たぱぞうの米国株投資

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アリババ【BABA】の銘柄分析。時価総額でアジア最大級の企業。

アリババ【BABA】の銘柄分析。世界最大のオンラインコマース企業。

 アリババ:阿里巴巴【BABA】は世界最大のオンラインコマース企業です。

 

 1999年にジャック・マー氏と18人の創業者により中国浙江省杭州市にあるアパートの一室にて設立されました。ジャック・マー氏は米国Yahoo!のジェリー・ヤン氏、ソフトバンクの孫正義氏と交流があり、創業時に出資を受けています。

 

 そのため、発行済み株式数のおよそ30%をソフトバンクが、15%を米国Yahoo!が持っていました。米国Yahoo!はその後ベライゾン傘下になり、AOLと合併しています。

 

 その後、アリババは瞬く間に中国を代表する企業として成長し、現在では世界中に5000万人を超えるユーザーを抱えます。

 

 創業当初は企業間電子商取引のマッチングサイト「阿里巴巴」が中心でした。その後電子商取引サイト「淘宝網 (Taobao.com)」が大ヒットするなど、次々と新業種に参入し成功しています。

 

 ちなみに、アリババ傘下のTaobaoとTmallのGMV(流通取引総額)は8000億ドル、アマゾンは3000億ドル規模です。

 

 最も各業種のシナジーをうまく生かしている企業の1つであり、中国のみならず米国株式市場においても、大きな存在感を示しています。

 

 主なサイト、サービスは以下の通りです。

 

  • 電子商取引 【淘宝網(Taobao.com)】
  • 電子マネー【支付宝 (Alipay)】
  • BtoCプラットフォーム【天猫(Tmall)】
  • クラウド【アリババクラウド】
  • 物流データプラットフォーム【ツァイニャオネットワーク】

 

 中国企業ですが、創業時から日米と関係が深く、今もNYSE上場ADR銘柄となっています。なお、カリスマ創業者として知られたジャック・マー氏は経営の一線から退き、長らく務めていたソフトバンクの取締役も退任しています。

アリババ【BABA】の株価チャートと配当

アリババ【BABA】の株価チャートと配当

アリババ【BABA】の株価チャートと配当

 NYSE上場は2014年です。上場以来一貫して無配企業です。上場後の2015年、2016年はチャイナショックの影響で株価も低迷、60ドル台を付けたこともありました。

  • 2016年 2月  65ドル
  • 2020年 5月 217ドル

 ただし、この間も一貫して業績は伸び続けており、強力な内需に支えられた収益性の高いビジネスモデルであることを証明しています。

アリババ【BABA】の基礎データ

 続いて基礎データを見ていきましょう。

  • ティッカー BABA
  • 本社 中国浙江省杭州市
  • NYSE上場

アリババ【BABA】の売り上げと利益

アリババ【BABA】の売り上げと利益

アリババ【BABA】の売り上げと利益

 まず目を引くのが10年で7倍にも成長した売り上げです。オンラインマーケット主体の業態にしては利益率が高いのも目を引くところです。おおむね30%台を推移していましたが、直近では15%になっています。

 

 タオバオ、Tmall、アリペイは広告や手数料が収益となっています。JDなどと競合しますが、顧客1人あたりの利用金額はJDのそれの倍にあたる700元を超えます。顧客ニーズにあった安価かつ良質な商品を提供できるかが、今後も売り上げのカギを握ります。

 

 また、モバイルにおいて非常に強く実に売り上げの8割超がモバイルです。スマホの拡大とともに成長してきたとも言えます。地域別では、やはり中国において圧倒的に強く、収益の7割は中国由来です。 

 

 コロナショックの影響は大きいですが、業態自体は影響を受けにくく、早めの回復が見込まれます。ただし、ビッグデータを扱う企業ですから、当局との関係、距離感をどのように取るかが経営上の課題の1つです。

※以下、通貨単位は人民元です。

アリババ【BABA】の配当と配当性向

  アリババ【BABA】は無配企業ですので割愛します。 

アリババ【BABA】のBPSとEPS

アリババ【BABA】のEPSとBPS

アリババ【BABA】のEPSとBPS

 EPS成長は順調です。しかし、コロナショックの影響で今年来年はやや鈍化傾向が見込まれています。PEレシオはおおよそ40倍前後で推移してきている株です。値がさではありますが、成長性を加味すればむしろ今はやや割安と評価してよいでしょう。

アリババ【BABA】のキャッシュフロー

アリババ【BABA】のキャッシュフロー

アリババ【BABA】のキャッシュフロー

  営業キャッシュフローの伸びは爆発的で、およそ75倍にもなります。ほとんど収益を出せなかったIT企業が収益性を高めてきたのが2010年代であり、これはそっくりそのまま米国大型グロース株の歩みと同様です。

 

 世界中に張り巡らされた華僑ネットワークにも強みをもち、シンガポールのEC企業であるラザダグループを傘下に加えています。ラザダグループはインドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ及びベトナムでECサイトを運営しています。

 

 中国および東南アジアなど新興国におけるデジタルコマースは伸びしろが大きく、成長余地は大きいといえます。

 

 もっとも、カントリーリスクが意識されやすく、株価は割安に置かれていることが多いです。

 

 直近ではNasdaqが外国企業の上場基準を厳格化しようとしています、新規株式公開(IPO)の調達規模に下限を設けようとする動きですね。実質これは、中国資本の上場を制限するものになります。これに限らず、米中貿易摩擦の影響が小さくない企業の1つですね。

 

関連記事です。

  米国のGDP成長は突出しています。成長率でいうと中国はそれを上回ります。将来的にはこのペースでいくと米国のGDPを追い抜くともいわれていますね。インドも急成長ですが、この両国とはまだまだ差があります。

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  キャピタルとインカムのどちらがよいのか、というお話です。成長性にすぐれるアリババは典型的なキャピタル狙いの株といってよいでしょう。中国の経済成長と歩調を合わせてきました。

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  AMZNと比べられることも多いですが、両社とも急成長してきました。中国国内で圧倒的に強いアリババと、先進国を中心に広くシェアを獲得しているアマゾンですみ分けています。これは、中国の政策も大きいですね。

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