たぱぞうの米国株投資

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将来を考えると、投資信託とETFの積み立てはどちらが良いのか

投資信託とETFの積み立てはどちらが将来設計に向いているのか

 投資信託と東証上場ETFはどちらが良いのかというのはよく話題になりますね。S&P500などがそうです。

 

 投資信託は分配金再投資のため、インカムが出ません。他方で東証上場ETFはインカムが出ます。結局、どちらが良いというよりも、どの時点でインカムを得て、納税するかという話なのでしょう。

 

 さて、今回は「投資信託とETFの積み立てはどちらが将来設計に向いているのか」ということでご質問を頂戴しています。

投資信託とETFの積み立てはどちらが将来設計に向いているのか

 はじめまして、たぱぞう様。


 ご意見をいただければと思いメールさせていただきました。

 

 たぱぞう様のブログをいつも楽しみに拝読させていただいており、毎朝7時にたぱぞうの米国株投資を見ることが私の日課になっております。たぱぞう様のブログは、難解なトピックも常に丁寧な厳選した言葉で説明しており、私のような投資初心者でも投資についての知識がスルスルと頭に入ってきます。


 今回は、自身でもある程度調べたのですが、どうしても分からず悩んでいることがあり、たぱぞう様に少しでもアドバイスをいただければと思い質問させていただきます。
最終的な決断は全て自分自身に責任があるのは理解しております。

 

 私が悩んでいることは、「今後、投資信託をETFに買いなおすかどうか」ということです。


 私の属性

  • 37歳
  • ひとり暮らし
  • 仕事は消防の救急隊(地方都市の公務員)
  • 年収は700万円(手取りは約520万円)
  • 結婚の予定は無し
  • 住宅購入等の数千万単位の大きな支出予定は無し
  • 両親ともに健在で経済的に自立しており、仕送り等は必要無し
  • 月々の生活費は約14万円
  • 投資歴3年


 資産状況

  • 共済貯金2100万円(税引き後利回り0.7%)
  • 預貯金260万円
  • 日本株550万円、個別株を20銘柄ほど(税引き後利回り3%)
  • 投資信託510万円
  • iDeCo50万円(SP500銘柄を月々12000円積み立て)
  • ETF80万円(VTI、VIG、HDV各10万円、SPYD50万円)

  計3550万円

 投資信託の内訳

  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)110万円
  • 楽天-楽天・全米株式インデックス・ファンド 110万円
  • SBI-SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 70万円
  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)80万円
  • eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)140万円

  計510万円

 月々の積み立て状況

NISA枠

  • eMAXIS Slim 全世界株式 と楽天-楽天・全米株式インデックス・ファンドを各5万円ずつ積み立て
  • SBI-SBI・V・S&P500インデックス・ファンドを月8万円積み立て
  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を2万5000円積み立て
  • eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)を5万5000円積み立て
  • iDeCoでS&P500銘柄を1万2000円積立て

 月々の積み立て額 27万2000円

 

 仕事にやりがいを感じており、定年まで仕事を続けたいと思っていますが、不規則な労働環境で定年まで体力が持つのかという不安から3年前から投資をはじめました。


 現在は、コロナウイルスの蔓延によって、労働環境は一層厳しくなっております。逆に言えば、この状況でも給料が減ることもなく仕事ができるということは、非常に恵まれた立場であるのだな、と実感しています。


 今まで、たぱぞう様をはじめとする多くの投資家様の意見を参考に独学でここまで投資をしてきましたが、先々のキャッシュフローについて、考えがまとまらず悩んでおります。


 私は、投資をはじめた当初は日本株を中心に購入していたのですが、投資信託を積み立てていくうちに、私の性格では投資信託の定期積み立てが最も合っていると考え、現在は投資に使うお金をほぼ全て投資信託購入に充てています。


