たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

バンガード・トータルワールドストックETF【VT】で世界中に投資ができる

トータルワールドストックETF【VT】で世界8000銘柄への投資

 バンガード・トータルワールドストックETF【VT】はバンガード社の世界株式ETFです。FTSEグローバルオールキャップインデックスへの連動を目指しています。経費率は0.10%です。

 

 ちなみにS&P500ETFのVOOは0.04%、米国トータルマーケットのVTIも0.04%、高配当VYMは0.08%です。比較するとやや高いですが、ほんの2,3年前は0.14%でした。毎年のように下げています。

 

 VTに限らず、これらの海外ETFの経費率(信託報酬)は年々下がっています。信託報酬で儲けを出さなくても総資産規模が大きくなれば、貸株金利で利益が取れます。そのため、バンガードやブラックロックなどの大手運用会社はしのぎを削って毎年信託報酬を下げています。逆に言うと、運用会社はスケールが無いと利益が出にくい、生き残れない時代になりつつあります。

 

 さて、このVTの特徴はなんといっても、世界中の株式に投資ができる、というところにあります。大型株だけでなく、中型株、小型株も含むのでカバー率は約98%と言われます。

 

 とはいえ、実際には時価総額の比重などで50%以上が米国株投資になっています。つまり、VTは簡単に言うと

 

 「米国中心の世界株式ETF」

 

 ということです。このVTは特に日本人から人気がありますが、運用元のアメリカではSPYやVTIといったアメリカETFのほうが人気があり、運用額もそちらのほうがはるかに大きくなっています。SPYは30兆円、VTIは9兆円を超える資産規模です。

 

 対するVTは7500億円程度であり、資産規模のランキングでも50位以下です。米国市場においてはあまり人気がないと言えるでしょう。米国人はあまり買っていないけれど、日本人には人気がある、そんなETFです。

トータルワールドストックETF【VT】のチャートと配当

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※ヤフーUSから

2009年12月 株価43ドル  年間配当0.66ドル

2016年5月  株価58ドル  年間配当1.456ドル

2017年6月  株価70ドル  年間配当1.53ドル

2018年10月 株価71ドル  年間配当1.662ドル

 

 VTの利回りは以前は3%近くあり、高配当でした。しかし、このところの取引値上昇により2.19%まで落ちています。見ての通り、株価も配当もまずまずの伸びを示しています。

トータルワールドストックETF【VT】の構成銘柄

 2016年のVTの構成銘柄

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  エクソンが4位につけています。どの銘柄も1.5%以下で、分散性の高いETFであることが確認できます。経営再建前のGEがランクインしていたり、AT&Tが10位にあるのは時代の変動ですね。

 

 この後、ITプラットフォーマーを中心とした伸長が影響します。

2017年のVTの構成銘柄

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 上位3社の顔触れは変わりません。しかし、エクソンが順位を落とし、ウェルズファーゴとAT&Tがベスト10から落ちています。いずれも他の銘柄に比べて株価上昇率が低かった銘柄です。

 

 10位にNestleがランクインしたのは注目されてよいでしょう。Nestleは唯一のヨーロッパ、米国外の株です。

 

 上位にはVTIなど米国ETFとさほど変わらない銘柄群が並びます。しかし、違うのはその比率ですね。上位10銘柄の合計でも8%~9%しかありません。世界分散投資であることをこの比率で裏付けています。トップ銘柄のアップルでも1%台です。

2018年のVTの構成銘柄

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 appleがじりじりと割合を上げてきています。他のFANG銘柄も伸びていますね。この数年の傾向を示しています。エクソンとロイヤルダッチシェルが顔を出しているのは昨今の原油市況の回復によるものですね。

トータルワールドストックETF【VT】の国別構成比率

2016年のVTの国別構成比率

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 2015年以前のデータを持ち合わせていないのですが、2016年のころからすでに米国が50%以上の比率を占めていますね。

2017年のVTの国別構成比率

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 2位は日本です。2017年は日本の株価も好調であり、わずかに比重を高めています。

 

 そして、中国、韓国といった東アジアの国もランクインしています。英国の比率が1年で1割落ちているのが注目されます。ブレグジットの影響は無視できません。上げている印象の米国もわずかに比率を落としています。

2018年のVTの国別構成比率

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 米国が比率を高めつつ、中国も比率を大きく伸ばしました。ただし、データが6月末なので昨今の相場だともう少し比率が下がるでしょうね。昨今では、VTの上昇のほとんどは米国が支えてきており、米国の相場が変調すれば加速度的に厳しい状況になりそうです。

【VT】は最善の選択になりうるのか

 VTは分散と言えどもバランスファンドのように、債券を組み入れているわけではありません。全世界株式ETFです。そのため、それらと比べるとボラティリティは高めです。世界の株式市場の影響を受けて上下します。

 

 多様な国を含んでいるから安心安全なのか。それとも株式投資に値しないような国も含むからパフォーマンスが落ちるのか。これは「国」を「銘柄」に置き換えればETF全体に共通する永遠の課題ですね。

 

 ただし、世界経済という大きなくくりでは今後も成長することは間違いなく、そのくくりに投資するということならば妥当性があります。だからこそ永遠の課題なのでしょう。世界的な株価の停滞を受けて、今年は停滞気味のパフォーマンスになっています。

 

 たぱぞうはVTをしばらく持っていましたが、思うところあり2018年8月に全株売却しています。

 

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 米国株一本のETFがVTIですね。この10年は絶好調でした。

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 このVTをつみたてNISAで直接買うことはできません。しかし、楽天バンガードが投信の形にして販売しています。VTを買いたいがドル転するのに抵抗あり、という方や、つみたてNISAで買いたい、という方には利用価値大だと思います。今後の実質コストには注目したいですね。

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  楽天・バンガード・ファンドに関しての記事です。今後、S&P500連動のVOOなどが出てくれば、商品選択肢が増え、個人投資家の投資の主流になる可能性を秘めています。

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