たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

1か月3万円の投資術

投資信託は積立に優れ、少額投資との相性が良い

 投資信託の良さは積立にあります。自動でコツコツ積み立ててくれるのが投信の最大の良さです。ETFに比べて信託報酬は割高ですが、手数料と考えれば妥当性は無くもありません。

 

 投資に時間を割いて、調べつくすようなコアな層も一定数います。その人たちは投資が趣味になっており、憩いの時間になっている人たちです。この性格を持った人で、なおかつ文章を書くのも好き、となると「投資ブロガー」の完成となります。

 

 そうではなく、憩いの時間がほかにある、投資には時間を割きたくないという人にとっては投信を選ぶ、あるいはロボアドバイザーを選ぶというのは理にかなった行動でしょう。

 

 今回は投資信託と米国ETFに関してご質問をいただいています。ここに紹介します。

月3万の投資で米国ETFを買うのはどうか

 はじめまして!

 去年投資信託での投資に目覚めてまもなく1年になる「ぴのきお」といいます。最近になってたぱぞうさんのブログを知って、米国株や米国ETFを自分も購入してみたいと検討中です。2017年8月現在の私の積立状況はこうなっています。

 

セゾン

  • セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド 月1万(NISA口座)

 一番初めに購入した投信です。何もわからずNISA枠を使ってしまいました(笑)

 今後、SBI証券にNISA枠を移管する予定です

SBI証券

  • 三井住友TAM-SMTダウ・ジョーンズインデックス・オープンを月1万
  • 三井住友TAM-SMT 米国株配当貴族インデックス・オープンを月2千

松井証券

  • たわら先進国株を毎営業日買付、一日500円(月約1万)

で積立投信しています。ここでたぱぞうさんの意見を聞かせてください。米国ETF、例えばIVVの購入を今後検討しています。

  • ひと月に投資に回せる資金が2~3万、がんばっても4万程度の、低収入者が手を出すべきではないのか。
  • 現在行っている投信を続けつつ、ある程度購入資金を貯金とは別に貯めてまとめて買うべきか。
  • 今の投信を売却or買付停止or買付金額を減額等にしてその資金をETF購入にあてるべきか
  • そもそもETFを買うのを諦めて、今の投信をそのまま続けるべきか

 毎月ETFを購入できれば理想なのですが、手取り18万程度では月3~4万出すのが限度です。ちなみに貯金も恥ずかしながら100万程度しかありません(笑)

 

 ぜひたぱぞうさんの意見を聞かせてください。もちろん自己責任のもとでやりますので安心してください(笑)

月3万の投資術

 私ならば、ということで書きますね。

 

 まず、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは比較的安全で優れたファンドです。「世界30カ国以上の株式と10カ国以上の債券に分散投資」と標榜しています。この10年でのリターンは約1.5倍です。ただ、信託報酬が約0.7%とやや割高です。

 

 次に、「三井住友TAM-SMTダウ・ジョーンズインデックス・オープン」は文字通りNYダウ30種への投資です。米国中心の投資ですからこれは良いですね。ただし、ダウ30種は成長という意味ではやや鈍重です。S&P500のほうがパフォーマンスに優れます。また、買い付け手数料3%、信託報酬約0.5%とやや割高です。

 

 3つめの、「三井住友TAM-SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン」はS&P500配当貴族指数への連動を目指したものです。これも指数は素晴らしいですが、買い付け時の手数料が3%、信託報酬が約0.6%とやや割高です。ちょっと惜しいですね。今後のパフォーマンスはこれが一番有望と思います。

 

 ※この2つはネット証券で買うとノーロード、つまり買い付け手数料がかかりません。販売会社によって違います。Twitterにてホルダーの「すいさく」さんからご指摘ありましたので、追記しておきますね。ありがとうございました。

 

 最後にたわら先進国株です。ノーロードであり、信託報酬は0.2%ちょっとです。ニッセイ外国株式と並んで最適解の1つです。ただし、ベンチマークのMSCIコクサイ・インデックスは分散は効いていますがリターンは成熟国が多いので微妙です。

 

 よって、私ならば米国ETFにすべて乗り換えます。一流のベンチマークを使うならば、一流の商品を買いたいと思うからです。

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 ただ、投資信託の優れているところは、前述の通り積立にあります。自動で積み立てをしてくれるので、それを考えると表面での信託報酬で割高と言い切ってしまうのは早計でしょう。もし、自分で買い付けることが手間ではないならば米国ETFのほうが低コスト、そういうことです。

 

 米国ETFならば、

  • ドルでのインカムが持てる
  • 米国最重点投資
  • 低コスト

 ということを考えたいと思います。するとNISA枠内での米国ETF、具体的にはVTIかVOOあるいはIVV、場合によってはBND・AGGとなります。NISA枠内でしたら買い付け手数料がかからないところがあります。文中のSBI証券もそうですね。

 

 かつては月3万円の投資だと米国ETFの場合は手数料負けしてしまうこともありました。今はNISA枠で手数料が無料というサービスがありますから、投資金額によらず、良いと思った商品を迷うことなく買い向かえる良い時代になっています。

 

 自分の性格と投資への興味度合に従って、買う商品を決めると良いですね。

 

関連記事です。

  高コストの投信というのは、今後どうなっていくのでしょうか。手数料ビジネスで儲ける構図であるというのがこれだけ知れ渡ってしまった今、利幅は確実に縮小していくと思われます。

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 ちょっとマニアックなのですが、S&Pコア10種という投資方法もありますね。米国株投資の幅は広く、ワクワクさせてくれます。

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 低コストだから良いわけではないという主張です。私は低コストで優れたベンチマークであるというのが良い商品だと思っています。投資の捉えは千差万別ですから、自分に合った考え、投資方法を選べばよいですね。

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