 現在は共済貯金と日本株の配当金で年間30万円ほどのキャッシュフローがあります。


 共済貯金はこれ以上積み立てる予定は無く、日本株は余ったお金で個別銘柄を購入していく予定ですが、金額的には年間30万円ほどです。


 キャッシュフローを退職した時点で増やせないかと考えています。そこで、考えのひとつにあるのが、退職時まで積み立てた投資信託を同じようなETFに買い替えるリレー投資です。


 投資信託は自動で分配金再投資をしてくれるのが大きなメリットですが、積み立てている間はキャッシュフローを生むことはありません。


 しかし、同じような金融商品でありながら、ETFは分配金をもたらしてくれます。


 仮に、月々26万円を20年間、利回り4%で投資信託を積み立てて行くと、約9500万円になります。積立額が6240万円、運用益が3300万円です。投資信託の解約時に約20%の税金がかかるので、受取額は約8800万円になります。8800万円でVTを購入すると、毎年の分配金が税引き後で120万円ほどになると考えています。(外国税額控除を使うともう少し増えると考えております。)


 ここで、大きいのが運用益にかかる税金です。この税金を抑えるのであれば、今から投資信託ではなく、ETFを積立て購入すればいいのでしょうが、私の投資規模でETFの分配金で再投資するのは、投資信託よりも効率が悪いのではと考えてしまいます。


 また、ETFは分配金再投資を自動ですることができず、淡々と積立てるのがよいとわかっていても、私の性格上、できないことも考えられます。


 長々とわかりにくい文章を書いてしまいましたが、結論としては「このまま投資信託を積み立てて、キャッシュフローが欲しくなればETFに乗り換える」のか「今から少しずつETFを購入していくのがいいのか」悩んでおります。

 

 非常に厚かましいお願いではありますが、お手すきの際に、人生経験、金融知識ともに豊富なたぱぞう様のご意見をいただければと思っております。

 

 最後になりますが、ワクチン接種が進んでいますが、コロナウイルスの蔓延は予断を許さない状況です。たぱそう様、たぱぞう様のご家族様にあっては、お身体をご自愛してください。そして、必要と判断すれば、症状が軽いと思っても、救急車をどんどん使ってください。そのために私たち救急隊員は働いているのですから。

投資信託とETFの積み立ては取り崩しも視野に入れると良い

  今抱いていらっしゃるご懸念というのは、実は誰もが向き合う課題ですね。気力と体力の低下をどのように受け入れていくかということです。


 私の体感でも、心の病気になる人は、仕事に慣れず気を遣うことの多い20代と、体力が落ちる50代が多かったですね。そういう意味では30代から40代前半にかけては、スキルと気力と体力のバランスがちょうどよい年代と言えます。

投資信託、ETF、どちらもよいので、迷うことは何もない。

投資信託、ETF、どちらもよいので、迷うことは何もない。

 逆に言うと、いつまでも体力と気力で勝負ができるわけではないということです。来る体力低下の始まる時期に向けて、仕事上のスキルと生活防衛となる資産を蓄積したいところですね。


 日本株から転進されたのは良い判断でしたね。投資の難易度が全く違います。それは、決算の諸数字やビジネスモデルを見ても明らかですね。なによりも、指数がシンプルに成果を物語っています。


 ずばり、2点の課題でお悩みということですね。

  • このまま投資信託を積み立てて、キャッシュフローが欲しくなればETFに乗り換えるか
  • 今から少しずつETFを購入していく

 ということですね。ずばり、性格的なことも書かれているので、それを踏まえると1が良いですね。積み立てて、将来的に取り崩せばよいのですね。キャッシュフローという形ではありませんが、キャピタルをフローとしてしまえばよいのです。

 

 いずれにしても、同じ指数である限り、大きな違いが出るわけではありません。分配金再投資を自動で、強制的に行ってくれるのが合っているならば、それがベストということになります。


 公共性の高いお仕事ならではのやりがい、責任感が伝わってきます。共に頑張りましょうね。

 

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