たぱぞうの米国株投資

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アンフェノール【APH】はコネクタ製造の世界大手企業

アンフェノール【APH】というコネクタに強みある企業

 アンフェノール【APH】は下記にあるような電気・電子コネクタを製造するメーカーです。非常に簡単言うと、光ファイバーや同軸などの各種ケーブルの配線、接続機器を作っているということですね。

 

 サーバ、ストレージ、データセンター、ネットワーク、産業機器、ビジネス機器、車載機器などに強みを持ちます。製造業であり、1932年と創業は古いです。会社が飛躍するきっかけとなったのは第二次世界大戦です。

 

 軍用にコネクタを卸していましたが、その時の軍の要求水準が高く、結果的に品質を高めて競争力を得ることになりました。その後、民生用においても幅広く使われ、今に至っています。

 

 世界100か所以上に拠点を構え、展開しています。日本においては競走馬の聖地である滋賀県・栗東に本社と工場を構えています。

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※アンフェノールのサイトから

アンフェノール【APH】の配当と配当性向

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 配当はおよそ1%に届かないぐらいです。2010年ごろまでは一定の0.03ドルという配当金でしたが2011年から増配方針に転じています。それでも配当性向はおよそ20%ですね。ただし、配当目当てで買うような株ではないです。

アンフェノール【APH】のBPSとEPS

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 米国企業にしてはなかなか珍しく、BPS=一株利益の成長に熱心ですね。EPS=一株利益も伸びていますが、BPSほど顕著ではありません。とはいえ、EPSもこの10年でおよそ2倍に伸びています。老舗ですが、需要は旺盛と言っていいでしょう。

アンフェノール【APH】の売り上げと利益

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 アンフェノール【APH】の売上と利益です。見ての通り、売り上げは好調です。この10年で2倍弱の売上成長を果たしており、2018年時点でその伸びに陰りはみられません。営業利益率も17%から20%の間で安定しています。

 

 営業利益は売り上げの伸長と歩調を合わせるように伸びています。こちらは2.5倍になっており、評価されてよい実績です。

 

 スマホ用と車載用のコネクタが売り上げに貢献しています。中国で売り上げの約3割があります。中国の経済発展とともに成長してきた企業の1つですね。中国ではスマホにしても車にしても、この10年で急速に普及しました。

アンフェノール【APH】のキャッシュフロー

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 設備投資が拡大傾向にあるものの、その伸びを上回る営業CFがあります。そのため、フリーキャッシュフローも伸び続けています。製造業ですが、高付加価値商品に特化していることがきれいなCFを実現する一因になっています。

アンフェノール【APH】のまとめ

 非常に地味な老舗メーカーですが、うまく時代に事業内容をアジャストしています。近年の売上を始めとする業績は過去最高を更新し続けています。スマートフォンや車載機器におけるコネクタは相変わらずの強みを持っており、今後も売り上げを拡大していくことが見込まれます。

 

 直近決算までで前年比売り上げも20%近く伸ばしており、株価にも期待値が反映されています。

 

 ただし、金属類を始めとする原材料費の上昇はやや懸念材料で、コモディティ市場の動向とアンフェノール【APH】の業績は無縁ではありません。

 

 また、中韓台の企業、日本ならば村田製作所やヒロセ電機といった日系の企業などとも競合の激しい分野です。そういう意味ではワイドモートさというのはあまりない業界です。今は高付加価値ですが、その技術的に成熟したコネクタ装置はコモディティ化する懸念があると言えます。

 

 とはいえ、近年の好業績は折り紙付きで、株価も好調です。業績がどこまで拡大するか。中国経済が好調なうちは、株価も強い展開が続くと思われます。

 

関連記事です。

  まずまず決算の良かったペプシコです。株価も地味ながら伸びていますね。売上の停滞が目立つ米国生活必需品企業においてはまずまずの決算を続けている企業の1つと言ってよいでしょう。フリトレーが傘下で菓子類にも強みがあります。

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  配当利回りの高さで知られるアルトリアグループです。決算はややコケましたが、もともとのたばこ株の場所に戻ってきた感があります。とはいえ、今後のアイコスの売れ行きに評価は左右されるでしょう。

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  圧倒的なブランド力と高いシェアで人気のディアジオです。2010年代半ばに株価は停滞しましたが、この2年ほどで上抜けてきました。業績に関わらず、このような優れたビジネスモデルを持つ企業を見抜くことが大事ですね。

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