バンガードETFの経費率改定が2017年4月に改定されました。
バンガードETFの経費率が2017年4月に改訂されました。この2,3年だけみてもかなり頻繁に引き下げられています。個人的によく使うであろうETFである、VOO・VTI・BNDは薄く反転表示にしてあります。
ティッカー | 名称 | 経費率 | 改定前 |
VXF | バンガード®・米国エクステンデッド・マーケットETF | 0.08% | 0.09% |
VUG | バンガード・米国グロースETF | 0.06% | 0.08% |
VV | バンガード・米国ラージキャップETF | 0.06% | 0.08% |
VO | バンガード・米国ミッドキャップETF | 0.06% | 0.08% |
VOT | バンガード・米国ミッドキャップ・グロースETF | 0.07% | 0.08% |
VOE | バンガード・米国ミッドキャップ・バリューETF | 0.07% | 0.08% |
VOO | バンガード・S&P500ETF | 0.04% | 0.05% |
VB | バンガード・スモールキャップETF | 0.06% | 0.08% |
VBK | バンガード・米国スモールキャップ・グロースETF | 0.07% | 0.08% |
NAESX | バンガード・スモール・キャップ・インデックス・ファンド | 0.18% | 0.20% |
VBR | バンガード・米国スモールキャップ・バリューETF | 0.07% | 0.05% |
VTI | バンガード・トータル・ストック・マーケットETF | 0.04% | 0.05% |
VTSMX | バンガード・トータル・ストック・マーケット・インデックス・ファンド | 0.15% | 0.16% |
VTV | バンガード・米国バリューETF | 0.06% | 0.08% |
VEA | バンガード・FTSE先進国市場(除く米国)ETF | 0.07% | 0.09% |
BIV | バンガード・米国中期債券ETF | 0.07% | 0.09% |
BLV | バンガード・米国長期債券ETF | 0.07% | 0.09% |
BSV | バンガード・米国短期債券ETF | 0.07% | 0.09% |
BND | バンガード・米国トータル債券市場ETF | 0.05% | 0.06% |
ほとんど下限に近い数値ですね。バンガードは投資革命と言ってよいインパクトを残しています。
VOOとVTIはバンガードで最も人気ある米国株ETF
VTIは4000銘柄以上から成る、米国市場全体を投資対象にする米国株ETFです。
VOOはS&P500連動の米国株ETFです。
この両ETFはバンガードでも運用総額1,2を占めます。それだけ安心・安定のETFです。今回はこの人気ETFがそろって0.04%まで引き下げられました。ブラックロックの最も人気ある米国株ETFがIVVです。
IVVはVOOと同じくS&P500連動のETFです。このIVVはVOOに先駆けて0.04%にまで経費率を落としていました。今回は低コストETF運用会社のバンガードの威信をかけて?同水準まで落としてきました。
これらの米国株商品群はまさにだれにでもお勧めできる、米国株投資ならではのものと言えるでしょう。
米国内においてはバンガードも盤石の最強というわけではない
米国内においてはオンライン証券系のチャールズシュワブ(Charles Schwab)が低コストで有名です。このチャールズシュワブの世界シェアは10位であり、1位のブラックロック、2位のバンガード、3位のスパイダーには負けています。
しかし、米国内の個人投資家には低コストで定評があり人気があります。
コスト競争にも自信があるようで、ブラックロックとバンガードとの比較表を作って顧客にアピールしています。
ブラックロックとバンガード、そしてこのチャールズシュワブが0.01%の世界でしのぎを削っているのがわかります。この0.01%のしのぎを削る競争は世界中を探しても米国だけです。
ニューヨーク証券取引所、あるいはナスダックは最もパフォーマンスに優れた市場であり、最も低コストなETFが買える市場でもあるということです。
もっとも、私たち日本人が日系証券を通して、このチャールズシュワブの金融商品を直接買い付けることはできません。取り扱いがないのです。そのため、投信を通すことになりますが、そうするとコストは7倍から10倍程度にまでふくれあがります。
もしくは、IB証券など外資系証券会社を使うことになります。日系証券会社も取り扱い商品を増やしていますから、今後に期待したいと思います。
どうしても積み立てをして買いたい。あるいは確定拠出年金で買いたい。こういう場合は投信を買うしかありませんが、そうでなく自由に市場で買い付けるならば、ETFに圧倒的な優位性があります。
それは、商品の質だけでなく、この苛烈極めるコスト競争が結果的に顧客本位の金融商品になっているからです。
日本の金融商品をより良いものにすべく、金融庁がこのところテコ入れをしています。米国株ブロガーとしては、今後の業界の動向に注目しつつ、日本でもよい商品が販売されることを願っています。
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この記事は2017年2月の改定を受けてのものです。
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