債券投資も視野に入れてよい時期だと思います。
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AGGを使っても一緒ですね。値動きも非常によく似たものです。こちらはブラックロックのiシェアーズシリーズとして出ています。ブラックロックの総合債券ETFで、短期債から長期債まで総合的に運用しています。
ご紹介したBNDです。米国債を中心に運用しています。もっと固いのは短期債を中心とした商品ですが、短期債だとやはり利回りが低いという欠点があります。しかし、値動きの強固さは出色で、ほとんどキャッシュのような存在になっています。
BNDに関するご質問ですね。このころからまた状況が少々変わってきましたので、改めて取り上げた次第です。