世帯年収600万円からの老後の資産形成術
子育て世代にとって、世帯年収は非常に心強いものですね。
というのも、昨今は年収がなかなか上がりません。そのため、一部の高年収の人を除いて、1馬力の収入だと生活上の余裕が得にくいです。しかし、共働きによる世帯年収で何とかしのげば、収入は単純に二倍になります。
下図のように場合によっては1000万円超えもありうるということで、なかなか夢のある話になっています。
さて、今回は世帯年収600万円からの老後の資産形成術ということで、やりくり上手の方からご質問を頂いています。
世帯年収600万円からの積み立て投資
はじめまして。
他の方のご質問に、愛あるお優しいお返事をされているぱぞうさまの回答を拝見し、わたくしもブログを拝見するだけでなく、質問させていただこうと思い、今質問を書かせていただいています。
今年から積立投信をはじめました。
きっかけは、二人目が生まれ、学資保険代わりの生命保険に入ろうと、一人目でも御世話になったFPさんに相談したところ、外貨建て保険を紹介されたことがきっかけです。
色々調べた結果、FPさんの商品は断り、余剰金で面白そうな外国株を買い、その後は2人分のジュニアNISAを積み立てています。今後は、私のイデコ、私の積立NISAを始める予定です。
質問は、資産運用とも関連するのですが、将来の生活全般についてです。
我が家は、夫が外国籍でして、学歴や言葉や外見等、もろもろのハードルがあり、就ける仕事の幅が限定的です。工場にて重労働のパート勤務をしております。今はまだ辛うじてやっていけておりますが、何歳まで体力的に働けるのか、不安です。
また私は特殊な分野の技術者なのですが、先細り産業で手取りもボーナスも少ないです。ですが好きな仕事のため、なかなか転職する勇気もありません。
こどもは2人おりますが、出来ればもう1人ほしいと考えています。
1年単位の家計管理などは割と好きな方なのですが、将来シュミレーションサイトなどで今後の予測等となると、とたんに現実的に考えることができません。漠然とした不安がありつつ、あまり考えないように日々を過ごし、現状維持。しかし3人目はほしいため、向き合わなければ…という渦の中にいます。
《家族構成》
- 夫39歳 収入250万
- 妻35歳 収入350万
- 子4歳と1歳
《資産》
- 低解約返戻金型終身保険 年20万×15年(1人目で加入。今思えば、これも悪い商品ですが、生命保険500万を保険と思い、残り11年払おうと思っています…)
- アメリカ株やETF 50万(VTIなど)
- 個人向け国債変動10年 400万(生活防衛費込み)
- 現金貯金 500万(これをジュニアNISAに当てる。内訳は、1人目:楽天VT50万×5年、2人目:eMAXISslimオールカントリー50万×5年)
- 妻のイデコ 月2.3万(eMAXISslimS&P500または先進国の予定)
- 妻の積立NISA 月3万(楽天VTまたはVTIの予定)
- 現金預金 月3万
《その他》
- 東京23区賃貸住まい
- こどもは国公立の学校を予定
《不安要素》
- 夫の仕事(体力的、年齢的限界が5~8年後に来ること)
- 妻の仕事(やりがいか、年収アップのため転職か)
- 資産運用方法について、現金3割だが、投資にまわしすぎか。
- リスクへの意識が低い(正直、しっかり理解せず始めている)
- こどもに習い事等させてあげられるのか
- 一番の悩みは、3人目がほしいが家計崩壊しないか、です。
まとまりのない悩みなのですが、たぱぞうさまにご指導ご鞭撻いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いします。長文読んでいただきありがとうございました。
まず先につみたてNISAとiDeCoの枠を埋めることですね。
今まで良く資産形成、貯蓄をされてきましたね。収入面を考えると、素晴らしいの一言です。1年ごとの家計管理は得意と言われるだけあります。
ただし、これからもこのペースでできるかというと、なかなか難しくなってきます。
まず、子育ては非常にお金がかかります。単純に食費などもそうですが、習い事や学費が大変です。年収が今後劇的に上がらないのであれば、「貯められるのは小学生まで」と保守的に心得ておいたほうが良いでしょう。
そう考えると、ジュニアNISAも悪くは無いですが、ご主人の枠でつみたてNISAとiDeCoをコツコツと資産形成をしていくというほうが良いと思いますよ。米国籍保有者でなければ、在住者にはつみたてNISAは条件付きながら門戸が開かれています。
これで、ご夫婦で月々11万円の積み立てになります。もし、生活上余裕があれば、子どもの口座でジュニアNISAを増やしても良いでしょう。
つみたてNISAやiDeCoを選好する理由は、生活上の余裕資金、バッファが小さいからです。ジュニアNISAは資金拘束がありますから、何かあった時に取り崩せません。iDeCoもそうですが、金額が小さいことと、さらに長期で積み立てが可能なこと、各種控除が使えることを考えると、iDeCoのほうが良いでしょう。
将来の学費をどうしようとか、老後資金をどうしようとか考えると思いますが、ひとまずシンプルにつみたてNISAとiDeCoを埋めていくことですね。
年収アップを考えて転職するのは手ですが、仕事の強度が読めない、馴染めるかどうかなどそれなりのリスクがあります。
また3人目のお子さんですが、1人あたり2000万円ほど成人までにかかるということを考えるとなかなか難しいのは事実です。ご実家のサポートが得られるかどうか含めての判断ということになりますね。
いろいろ考えると何もできなくなるので、ひとまず投資の方向を固めて、2人のお子さんを育てる中で結論付けていくのが良いですよ。ご質問ありがとうございました。
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