たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

つみたてNISAの2018年年間評価をしてみる

つみたてNISAの2018年年間評価をしてみる

 2018年はつみたてNISA元年となりました。2017年とはうって変わって厳しい相場となりましたが、1年評価をしてみたいと思います。かるーい気持ちで読んでいただければと思います。

つみたてNISAの1年評価

つみたてNISAの1年評価

 新興国ファンドが年央では断トツでダメでしたが、他のファンドも追いつきましたね。

 

 米国株式系は年央に上がっていたので、そこでの買付分が昨今のマイナス相場で損失を拡大する形になっています。逆に新興国ファンドは最初から下げていたので、場合によっては安く買いつけることになり、損失をカバーしています。

 

 このことは非常に重要で、良い商品を買っていれば下げ相場はチャンスに転換できるという一つの証左です。不況になれば時には10年近くマイナスになることもあるかもしれませんが、粘り強く続けることですね。この新興国投資信託と米国系の投資信託の値動きは非常に示唆に富んでいます。

 

 これもまた積み立て投資の1つの醍醐味といえばそうですね。結果的に、全てのファンドがほとんど一緒のパフォーマンスという珍しい現象になっています。

 

 個別株と違い、投資信託は最初に選ぶ商品が大事です。しかし、極端に大きな違いが無い限りは大した差になりませんね。例えばS&P500とVTIはその典型です。

投資について学ぶという意味では良い制度

 つみたてNISAは年間40万円でのつみたてになります。そのため、これだけで人生を変えるインパクトというのは全くありません。しかもインデックスですから、年率10%以上動くことはまれと言ってよいでしょう。

 

 そのため、投資を学ぶという意味においては良い制度かもしれませんね。年初来安値を割り込んだ時点での積み立てでも、せいぜい数万円の損失です。かりに10倍、あるいは100倍で投資していたらこうなる、とシミュレーションできますね。

 

 今年はプラスになっているファンドがほとんどないですね。中小型株に強いひふみ投信が主幹事の都合で急遽上場を取りやめましたが、その事象自体が今年の相場を物語っています。この10年は相場が強すぎました。

いいタイミングで始まったつみたてNISA

 発想としては逆かもしれませんが、下げ相場から始まったというのは運が良かったですね。積立額が小さいので損失が限られるからです。また、安く仕込むチャンスでもあります。個人的にはあと2,3年相場が低迷して、それから市場が復活という流れになればよいと思います。

 

 同時に思うのは、将来的に換金するときに相場が暴落状態だとちょっと難しいなということですね。基本的には20年以上であれば利益は乗っていると思っていますが、少しでも多いほうが嬉しいですよね。

つみたてNISAは日本人の気質に合っているかもしれない

 個別株で勝つ人というのは1つの傾向があるように思います。基本的に他人が何をしているかは気にならず、自分が何をするかを大事にする人が多いですね。つまり、「みんながやっているからやる」という人は少ないということです。自らの価値判断に他人の考えはあまり影響しない人ですね。

 

 つみたてNISAは、その点はちょっと違いますね。つみたてNISAを利用している多くの投資初心者さんは、みんなが買っている銘柄を調べ、みんなが買っている銘柄を買うという行動パターンになっているのではないでしょうか。

 

 つみたて投資の場合はこれでも長期ならば利益を取ることができます。そこが個別株投資とは大きく違うところですね。短期の市場動向に全く影響されない、悲観も楽観も関係が無いというところが強みだと思います。

 

 これは、私たち日本人の気質に大変合っていると思っています。「みんながやっている」という集団行動に、精神的な安定を見出す人が多いからですね。自分だけが損をしているよりも、みんなで損をしているほうが気楽。そう思う人は多いのではないでしょうか。もちろん、みんなで利益が出せるのが一番ですけどね(笑)

 

 そういう意味でも、インデックス投資というのは非常に優れた投資手法だと私は考えています。リターンだけではない、安心感というのが大きいですね。私はマイペースなので、いろいろな投資をしています。しかし、人にお勧めするには難しい投資方法があるのも事実です。

 

 つみたてNISAは万人にお勧めできる投資の一つですね。

 

関連記事です。

  つみたてNISAのおすすめ商品ベスト3ですね。20年後、最も良いパフォーマンスになっているのがこの3つではないかということですね。

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  つみたてNISAの半年評価ですね。半年前はちょうど高値圏にあり、あれよあれよと全ファンドがマイナス圏に落ち込みました。しかし、安く買うチャンスでもあるんですよね。初心を忘れず、淡々と積み増せばよいですね。

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  ひふみ投信も厳しい状況がつづきますね。ひふみ投信始まって以来のもたつきですが、それまでのリターンが良かったですから、これも信じるか信じないかというところですね。アクティブは非常に属人的です。ちなみに私は買ってはいませんが肯定的です。

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