たぱぞうの米国株投資

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株式と債券・現金比率はリセッション時にどうするのか

株式と債券・現金比率はリセッション時にどうするのか

 株式と債券・現金比率というのは永遠の課題ですね。保守的に考えるならば、50:50をベースとして、リスク許容度に従って変えるイメージになります。一般的には若ければリスクを取れますし、退職してインカムがない場合はリスクが取りにくいということになります。

 

 これは淡々と積み立て投資をしている場合は当てはまります。しかし、ある程度投資慣れしていて、アクティブに売買する人はその限りではないでしょう。実際、私もキャッシュポジションは大事にしつつも、短期投資の部分に関しては、比率は流動的です。

 

 さて、今回は積み立て投資を基軸としながらも、徐々にご自分の投資の幅を広げているという20代女性からのご質問を紹介します。

投資信託と株式、現金、ゴールド、債券の比率で迷う

たぱぞう様

 こんにちは。公務員をしている26歳(女)です。いつも、ブログを拝読し、楽しく投資についてお勉強させていただいております。

 

 私は、早期退職の予定はなく、公務が好きなため、定年まで働く予定であり、退官後も、どこかの企業で顧問等を勤め、社会に貢献する予定です。しかし、

  • 自分の子どもが望む教育を受けさせたい
  • インフレに負けない資産を手にしたい
  • 夫や子どもなど、大事な家族を守りたい

 という希望があり、社会人当初から、節約で種銭をつくり、投資に勤しんでおります。(なお、規則上、副業が厳しいため、不動産や事業に手を出さず、副業規定上OKなペーパーアセットに投資をし続ける方針です)

 

 当初は、ウォーレン・バフェット氏の妻への遺言(資産の9割をS&P500に連動するインデックスファンドで投資)や、レイ・ダリオ氏の全天候型ポートフォリオを参考に、
S&P500に連動するインデックスファンドをベース(50%)に、先進国債券(40%)とゴールド(10%)で、リスク分散をしておりました。


 月70万円のペースで特定口座で投資信託を購入しております。(日々変動が大きいため、毎日積立投資する設定にしています)購入しているものは、S&P500をメインに、ゴールド、REIT、新興国株、新興国債券に連動するインデックスファンドです。

 

 また、個別株の勉強をしようと、著名な米国株投資家さんが著書やブログでおすすめされている株を半分、残り半分を自分で選び、購入しました。

 

 なお、今回の株価下落や、投資信託及び株の追加購入を踏まえ、今後は、先進国債券ファンドでリスクコントロールするよりも、現金でリスクコントロールするのが良いのではないかと考えております。


 現在、先進国債券ファンドの積立は止めており、今後、様子を見て売却し、株投資のための種銭として口座に入れておこうと考えております。

 

 いま、悩んでいる点は下記の点です。

  • リスクコントロールは、債券でするか、現金でするか。
  • 為替リスクへの対応のため、あえて、ドル建てに偏りすぎないよう、ゴールドは為替ヘッジをかける(円建てにする)のを続けるか。
  • 勉強のために、多めに購入した米国株を、どのように絞っていくか。

(セクターと景気、配当の多寡、成熟と成長、といった観点で、勉強のために多めに買ってみましたが、将来の管理のしやすさを考え、バランスを考えて減らしていきたいと思います)

 試案ですが、あと4年後、30歳になったら、

  • 資産の3割は現金を保有
  • 7割の投資資産は、投資信託と個別株で1:1
  • 投資信託は、S&P500をメイン(50%)に、ゴールド(20%)、REIT(20%)、新興国(債券又は株)(10%)
  • 個別株は8~12銘柄程度に減らす

 という方向で考えており、投資信託・株ともに保有銘柄を絞りつつも分散させていくことを検討しております。おいそがしいところ恐縮ですが、ご笑覧、コメントいただけますと幸いです。

大事なことは、株式対現金・債券のポジションをどう持つか

 かなりご自分で考えていらっしゃいますね。レイダリオ氏のPFは債券安を考えると変更しておいてよかったですね。「自ら考え行動する」というところ、ここをこれからも大事にされるとよいですね。

 

 さて、コロナのようなリセッションで改めて分かったのは、現金がなくなると割安で株を買えないということですね。とくにアルゴが全盛の今は、上にも下にも行き過ぎる瞬間があり、そこにうまみがあるように見えます。

 

 そこを突いて、暴落最中にフルインベストメントの状態から損切りして、ポジションを組みなおしてリカバリーするのが有効だということ。しかし、これはかなりの上級者でないと無理ですね。

 

 そもそも、不安で投資が仕事に差し支えるようだと、何の意味もなさないのです。人生を豊かにするために投資をしているのに、心が貧しくなってしまいますからね。

 

 そういう意味では、おっしゃる現金3割というのは良いポジションです。やはり、債券でもよいですが、現金債券比率は3割は持っておいたほうがいいですね。新興国は個人的には「今は」債券も含めて不要と思いますが、そこは考え方なので良いでしょう。

 

 個別株は8~12銘柄というのも良いですね。退職していれば別です。しかし、仕事しながら多くの銘柄を管理するのは、よほど好きでないと厳しいです。また、その苦労に見合ったリターンがあるかというと、これまた難しいところです。

 

 米国株もセクターによって強弱がはっきりしてますから、どうしようもないセクター、銘柄を選ぶと面白くない結果になりますね。

 

 いずれにしても、お若いので自らの可能性を試すのは良いことです。個別株は特に定量面に振り回されすぎず、定性的な目線を持っておくとよいですよ。細かい数字にこだわりすぎても、実はあまりよくありません。

株式と債券・現金比率はリセッション時にどうするのか

株式と債券・現金比率はリセッション時にどうするのか

 投資信託やETFもそうですよね。例えば、経費率は分かり切ったコストなので無視できません。しかし、例えば0.01%の違いになってくると、血眼になって調べたり比較したりする意味は薄れます。リターンを考えたほうが、効率的です。

 

 これと同じことが個別株にも言えます。

 

 ちなみに、どのような局面でも私がひょうひょうと投資を続けていられるのは、何もしていなくても太陽光と不動産で数億のポジションがあるからです。やはり、「株だけにしないポートフォリオ」というのは大事なのですね。

 

 人によってはそれが債券や現金になります。私も今の債券安で債券投資を始めています。

 

 社会貢献度の高いやりがいのあるお仕事、立派なことですよ。今ある志を大切に、自分を信じて、無理せず長く続けていくことですね。共にがんばりましょうね。

 

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