たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

不動産融資がつきにくくなったサラリーマン大家

サラリーマン大家と不動産融資は切っても切れない関係

 不動産を現金で一括購入というのは、規模が大きくなればなるほど珍しくなります。銀行から銀行評価を得て、実際の価格差を本人の評価で埋めて買うような例が今は多いですね。かつては銀行評価以下の物件というのがまれにありましたが、不動産投資家が増えた今は殆どありません。

 

 あったとしても、路線価と実勢価格の差が激しい地方の物件ぐらいですね。あるいは、交渉でそのような物件を作るということになります。

 

 いずれにせよ、ある意味では不動産が買えるかどうかは銀行から融資が降りるか、降りないかというところが非常に大きいです。そのため、不動産屋さんが銀行とつながっていると融資がおりやすく、購入しやすいのです。

 

 数年前に世間で話題になったスルガ銀行と西京銀行の例をみても、それがわかると思います。

 

 ただ、事件が頻発しましたので、金融庁が指導に入りましたね。これが今につながる融資状況となっています。おさらいということで、ちょっと簡単に振り返ってみましょう。

サラリーマン大家が目先の融資でやられた、カボチャの馬車とスルガ銀行

  スマートデイズという会社が「かぼちゃの馬車」という女性向けのシェアハウスを販売しましたね。結果として全く入居付ができず、破産するサラリーマン大家さんが続出しました。世間の注目を集めたのは、スルガ銀行の横浜某支店が積極的に貸出をしていたことです。

 

 スルガ銀行は地域にとらわれず、都内のアパマン融資や地方のRC物件などにも積極的に融資をしていました。金利は4.5%と高かったものの、スルガ銀行でしか借りられないという個人投資家には非常に心強い存在でした。

 

 ただ、明らかに土地値が安い、建物も安いという物件に対して貸し付け、サラリーマン大家さんを追い込んだのは悔み切れない失点になりました。

 

 その後は、監督官庁である金融庁の指導が入り、不動産融資全体の姿勢が変わりました。

同じくサラリーマン大家への融資で話題になったTATERUと西京銀行

 また、西京銀行が都内からほとんど撤退をしました。西京銀行は不動産投資のTATERUと組んで融資をしていましたが、やはり採算ラインが微妙な案件があったことから、話題になりました。

 

 中でも話題になったのは、預金通帳の改ざん問題でしたね。自己資金がある程度無いと、不動産は始められません。しかし、物件を売るために、通帳の改ざんを行い、自己資金を多めに見せていたということです。

 

 さらに、大もとになる物件価格が土地値からみても、建物評価でも見ても高いことが多く、それが問題になりました。IT関連の付加価値を付けているということでしたが、やはりちょっと苦しかったですね。一時期はアフィリエイト広告も盛んでした。

サラリーマン大家への不動産融資が閉まるということ

 いよいよ融資の締め付けが厳しくなっていますね。特に新規参入のサラリーマン大家さんには厳しく、年収ベース、自己資金ベースで跳ねられるということになっています。

 

 逆に言うと、相当強い本人属性がないと始められない世界に今はなったとも言えます。年収1000万でようやく交渉のテーブルに付けるというレベルですね。もちろん、築古一戸建て現金買いなど融資の関係ない世界は別です。

 

 こうなると、転売も難しくなってきますから、この数年で高値の物件を購入した場合は、出口が非常に限られることになります。つまり、さらなる物件価格の下落の可能性があるということですね。

 

 数億というレベルの物件よりも、1億を切るような、比較的手出しをしやすい物件に人気が集まり始めています。

 

 かつては見向きもされなかった、築古戸建てや数千万の築古アパートが人気なのは、このような状況を反映しています。仲介さんからすると、このような現実味のある物件を紹介しないと回らないというのもあります。

金融緩和バブルは違う形でやってきていた

 2017年ごろの融資状況をかえりみると、やはりお金がどこかでは余っていたとい言えます。不動産価格は地方においても、人気のある大都市圏や都心部などにおいても、やはり過熱感がありました。

 

 今は場所にもよりますが、ピーク時に比べて1%程度利回りが変化したのではないでしょうか。

サラリーマン大家の不動産投資はもはや珍しくなくなった

サラリーマン大家の不動産投資はもはや珍しくなくなった。

 立地が良ければ、未だに即売状態ですね。極端な話、利回りが対して出ていなくてもお構いなしなところがあります。もちろん、単体で収益を出すという話ではなく、償却を取るとか、富裕層向けの相続対策とか、そういう関係で見ればそれでも回るのですね。この場合は、収益云々は他の要素で取れるので強いですね。

 

 一旦、金融緩和の流れがガラリと変われば、どういう方向に走り出すのか想像のつかないところがあります。

 

 日本に限らず、ヨーロッパや米国も長らく金融緩和を続けています。不動産においても、株においても、そして金においても以前の相場とは違うのですね。暴落を恐れて動かないのは、いずれの世界でも機会損失になる可能性があります。

 

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