相場が高いときにどのような投資行動をするのか
株式市場が好調ですね。連日のように高値更新を続けています。しかし、この傾向は今に始まったことではないですね。
リーマンショックやコロナショックを契機として、株式市場の常識が変容したようにさえ見えます。さて、今日は相場が高いときにどのような投資行動をするのかということ、さらにはセミリタイアに関してのご質問を紹介します。
FIREを目指しているが、相場が高くて投資に迷いがあります。
たぱぞう様
初めまして。いつもたぱぞう様のブログを拝見しつつ、投資の勉強に励んでおります27歳の男です。
本日はたぱぞう様に2点お伺いしたいことがございまして、こちらからメッセージを送らせていただいております。
1,たぱぞう様は今現時点の価値観で以下のどちらを選択しますでしょうか。
- 給料が安いが、精神的な圧力の少ない仕事
- 給料はある程度出るが、精神的圧力の高い仕事。
現在海外に国際結婚・現地就職で在住しておりまして、日本とは違う世界を見て、コロナ禍という影響もあり自分の人生の今後を考える時間が増えております。
私は会社に行く行為は基本ずっと好きではなく、将来的には絶対FIRE(週2、3の労働ならまあいいかな 程度です。)を達成したいと考えています。
現在の仕事はまあまあ給料が出る(手取り年収500万円くらい)ため、それを原資に株を買い、FIREを目指すということになるのですが、より低いプレッシャーの職場もあるということは承知している状況です。
そのようなことも踏まえて、FIREまで残り1割の地点くらいまで給料を落とすのを待つか、それとももっと早い段階で決断し、収入が落ちた分時間はかかるかもしれませんがセミリタイアを継続して目指すか、踏ん切りがつかないでいます。
そうはいうものの、少なくともオフィスから一歩出たら、完全に職場のことは頭から消したいのが本音なのですが。
FIREを達成されたたぱぞう様ならば上記どのような選択を取るとお考えですか?
時間をかければ、給料収入など誤差と感じられるくらいの資産を投資で作れることはわかっているつもりなのですが、中途半端にいい待遇を出されたせいで決断しづらくなっているのかなと自分では思ってしまってます…。
2、相場高騰時の投資戦略に関して
昨年から一貫して株価が上がり続け、買いづらさを感じてしまうような状況ですが、現金として寝かすのも機会損失が発生してしまうと思っています。
そのため今は私は全体の30−35%を現金として確保しつつ、1銘柄に対する購入金額があまり大きくならないよう意識しつつ分散するようにしています。そうすることで、値上がりを傍観することもなく、平均購入単価を下げることも可能になると思うからです。
(ETFより個別株を選好しているため歯がゆい感じはあるのですが。)
投資を始めて3年半−4年くらいたち、だんだんと資産が増えて(といっても米ドルで23、4万USDほどです。たぱぞう様には遠く及びません。)きて、株を買う際の1ロットの投資金額を前よりも意識するようになった気がしています。
たぱぞう様が相場の高騰時意識していることをご教示していただくことは可能でしょうか。
質問は以上の2点となります。長文になってしまいまして、大変申し訳ございません。今後もたぱぞう様のブログを参考にさせていただきながら、勉強に励もうと思います。
相場高騰時の投資戦略をどのようにするのか
会社がお好きではないということで、将来的にFIREを目指すことになるのでしょうね。私の場合は、最初の12年ぐらいは必死で仕事をしましたが、後半の6年ぐらいはわりとゆるゆるして取り組んでいましたね。2つのことに気が付いたからです。
- 毎日同じ場所に同じ時間に行くことが好みではない
- 人を管理するのも、人に管理されるのも好みではない
社会人としてどうなのかという話ですね(笑)。仕事に余裕が出てくると、逆にこのようなことに気づく余裕も出てしまったということですね。要は、やる気があるかどうかではなく、仕事ができるかどうかが大事なのです。
やる気とか時間で評価する勤務評価はやめたほうがいいですね。
海外で生活をすると価値観が変わりますね。私も在住経験がありますが、その時に感じたことがあります。「重要なことさえ押さえておけば、だいたいの仕事は回る」という事実ですね。
それから適度に働くようになりました。当然ですが、組織は人生のすべてを担保してくれるわけではないのです。自分の人生は自分でつくるということです。同時に、収入がないと生活ができないのも事実です。
したがって、私ならば精神的な圧のある仕事で、しばらく踏ん張るという選択をします。そして、種銭を作ります。同時に、どこかで圧の少ない仕事にスイッチすべく、方法を模索するでしょうね。
例えばコロナ以後のテレワークは大変すばらしいですね。これが仮に私の元職場でもあれば、もう少し働いていたかもしれませんね。「毎日同じ場所に同じ時間に行く」というところが無くなるからです。
気を付けなくてはいけないのは、嫌が多すぎると今後の仕事が面白くなくなるということです。何か面白味を見つけて、持続可能な精神状態に持っていくことですね。愚痴が多いと辛くなります。意識して笑って、プラスの発言をすることですね。
人は、楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しいのです。
10年、20年ぐらいは組織で働いても損はないですね。セミリタイアをしたとしても、その時の経験は財産になります。日々の平凡さを平凡と思わず、ようやく手に入れた自由という実感、これを失わずに生活する糧になりますね。
例えば好きな音楽を聴きながら、コーヒーを飲んだり、昼寝をしたり、こうした何でもない日常に感謝しながら過ごせるのです。何でもないことを幸せと思うのも能力ですね。
さて、もう一つ、相場高騰時の作法ですね。私は、高騰時はあまり動かず、淡々と積立投資をすることにしています。一方で、すべてが高い相場というのもないですね。割安株を見つけて、それに投資をするということをしてよいでしょう。
私は指数にしても個別株にしても自分なりの妥当値を出し、それを踏まえた投資をします。そういう意味では、今は確かに総論としては高いですが、そうでないものもありますね。
過度にポジションを取り過ぎず、平常運転を続けるということです。そういう意味では、30%以上のキャッシュポジションというのは良い判断、極めて常識的な数字ですね。ご質問ありがとうございました。
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リスクリターンは永遠の課題ですね。
資産運用や仕事のゴールをどこに置くのかということです。ゴールは自由に私たち自身の手で本来は動かせるものなのですね。