たぱぞうの米国株投資

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アクセンチュア【ACN】のシンプル銘柄分析。総合コンサル企業。

アクセンチュア【ACN】のシンプル銘柄分析

 アクセンチュア【ACN】は、アイルランドのダブリンに登記上の本拠を置く総合コンサルティング会社です。実質の本社はアイルランド移転前と同様、シカゴとニューヨークでしょう。S&P500採用企業です。

 

 アクセンチュア【ACN】は、1950年代初頭にアメリカ合衆国のトップ監査法人だったアーサー・アンダーセンのビジネス&テクノロジーコンサルティング部門に由来を持ちます。


 1989年に分社化されてアンダーセン・コンサルティング(Andersen Consulting)となりました。この分社化により、アーサー・アンダーセンは会計監査業務を、アンダーセン・コンサルティングはコンサルティング業務を担当するという業態棲み分けが行われ、2000年8月に、アンダーセン・コンサルティングは完全独立しました。

 

 アンダーセン・コンサルティングは社内公募で新社名を募集、最終的に“accent”と“future”(accent on future)の造語であるaccentureを選定しました。


 社名変更は2001年1月1日に行われ、アンダーセン・コンサルティングの社名は消えています。2001年7月にNYSEにIPOしました。2009年に本社を現在のアイルランド、ダブリンに移転しています。

 

 2021年8月末現在120か国にクライアントがいます。FY2021のAnnual Reportには
“Our clients include more than three-quarters of the FORTUNE Global 500”
(我々のクライアントはFORTUNE500の4分の3以上の企業を含んでいる)
と掲載されています。


優良企業を多くクライアントにもつコンサルティング会社ということです。

アクセンチュア【ACN】の株価チャートと配当

 株価は5年で約3倍になりました。

アクセンチュア【ACN】の株価チャートと配当

アクセンチュア【ACN】の株価チャートと配当

 Annual Reportによると、S&P 500 Information Technology Sector Indexにはビハインドしていますが、株価のパフォーマンスはまずまずといえそうです。

アクセンチュア【ACN】のパフォーマンス

アクセンチュア【ACN】のパフォーマンス

 実績の配当利回りは1%程度です。

アクセンチュア【ACN】の配当

アクセンチュア【ACN】の配当

 

アクセンチュア【ACN】の基礎データ

  • 本社: アイルランド ダブリン
  • ティッカー: ACN
  • NYSE上場
  • 決算期: 8月末

アクセンチュア【ACN】の売上高と利益

アクセンチュア【ACN】の売上高と利益

アクセンチュア【ACN】の売上高と利益

 営業利益率が一時的に下がった年度はありましたが、前年度比で1.2%ですから誤差の範囲といえるでしょう。概ね順調に成長しています。

アクセンチュア【ACN】のBPSとEPS

売上高が順調に推移しているので、利益もおおむね右肩上がりです。
BPSの成長が顕著ですね。

アクセンチュア【ACN】のBPSとEPS

アクセンチュア【ACN】のBPSとEPS

アクセンチュア【ACN】のキャッシュフロー

 人が資産の会社ですから、設備投資はほとんどありません。営業CFがほぼ全部フリーCFになる構造です。

アクセンチュア【ACN】のキャッシュフロー

アクセンチュア【ACN】のキャッシュフロー

活発なアクセンチュア【ACN】のM&A

 アクセンチュア【ACN】のビジネスは経営コンサルティングであるが故、「人材」が資産だと考えられます。この「人材」を獲得する最短の方法の一つがM&Aです。

 

FY2021のAnnual Reportには
“we invested $4.2 billion across 46 strategic acquisitions”
(46の戦略的買収に42億ドルを投資した)と掲載されています。


 アクセンチュア【ACN】のFY2021の売上高は505億ドルですから、売上高の約8%をM&Aに投じたことになります。その投資の源泉は潤沢なフリーCFです。

 

 金額もさることながら、ディールの数は1会計年度としてかなり多いです。毎月4件ぐらいの買収をしていたことになります。

 

 新型コロナウィルスの感染拡大により、一時的にかもしれませんが世界各国の同業あるいは似た業種の経営環境が悪化したことが、アクセンチュアのM&Aアクティビティをより促した可能性があります。

アクセンチュア【ACN】のfiscal

アクセンチュア【ACN】のfiscal

 結果、のれん(Goodwill)が前年比で大きく増加しましたが、人材こそが資産ですから、Goodwillの増加は資産の増加と言えるでしょう。

 FY2021のAnnual Reportには

“We expect to continue pursuing strategic acquisitions”
(戦略的買収の追求を続けていく見込みである)
 とも記載されていますので、今後もM&Aのニュースが頻繁に聞こえてくることでしょう。

 

 今後の課題は獲得した人材資源の有効活用による収益、利益の増加というところですね。

 

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